下町のオヤジが作り上げた一生モンのリーガルシューズ

今でこそ少し治まったけれど、僕はクツ好きだ。おなじみエアマックス時代からスニーカー好き(いや、ナイキ好きだな・笑)が始まって、レッドウィングにウエスコも、革靴も好き。バイクに乗るとなるとライディングシューズやブーツが機能的には違いないんだけど、やっぱりスニーカーで乗っちゃうしね。

なかでもハマったのが革靴だ。と言ってもスーツを着る機会は多くないから、ジーンズに合わせるのがオシャレだ、ってブルータスに書いてあったのを見た20代後半くらいから感化されちゃったんだろう。リーガルに始まって、トリッカーズにオールデン、JMウエストン、ステファノ・ブランキーニとか頑張って買っちゃったりなんかして。

中でもリーガルは、高校の入学祝に叔母さんに買ってもらったのをはじめとして、買い替えたり買い足したりして、ずっと一足は持ってた。高校の時はローファーを履きつぶしてたけど、学校指定の革靴より、リーガルはずっと型崩れなく、頑丈で美しかった。へぇ、リーガルってすごいんだな、っていうのが革靴好きになった原体験なのかもしれない。

でも、そういう「ドレスシューズ」は、トゥ部分がシフトチェンジでギダギダになっちゃうからバイクには御法度なんだけれど、スクーターに乗る時には履くことはあったかな、ってくらい。でもバイクには合わないもんだ、って思っていた。

それがひっくり返されたのは、ペアスロープのオヤジ、三橋さんのせいだった。今から10年ほど前、なんかの取材で大田区・夫婦坂のお店にお邪魔した時、取材終わりでオヤジがこう切り出した。

「実は、今こんなんやっててさ」
見せてくれたのは、オヤジが手書きしたクツのイラストスケッチ。
——お、ライディングシューズじゃないすか。革靴なんだね、ハーフブーツ、カッコいいじゃないすか!
「今、リーガルに別注かけてんだ。やっと進んだとこ。できんのかな、できても2年先、3年先かな」
——え、リーガルなの? ホントに? ペアスロって今までリーガルと取り引きあったの?
「いや、ねぇ(笑)。頼み込んで、ネジこんでもらってさ。ホントにできんのかな、って思ってんだけど」
 ちっちゃなバイク用アパレルのメーカー(三橋さんごめんね・笑)がリーガルに別注をかけるなんて大それたことを——オヤジの口振りからも、まぁできないだろうなぁ、なんて思って、そのことをすっかり忘れちゃってた数年後、三橋さんから入電。なんだかもったいぶって、店に来てみろよ、なんて言う。
——え、まさか! あれ?
「そう、あれ! ホントにできたんだよ。公開する前に見にこいよ」
 スッ飛んでいった。ホントに電話もらった日に、すぐ行った。店にあったのは、量産の1ロット目。リーガルらしいキレイなハーフブーツで、サイドゴアのジップアップと、シューレースつきのストレートチップ。きちんとライディングシューズ用に、シフトパッドが重ね革でくるぶしにパッドも入っている。
——買う! シューレースの茶色!「おう、そうか、じゃちょっと負けてやるよ。×万×千円でどーだ」
——買った! 三橋さん、これカッコいいよ。売れねーだろうけど(笑)
「そうだよな、レーシングブーツでもないのに4万円はないよな(笑)」

そんなペアスロープの「アーバンツーリスト」。僕の手元に来てから7年になる。最初は堅かった。革も堅かったし、指の当たりもキツい。でも、僕は知っていたのだ。リーガルの靴は、履けば履くほど僕の足に合ってくれる、ってことを…。もったいなくて履く機会はすごい少ないんだけど、ソールが僕の足の裏にピタッとフィットして、アッパーが僕の甲にフワッとフィットしてくる。履いては磨いて仕舞って、チョー大事に履いているから、写真のようにピカピカなまま。

一生モン、ってこういうことだ。

画像: メイドインジャパンの誇り、ペアスロープとリーガルコーポレーションがタッグを組んで出来上がった奇跡のグッドイヤーウエルト製法のライディングシューズ。写真は僕の私物のシューレースタイプR02の茶色。今ではツートーンカラーやコードバン革のR07C、セミロングのR08や、レディスモデルもある。コレ履いてる人は、文句なく洒落者です。断言します! このシューズの開発ストーリーがペアスロープのホームページにあります。チョー面白い!

メイドインジャパンの誇り、ペアスロープとリーガルコーポレーションがタッグを組んで出来上がった奇跡のグッドイヤーウエルト製法のライディングシューズ。写真は僕の私物のシューレースタイプR02の茶色。今ではツートーンカラーやコードバン革のR07C、セミロングのR08や、レディスモデルもある。コレ履いてる人は、文句なく洒落者です。断言します! このシューズの開発ストーリーがペアスロープのホームページにあります。チョー面白い!

※記事はオートバイ2015年9月号・別冊付録「殿堂用品」より

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