2019年のEICMAで発表され、多くの人の注目を集めた電動スポーツスクーターの「FELO FW-06」が、世界のプレミアムバイクなどを輸入販売している「モータリスト合同会社」を総代理店として、日本市場にも導入されることになりました! ところで皆さん、このFW-06の姿って、どこかで見たことがあるような気がしませんか・・・?
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2022年9月27日に公開されたものを転載しています。

FELOの名に、ピンときた人はロードレース通?

MotoGPだけでなく、国内外のロードレースを熱心にウォッチしている方であれば「FELO」の名前をご存知なのではないでしょうか? 中国・上海のHYTモトのブランドであるFELOテクノロジーは、スポーツEVというジャンルにフォーカスしたユニークな存在です。

2019年にブランドを立ち上げたFELOは、電動車によるロードレース選手権である「MotoE」の、伊グレシーニのチームの、2022年度のメインスポンサーをしました。同年シーズン2勝して年間ランキング3位となったマッテオ・フェラーリが駆ったエネルジカ エゴ コルサのフェアリングに、FELOのロゴが大きく描かれていたのをご記憶の方もいらっしゃるのでは?

画像: ショー会場に展示された電動ロードレーサー、「FELOグレシーニ MotoE」のエネルジカ エゴ コルサ。初代MotoE王者(2019年)であるM.フェラーリのほか、アレッシオ・フィネロを起用し、2022年シーズンを戦いました。 www.felo-ev.com

ショー会場に展示された電動ロードレーサー、「FELOグレシーニ MotoE」のエネルジカ エゴ コルサ。初代MotoE王者(2019年)であるM.フェラーリのほか、アレッシオ・フィネロを起用し、2022年シーズンを戦いました。

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またFELOは2021年に、リアルロードレーシング(公道を利用したロードレース)の最高峰であるマン島TTの、ゼロエミッション車で競われるクラスである「TT-ZERO」に、2023年に参戦する計画を発表しています。

画像: FELOのTT-ZERO用電動ロードレーサー「FRTT」は、フロントスイングアーム、ハブセンターステアリングを採用しているのが興味深いです。一般的なテレスコピックフォークに比べ、車体前側に多くのスペースが必要になるレイアウトは、電動車技術では重要な「バッテリースペース」の確保に苦労しそうな気がします・・・。そのあたりをどのように技術でクリアするのか、注目したいですね。 www.facebook.com

FELOのTT-ZERO用電動ロードレーサー「FRTT」は、フロントスイングアーム、ハブセンターステアリングを採用しているのが興味深いです。一般的なテレスコピックフォークに比べ、車体前側に多くのスペースが必要になるレイアウトは、電動車技術では重要な「バッテリースペース」の確保に苦労しそうな気がします・・・。そのあたりをどのように技術でクリアするのか、注目したいですね。

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参戦車両の「FRTT」は900V・180kWのシステムで、300km/hの最高速をターゲットにしているとのこと。既報のとおり、2023年度のマン島TTでTT-ZEROは復活しない模様ですが、2024年度に復活を遂げたときは決勝スタート地点に、FRTTの姿があることを期待したいです。

COVID19パンデミックを乗り越え、見事製品化に漕ぎ着けました!

FELOは2019年のEICMAに、市販車第一弾としてデザインした電動スポーツスクーター「FW-06」を発表し、話題を集めました。

画像: COVID-19パンデミックの影響により、生産に漕ぎ着けるまで予定外の時間を費やしたFW-06ですが、8月下旬から量産が開始されたそうです。 motorists.jp

COVID-19パンデミックの影響により、生産に漕ぎ着けるまで予定外の時間を費やしたFW-06ですが、8月下旬から量産が開始されたそうです。

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このFW-06の姿を見て、既視感を覚えた方はかなり2輪EVに普段から注目してきた方なのではないでしょうか? 実はFW-06は、台湾のスクーター界のトップメーカーであるキムコの「F9」の兄弟車なのです。

FELO FW-06はライトなどマスクのデザインはキムコF9と異なりますが、車体まわり、ブレシレスDCモーター、自動2速ギアボックスなどの設計は共用。台湾はF9、中国はFW-06と市場の住み分けが図られていますが、FW-06はGL(7.68kWh)とDX(8.5kWh)の2タイプが用意され、それぞれ異なるバッテリーオプションを持つ・・・という設定でした。

画像: FW-06の左右シュラウド部から取り込んだ空気は、マシンのスタビリティを向上させるほか、モーター部の冷却にも利用されるそうです。 motorists.jp

FW-06の左右シュラウド部から取り込んだ空気は、マシンのスタビリティを向上させるほか、モーター部の冷却にも利用されるそうです。

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FELOはキムコから投資を受けており、またキムコが台湾で展開しているバッテリーステーション網の「アイオネックス」のアライアンス(同盟)に、FELOはスーパーSOCOとともに加わっています。つまり、両社は非常に強い結びつきを保つ間柄であり、さまざまな分野で互恵関係にあるのです。

画像: 2輪EVは変速機を採用しない例がほとんどですが、F9とFW-06にはFELO自慢の自動2速変速機であるATS(オートマチック トルク システム)を搭載しています。ユーザーによる操作不要で、オートマチックでモーターのトルクを有効に路面に伝えるこのシステムは、最新の第6世代まで進化しています。 www.facebook.com

2輪EVは変速機を採用しない例がほとんどですが、F9とFW-06にはFELO自慢の自動2速変速機であるATS(オートマチック トルク システム)を搭載しています。ユーザーによる操作不要で、オートマチックでモーターのトルクを有効に路面に伝えるこのシステムは、最新の第6世代まで進化しています。

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画像: FELO FW-06用ATSのクローズアップ。モーターの駆動力はベルトドライブを介して、後輪寄りのATSに伝達されます。上下2階建のユニークなスイングアームは、MVアグスタの1950年代最初期4気筒500ccGPレーサー、またはアルチューロ・マーニの1989年の作であるマーニ・スフィーダなどに採用された「パラレログラモ」の、モノショック・片持ちバージョン的な構造です。 www.facebook.com

FELO FW-06用ATSのクローズアップ。モーターの駆動力はベルトドライブを介して、後輪寄りのATSに伝達されます。上下2階建のユニークなスイングアームは、MVアグスタの1950年代最初期4気筒500ccGPレーサー、またはアルチューロ・マーニの1989年の作であるマーニ・スフィーダなどに採用された「パラレログラモ」の、モノショック・片持ちバージョン的な構造です。

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画像: ATSの構造図。3軸構成で、左側から入力/変速機構、2段ギア、そしてアクスルの各軸配置になります。 www.facebook.com

ATSの構造図。3軸構成で、左側から入力/変速機構、2段ギア、そしてアクスルの各軸配置になります。

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画像: FW-06の車体構造図。パイプフレームに、ストレスメンバーとしても機能するバッテリー部を吊り下げる構成になっているのがわかります。電動スクーターは取り外しが簡単な交換式バッテリーを採用する例が多いですが、FW-06は電動スポーツモデルの多くと同じように、車体固定式を採用。96V58Ahのバッテリーは、8年・8万kmという長期間・長距離保証になっています! www.facebook.com

FW-06の車体構造図。パイプフレームに、ストレスメンバーとしても機能するバッテリー部を吊り下げる構成になっているのがわかります。電動スクーターは取り外しが簡単な交換式バッテリーを採用する例が多いですが、FW-06は電動スポーツモデルの多くと同じように、車体固定式を採用。96V58Ahのバッテリーは、8年・8万kmという長期間・長距離保証になっています!

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非常に魅力的な電動スポーツスクーターであるFW-06は、世界の2輪を輸入販売するモータリスト合同会社が総代理店となって日本での供給を担うことになりました! 2019年のEICMA登場時からFELOとコンタクトをとり、協力関係を築いてきたモータリストですが、今年11月のEICMAでの最終量産モデル正式発表に合わせ、同月から日本へのFE-06正式導入を予定しているそうです。

画像: 実はFW-06、「グレシーニ レーシング MotoGP」チームのパドックバイクとしても活躍中です。近年はパドックバイクに、電動スクーターを採用する例が増えています。 www.facebook.com

実はFW-06、「グレシーニ レーシング MotoGP」チームのパドックバイクとしても活躍中です。近年はパドックバイクに、電動スクーターを採用する例が増えています。

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すでに予約受付はスタートしていますが、その期間中の予定価格は99万円(税込)と設定。昨今の円安傾向が続く為替相場の動向ですが、予約期間終了後は価格見直しの可能性もあるとのことなので、確実に99万円でFW-06を入手したい方は、シリアスに予約することを検討するほうが良いでしょう。

FELO FW-06 主要諸元
寸法:1,832x711x1,087mm 筐体寸法:1,700x570x1,040mm 定格出力:5,000W 最高出力:12,000W 車両重量(バッテリー込み):121kg シート高:784mm ホイールベース:1,236mm バッテリー容量:96V 58Ah リチウムイオン式 最高速度:110km/h 充電時間:5〜6時間 走行可能距離:
140km(NEDC=New European Driving Cycle) タイヤサイズ フロント:110/80-14 リア:140/70-14 登坂力:≥ 15° ブレーキ:前後ディスク ABS バッテリー保証:8年または80,000km
車両保証:1年間(走行距離無制限) 予約期間中予定価格:99万円(税込)

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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