ブリヂストンの人気スポーツタイヤ「BATTLAX HYPERSPORT S22」を、オートバイ誌メインテスターの宮崎敬一郎がワインディングで検証! 改めて感じる性能の奥深さとは? 走行テストにあたっては、タイヤの空気内圧はフロント250kPa、リア290kPaに設定しています。

確かに感じる前モデルからの進化っぷり!

この「S22」はツーリングからスポーツライディングまでカバーする「S21」の後継モデルとして登場したタイヤ。フロントの3分割コンパウンド構成やリヤの5分割コンパウンド構成、それに内部のベルト構造などは「S21」とほぼ同じ手法で作られている。だが、コンパウンドはグリップ力やウォームアップ性能の影響するシリカの配合率が変えていたり、シリカそのものの質を変えている。

目的はよりハイグリップでウェットに強く、ライフを維持するため……と、相反する性能を一挙にアップグレードしたという。まぁ、後継の高性能タイヤをリリースする時のお決まりのキャッチフレーズのようなものだが、履いてみると、その性能がスゴい!  2、3日の試乗ではよくわからない「ライフ」については何も言えないが、ハンドリングの素直さ、グリップ力、深いリーンアングルでの安定した操縦性など、明らかにアップグレードしている。

画像1: 確かに感じる前モデルからの進化っぷり!
画像2: 確かに感じる前モデルからの進化っぷり!

人気のスーパースポーツ ヤマハ YZF-R1に装着して試乗!

装着したのは200馬力を発揮する最新のYZF-R1。もともとはレーシングタイヤの構造やコンパウンドをストリート用にアレンジした「レーシングストリート」と呼ばれるブリヂストン製「RS」シリーズなどがOEM装着されているモデルだ。
 
言ってみれば、スポーツ性能に関してはダウングレードになるのだが、それを感じたのはR1のリーンアングルをフルに使って、1、2速あたりでパワーバンドを使った時だけ。あのネッチリと路面に貼り付くような粘着感はさすがにない。だが、ずっとドライな接地感だが、R1のとてつもなく深い許容リーンアングルを安心してフルに使うことが出来た。これはスゴいことだ。

画像1: 人気のスーパースポーツ ヤマハ YZF-R1に装着して試乗!

そこまでリーンさせてみるだけなら、旧モデルの「S21」でもできたが、「S22」は安心してライン変更したり、トラクションをしっかり掛けて立ち上がり加速を楽しむことまでできる。「S22」はトレッドショルダー部のパターンデザインが変更され、グルーブが減って接地面積が拡大している。だが、そのような深いリーンアングルで、それだけでは説明できない安定したグリップ力と、ひょっとすると「RS」シリーズより身軽な機動性まで発揮する。

画像: タイヤの端のトレッドショルダー部にはも「S22」の文字が表示されている。

タイヤの端のトレッドショルダー部にはも「S22」の文字が表示されている。

グリップ力もさることながら、ブレーキングからのリーンでの素直で軽い寝かし込み、セルフステア角を感じ難く、極自然に身を翻せる透明感のある操舵感覚など、そういった操縦性に関わる特性のクオリティが大きく進歩していたのだ。これは、もともとR1が持っているハンドリング特性を活かすような、相性のいいフィーリングでもある。

画像2: 人気のスーパースポーツ ヤマハ YZF-R1に装着して試乗!

ツーリングでの走行フィーリングを考える

普通に直進したり、ライン変更するような操作での安定感は、スポーティな機動をしている時とは別物。ネッチリとした操作抵抗感をハンドルに感じる安定性がある。とくに100km/hあたりからそんな安定感が顔を出すので、高速クルーズなどでもストレスが少ない。乗り心地もスポーツタイヤにありがちな硬さなどは無く、いたって快適だった。

画像: ツーリングでの走行フィーリングを考える

サーキットのスポーツ走行もするし、峠道を楽しんだり、ツーリングにも使うといった欲張りな使い方を睨んだタイヤだ。そんな八方美人的な味付けにも関わらず、スポーツする時はしっかりと上質なフィーリングで役目を果たし、快適にロングも決められる。耐久性は解らないが、街乗りでの偏摩耗耐久性などを考えると、RSシリーズの倍ほどは走れそうな気がする。

なかなか優秀なタイヤだと思う。

写真/南孝幸

BRIDGESTONE BATTLAX HYPER SPORT “S22”

ワインディングロードからサーキット走行まで、幅広い用途で最大限の性能を発揮するスポーツタイヤ。優れたライフ性能とウエット性能も兼ね備えている。

画像: BRIDGESTONE BATTLAX HYPER SPORT “S22”

FRONT
120/70ZR17 ■2万6510円
※110/70R17 ■2万0240円
REAR
160/60ZR17 ■3万5530円
180/55ZR17 ■3万9160円
180/60ZR17 ■4万0920円
190/50ZR17 ■4万0040円
190/55ZR17 ■4万0920円
200/55ZR17 ■4万3450円
※140/70R17 ■2万5740円
※150/60R17 ■2万6730円
※Hレンジ

S22は250クラスのサイズも設定。価格はメーカー希望小売価格(税込)。

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