ノーマル200psをベースに車体各部の削ぎ落としを行う

このGSX-R1000(2018年型L8)はオーナー・木内さんがJD-STERドラッグレースやストリートで走らせているもの。コンセプトは「ストリートスタイルをそのままにドラッグレースも速い」ということで、両シーンでの車両の違いはフロントカウルにマウントされるミラーの有無程度となっている。

フロントウインカーはカウルサイドの純正位置に小型タイプを置き、リヤはナンバーホルダーとともに着脱できる(この車両ではレース時もそのまま装着)。タイヤもストリートバイク系ドラッグレースの流儀に沿った公道用溝付き。あえてもう少し違いを出してもらえば「FRPでモールドされたシートにツーリング時はゲルザブを載せる程度」(木内さん)というほどだ。

画像1: ノーマル200psをベースに車体各部の削ぎ落としを行う

木内さんはこの車両の前は同じスズキながらV型2気筒のTL1000Rで参戦していた。そろそろ車両を変えようと思った時に、GSX-Rが浮かんだのだという。

「何でも良かったんですけど、ノーマルで200psというスペックが気に入りました。車両を手に入れてからはマフラーを換えて、スイングアームを延ばして車高は下げて……。あとは車体各部パーツのそぎ落としで軽量化した程度。不要なパートやタンデムステップを外して、フロントはシングルディスクに。ストリートで必要な制動力は持たせてます。この状態でドラッグレースでは2年目なんですが、SS1/4マイル(スタンディングスタート=ゼロ発進から約402.1m先までのタイム)で8.931秒がベスト。現行車ですし、パーツも豊富にありますからまだまだ伸びしろはあります」と木内さん。

画像2: ノーマル200psをベースに車体各部の削ぎ落としを行う

この後に行われたJD-STER第5戦でもオープントーナメントAブロックでも優勝しているし、その伸びしろを見るのも楽しみなところ。

一方のストリートでも普通に乗れて、車高が下がっている分、取っつきやすく乗りやすくなっているとも言う。パフォーマンスと扱いやすさ。こんな2刀流を容易に楽しめるという点でも、GSX-Rというシリーズの懐の広さが窺える。

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前後カウルや燃料タンクはGSX-R1000L8のノーマル。スクリーンはゼログラビティに換装している。フロントウインカーはカウルサイド前端部、純正ウインカーのステーを外した丸いくぼみの部分に超小型LEDタイプをセットし、その上から薄型レンズをマウントする。

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ワンパネル多機能表示のメーターやフロントブレーキ/クラッチまわり、ステムはノーマル。フロントフォークは突き出して車高を下げてある。

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リヤはフェンダーレス化。タンデムステップやタンデムシートは外してカバーを装着。ライダー側シートもFRP製に換装されている。

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水冷4バルブ直4の999ccエンジンはノーマルで、ECU調整とクラッチコンバートを行うのみだ。ベビーフェイス製スライダーを追加する。

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極力いろいろなものをそぎ落とすというコンセプトもあり、フロントブレーキはシングルにして使う。ブレンボキャリパーもディスクも純正だ。キャリパー後ろ側に付くのはブロックス製タイダウンホルダーで、ここからステアリングヘッドにかけてタイダウンベルトをかけて車高を下げたままにできる(撮影時は非使用)。フロントフェンダーはアメリカのカスタム車両を見てハヤブサ用を装着した。

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ロングスイングアームにはエクステンションエンドも装着。リヤショックおよび3.50-17/6.00-17サイズのホイールもノーマルだ。タイヤはフロントがブリヂストンS22の120/70ZR17サイズ、リヤがシンコー003の190/50ZR17サイズを履いている。

取材協力:車両オーナー 木内克己さん

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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