最新テクノロジーの基礎知識で
NEWモデルの凄さを理解しよう

 最近ではバイクの進歩も目まぐるしく、新しいメカも続々と登場してきている。ニューモデルに採用されるメカなんだから、きっとスゴい装備なんだろうけど、何がどうスゴいのかイマイチわからない、という人も多いのではないだろうか。そこで今回は、ニューモデルに多く採用されているアイテムやメカニズムをわかりやすく解説していこう。

画像: 最新テクノロジーの基礎知識で NEWモデルの凄さを理解しよう

IMU(イナーシャル・メジャーメント・ユニット)が
車体のあらゆる動きを素早く精密に把握してくれる

 例えばトラクションコントロール。単に前後ホイールの回転差からリアホイールの空転を検出し、点火時期を調整してリアタイヤのスリップを止めるものから、現在では走行状況に応じて効き具合をリニアに変化させるシステムへと進化している。この進化の過程で必要となったのが、走行中のバイクの姿勢を正確に把握するセンシング技術だった。
 バイクの動きには左右方向の軸を中心に回転するピッチ、前後方向の軸を中心に回転するロール、上下方向の軸を中心に回転するヨーがあり、この3つが絡み合うように動いている。例えばフロントブレーキを引きずりながら右コーナーに入っていくシーンでは、ピッチが前方向に回転し、ロールは右方向に回転していることになる。

画像: 6軸とは、図のピッチ、ロール、ヨーの角速度(3軸方向)に加速度(前後、左右、上下)を合わせたもの。これにより、走行中の車体がどういう状況にあるかを精密に把握するのだ。

6軸とは、図のピッチ、ロール、ヨーの角速度(3軸方向)に加速度(前後、左右、上下)を合わせたもの。これにより、走行中の車体がどういう状況にあるかを精密に把握するのだ。

 こういった車両の動きを検出するシステムは古くからあり、カーナビの自律航法システムや盗難防止装置のセンサーもそのひとつだが、バイクの動きに対応するにははるかに高い精度とスピードが必
要になる。それにいち早く答えたのがドイツのボッシュだった。
 
 11年のアプリリアRSV4ファクトリーAPRC向けに世界初の二輪車用IMUを開発。以降機能を高めながらBMW、KTM、ドゥカティ、カワサキ、ホンダへと供給を拡大していく。一方ヤマハは、15年のYZF-R1用に内製IMU(センサーは村田製作所製)を開発し、
現在に至っている。
 
 R1のデビュー当時、ロールとヨーの角度、ピッチ、ロール、ヨーの加速度を検出し、ピッチ角度はその数値から演算するボッシュの5軸タイプに対して、ヤマハは3つすべての角度と加速度を検出
する6軸IMUを開発。大きな話題となったが、ボッシュ製も各メーカーの17年モデルに供給するユニットから6軸に進化。いずれにしても、バンク角に応じたABSやトラクションコントロール、ウイリーコントロール、セミアクティブサスなどの制御はIMUなしにできない。

画像: 現時点で最もポピュラーなIMUはボッシュ製の傾斜角センサー。ロール、ヨー、縦加速度、横加速度、鉛直加速度を測定、算出した傾斜角とピッチ角をこれに加えて車両の状況を把握している。センサー重量はわずか40gである。

現時点で最もポピュラーなIMUはボッシュ製の傾斜角センサー。ロール、ヨー、縦加速度、横加速度、鉛直加速度を測定、算出した傾斜角とピッチ角をこれに加えて車両の状況を把握している。センサー重量はわずか40gである。

画像: YZF R1に採用されているIMUは、村田製作所製のセンサーを使用したオリジナル。これをシート下に設置、1秒間に125回という高速演算を行って車体の状況を把握している。

YZF R1に採用されているIMUは、村田製作所製のセンサーを使用したオリジナル。これをシート下に設置、1秒間に125回という高速演算を行って車体の状況を把握している。

IMUの効能
1 .バイクの動きを正確に検出
2 .すべての制御の基盤情報を提供

現在、スーパースポーツには欠かせない

画像: 現在、スーパースポーツには欠かせない

 写真の新型CBR1000RRやYZF R-1、ニンジャZX- 10 R、新型GSX-R 1000、新型ZX 1000 S、新型ニンジャH 2、1299パニガーレなど、スーパースポーツには欠かせない技術を実現しているのがIMUだ。

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