遅ればせながら、いよいよ2017年です。Webオートバイ、そしてレーシングオートバイ、本年もよろしく願いいたします。
お正月のモータースポーツといえば、AMAスーパークロス、そしてダカール・ラリー! さすがにスーパークロスはウォッチしかしていないので専門誌にお任せします(笑)。

さて、昨年はKTMから日本人ライダー・三橋淳が参戦したことでも話題になったダカール・ラリーですが、去年の今ごろにガッツリと展開を追ったことで、やっぱり「世界一過酷なモータースポーツ」に魅せられてしまった日本のファンの方も多いようで、中の人もそのひとり。今年も新年早々、南半球との時差に苦しむ毎日を送っております。なお、今大会には「日本人初のパリダカール出場ライダー」であるレジェンド、風間深志さんの三男である風間晋之介さんが出場されています。風間さんの挑戦については、また機会を作って紹介させていただこうと考えています^^

画像: 17ダカールのポスター。コース図はこんな感じです、すげーな南米の1/3を周回するんですね

17ダカールのポスター。コース図はこんな感じです、すげーな南米の1/3を周回するんですね

この第39回ダカール、勝負の軸は、KTMの16連覇なるか、またはホンダの悲願達成なるか――というポイント。特に2013年からダカール・ラリーにワークス参戦を復活させたホンダにとっては、ひとつの節目となる5年目の参戦。CRF1000Lアフリカツインが世界中の人気モデルとなっている今、もうまさに「機は熟した」タイミング。2017年大会からは、新たにエナジードリンク「モンスターエナジー」をメインスポンサーにつけ、モンスターエナジーホンダ、として参戦しています。

挑戦を受けるKTMにとっても、もちろん負けられない一戦。考えてみればこの両メーカー、世界グランプリのmoto3クラスでも火花を散らしていますし、2017年シーズンからはMotoGPクラスでも雌雄を決することになります。ちなみにKTMといえば「レッドブル」。2017ダカールは、レッドブルvsモンスターエナジーのエナジードリンク代理戦争になってますね、こじつけだけど(笑)。

画像: KTMの450ラリー。現代ラリーの最強マシンです!

KTMの450ラリー。現代ラリーの最強マシンです!

画像: ホンダのマシンはCRF450ラリー。市販車ではCRF250ラリーが発売目前ですね

ホンダのマシンはCRF450ラリー。市販車ではCRF250ラリーが発売目前ですね

画像: ヤマハのマシンはWR450Fラリー。WR450をベースにしたラリーレイドマシンです

ヤマハのマシンはWR450Fラリー。WR450をベースにしたラリーレイドマシンです

1月1日にオープニングセレモニーが行なわれた17ダカールは、南米のパラグアイ→アルゼンチン→ボリビア→アルゼンチンを、総走行距離9000kmにわたって走るルート設定。今年からパラグアイが加わりましたね、南米はもちろん今が真夏ですが、高度4000mを越えるルートもあるダカールは、最高気温35度から最低気温5度にもなる過酷なラリーで、長ければ1日800kmオーバーのルートを走ります。1月2日のステージ1に始まって、最終日は1月14日のステージ12。8日にレストデイ=休息日をはさむのも、このラリーの特徴ですね。

そして17ダカールは、1月1日にオープニングセレモニー、1月2日の1stステージでパラグアイの首都・アスンシオンをスタートし、この日は約40kmのSS(=スペシャルステージ。競技区間)のみ、翌1月3日の2ndステージから本格的にスタート。序盤から、いきなり昨年のウィナー、KTMのエース格、トビー・プライスが首位に立ちます。2位はホンダのパウロ・ゴンサルベス。

画像: レース序盤、主導権を握ったと思われたホンダのホアン・バレダですが……まさかのペナルティ!

レース序盤、主導権を握ったと思われたホンダのホアン・バレダですが……まさかのペナルティ!

しかし1月4日の3rdステージでは、優勝候補の筆頭に挙げられる、ホンダのホアン・バレダがトップに立ちます。KTMのプライスはどうしたと思ったら、この日のゴール寸前にミスコースして転倒、なんと大腿骨を骨折してヘリで搬送され、17ダカールをリタイヤしてしまいました! これぞ大波乱! 何があるかわからないダカール、本領発揮です!

これで総合順位は首位バレダ(ホンダ)、2番手にサム・サンダーランド(KTM)、3番手にパウロ・ゴンサルベス(ホンダ)、4位にパブロ・クインタニラ(ハスクバーナ)。ひとまず序盤、主導権をホンダが握りました……と思ったら! そのホンダにもアクシデントが襲い掛かります。
1月5日の4thステージには、ステージ優勝こそマティアス・ウォークナー(KTM)に譲りますが、ホンダのバレダは順調に総合首位を堅守! ……と思ったら、この日の終了後、ダカールラリーのオーガナイザーが、ホンダ勢が給油を行った場所にレギュレーション違反があったとしてペナルティを発表。総合首位のバレダに60分のタイム加算が課せられて、バレダは一気に総合12番手まで転落! ホンダは、このペナルティに対して抗議を行っているため、順位は暫定順位として見てくださるよう、お願いします。

1月6日の5thステージでは天候が悪化し、447kmに設定されていたSSが219kmでカットされ、そのまま日程を終了。KTMのサンダーランドがステージ優勝を飾り、そのまま2番手に約12分差をつけての総合順位の首位に躍り出ました。ホンダ勢はナビゲーションに失敗して大きくタイムロスし、1月7日に予定されていた6thステージは、悪天候のためにスケジュールがキャンセルされ、ダカールはそのままレストデイへ。これで前半戦が終了、という展開となってきました。

画像: これがサム・サンダーランド。KTMはトビーが戦列を去っても次のライダーがあらわれます。選手層が厚い!

これがサム・サンダーランド。KTMはトビーが戦列を去っても次のライダーがあらわれます。選手層が厚い!

ここまでの順位は、あくまでも暫定順位ながら
1:サム・サンダーランド KTM 
2:パブロ・クインタニラ HSQ +12.00
3:アドリアン・ファン・ペヴェレン YAM +16.07
4:ジェラド・ファレス   KTM +20.57
5:マティアス・ウォークナー KTM +29.01
6:ザビア・ドゥ・スルトーレ   YAM +36.06
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10:プウロ・ゴンサルベス HON +1.08.21
12:ホアン・バレダ      HON +1.12.39

画像: 後半に巻き返しを図るモンスターエナジーホンダの面々。世界最高峰のレース集団・HRCの力をもってしても難しい、それがダカールラリー。

後半に巻き返しを図るモンスターエナジーホンダの面々。世界最高峰のレース集団・HRCの力をもってしても難しい、それがダカールラリー。

画像: 近代ラリーの不沈艦隊、KTM。プライベーターのためにこの450ラリーのベースマシンも市販されています

近代ラリーの不沈艦隊、KTM。プライベーターのためにこの450ラリーのベースマシンも市販されています

情報は乏しいのですが、ヤマハのアドリアン・ファン・ペヴェレンが3番手に上がってきていますね。マシンはWR450Fラリー、ちなみに2番手のパブロ・クインタニラが乗るハスクバーナも、KTMと同じマシンです。
ダカールはこれで前半戦を終了。後半戦のヤマ場は、1月10日の8thステージ、492kmのSSが設定されているウユニ塩湖のステージになりそうです。
この後の展開は、レーシングオートバイのFacebookでも追いかけてみます!

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