ショーモデルゆえの作り込みも楽しませる

’22年春の東京モーターサイクルショー、オーリンズサスペンションの扱い元であるカロッツェリアジャパンのブースにはさまざまなデモ車が飾られた。その中でも目を引いた1台がこのGSX-R1000R。もう1台出展されたGS1000とともにブライトロジックによるものだ。美しい仕上がりなのはいつも通りと言えるが、多くの制約をクリアしつつの内容も興味深い。

「オーリンズサスペンションの装着が前提になって、その上でフロントフォークは正立と倒立、リヤショックもツインとモノと、違いを出さないといけない。それに合わせて車種も選んで作り込んでいくわけです。今回は特に時間がなかったけれど、見せるからにはしっかり作りたい」

同店・竹中さんはそんな条件の中から、ふたつのレーシングスタイルを選んだ。うち、このGSX-R1000Rは、意表を突くと言っていいだろうか、同じスズキのMotoGPマシン、GSX-RRをレプリカした(もう1台はGS1000だ)。

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「ショーモデルということもあって、こうしたスーパースポーツ系モデルでもなかなかありそうでなさそうなウイングレットを付けてみました。ベースはM1(2021年型)のスズキ100周年カラーで、ちょうど’21GSX-RR(ショーの開催は’22シーズン開幕前のことだ)ともイメージが近い。

肝腎のウイングはMotoGPの写真などを揃えていろんな角度から形を検討して、GSX-Rに合わせたサイズで図面を引きました。それを元にして、3Dプリンタで出力しています。その樹脂製を付けているんです。“市販してくれたらほしい”という声もありましたけど、そうなると3Dプリンタ出力のままではいきませんし、モチーフ同様にドライカーボン製になる。するとその元型から作ることになるから価格は高くなります。今回はあくまでショーモデルという雰囲気で」

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かくしてショー会場での実際の注目度も上々。この車両はショー後にはウイングを外してミラーを装着して公道でも楽しまれているとのこと。ウインカーは? と思う向きもあるだろうが、それはフロントダクト内とシートサイドに車検対応の超小型LED採用ウインカーを装着済みで問題なし。保管時にはウイングを付けて見て楽しむというのにも手間は少ない。ベースのカラーもさることながら、これぞGSX-RRレプリカとして手元に置いておきたい。スズキファンにはそう思える1台だろう。

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画像1: Detailed Description 詳細説明

ベースは2021年型M1。MotoGPマシン同様に肉抜きされたトップブリッジはブライトロジックオリジナル。フロントマスターシリンダーはブレンボ・ラジアルポンプで、ワイヤ作動のクラッチホルダーはレバーを可倒式でガタの減らせるアクティブSTFレバーに換装している。

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注目のフロントウイングは3Dプリンタ出力のショー仕様の樹脂製だが、このようにGSX-Rのノーズまわりにぴったりフィットされる。

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ウイング越しに見えるのは13×9×14mmという小型ボディのケラーマン・バレットアトーウインカー。フロント側は純正位置に置かれる。

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シングルシートカウルは純正オプション。その先端にストッパーパッドを張り、左右にはダクト風のラバーシートを追加(GSX-R純正はダクトなし)してGSX-RRの雰囲気を高めている。タンデムステップブラケット(撤去)の後ろ側にリヤウインカーがマウントされる。

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エンジンはGBレーシング製カバー、シフトチェンジの正確さとスムーズさの向上を狙うブライトロジック製シフトロッドサポート(販売中)も装着。

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フロントフォークはオーリンズ倒立のFG R&T200(FGRT224)に換装。フロントフェンダーはカーボン。フロントブレーキはブレンボCNC P4 30/34キャリパー+ブレンボディスク(φ320mm)、ステンレスメッシュホースの組み合わせ。ホイールリムステッカーは純正アクセサリーだ。

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リヤブレーキはブレンボCNC P2 34キャリパーをウッドストック製サポートでブレンボディスクに組み合わせる。3.50-17/6.00-17サイズのホイールは純正でリヤショックはオーリンズTTX GP。ステップはベビーフェイス・パフォーマンスステップキットでヒールガードをカーボン化した。

取材協力:ブライトロジック 

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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