ミラノショーで発表された進化型マニュアルミッション!
今年のEICMAで発表された「Honda E-Clutch」。クラッチ操作不要でギア操作ができるってことが最大の売りですが、具体的に何がどう便利になるのか?
このEクラッチ、ATとは異なり、あくまでマニュアルミッションなのですが、ライダーが行なうクラッチレバー操作を電子制御で行なってくれるシステムなんです。手動のクラッチ操作不要で発進、変速、停車ができるので運転が苦手な方でも、発進でエンストしたり、走行中のギアチェンジなどでガタつくようなことが無くなるってことですし、クラッチ操作に不安が無いライダーにとってはよりスムーズで効率の良い変速ができるようになるようです。
この手の話になると「Uターンや極低速などは自分でクラッチ操作したい」なんて声も聞こえてきそうですが、この「Eクラッチ」はあくまでマニュアルミッションなので、クラッチレバーが用意され、必要なときは手動操作も可能なのがポイント。クラッチ操作をしたいときは、クラッチレバーを握れば通常の手動操作に切り替わるんです。

クラッチ機構、ミッション機構はマニュアル車と同じ構造。「Honda E-Clutch」は写真中央の2つのモーターによってクラッチ操作を行なう。
渋滞路でも大活躍!? 発進、変速、停止が、ライダーのクラッチ操作が不要に!
街中や渋滞路などラクに走りたいときは「Eクラッチ」、ワインディングなど自分なりの操作をしたいときは「手動クラッチ」なんて使い分けもできますし、なによりクラッチが重くていつも左手が疲れるなんて方にも良さそうです。搭載モデルの発売に関して、まずCB650R、CBR650Rが来年。その後は250ccからリッターモデルまで搭載が検討されている模様。今後のラインナップ拡充にも注目ですね。
今後は、クラッチ操作をコントロールするモーターの更なる小型化や、フライバイワイヤーとの組み合わせなども期待したい「Honda E-Clutch」、そのフィーリングを早く試してみたいところです。

「Honda E-Clutch」搭載車の、右側エンジンサイドカバー。マニュアルトランスミッション車と比べると、やや外側に張り出している。操作には影響無さそうだ。





「Honda E-Clutch」の分解パーツ。

設定画面から「Honda E-Clutch 」を選択。

「Honda E-Clutch 」の機能をONにしている状態。

手動クラッチの場合はこちら。「Honda E-Clutch 」のオンオフはメーター上に常時表示されている。

12月20日に都内で行なわれたメディア向け「Honda E-Clutch 技術説明会」には開発者と搭載モデルのCB650Rが登場。

※「Honda E-Clutch 技術説明会」説明資料より

※「Honda E-Clutch 技術説明会」説明資料より
写真/Honda、福田 稔 モデル/Ruriko
関連動画
Honda E-Clutch Teaser Movie
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