ハイチューンエンジンのトルクを生かして楽に走る

GPZ900R Ninjaに関しては幅の広いオーダーへの対応力を見せてくれるMCジェンマ。この車両の構成を聞くと、なるほどと思える部分も多い。代表・石田さんはこう説明してくれる。

「この車両は、以前のNinjaカスタムでもよく見られたように、エンジンは後継機や派生機のハイブリッド的な構成を採っています。シリンダー&ヘッドがZRX1100で、ピストンやカムがZZR1100という具合。ミッションは5速です」

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改めてハイブリッドの構成を説明しておくと、Ninjaで、元々の908ccからZZRの1052ccまでスープアップした排気量とこれに合わせた燃焼室等を使うチューニングを行う場合のもの。ZZRがはダウンドラフト吸気のため、Ninjaのホリゾンタル吸気に合わせるため、ZRXのシリンダーヘッドを使う。ZZR、ZRXともNinjaの2バルブ1ロッカーから1バルブ1ロッカーアームになっている点も有利に働く。

「ミッションは5速で、コンセプトとしては3/4速あたりをホールドしたままでワインディングを快適に走れる仕様と考えてます。ホンダのDCT(デュアルクラッチ・トランスミッション)的な感じをイメージしてもらえると分かりやすいでしょうか」とのこと。エンジンはハイチューンを受けつつ、日本の下道に多い峠道を、シフト操作などに気を遣わずにスロットル操作でイージーに駆け抜けるというように作り込まれている。

画像2: ハイチューンエンジンのトルクを生かして楽に走る

ハイチューンで生まれた余力を大らかに、それでいてダルにならないシャープさも持たせながら使うと考えればいいだろうか。車体側に関しては、ノーマルよりも少しキャスターを立てた25度近辺の設定をフレーム側で作り、軽さや強度、走りやすさを考えたパーツ構成を採る。そのパーツはケイファクトリー製が有効とのことで、この車両でも多く使われている。

こうした柔軟な考えを反映した例と言える1台。なおMCジェンマではオリジナルでスイングアームピボット下げ加工を行うNinjaシャシー「JGC-N」にも問い合わせは多いとのことだ。

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Detailed Description 詳細説明

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スクリーンはゼログラビティ・ダブルバブルのスモーク。メーターはノーマルをベースとするが回転計部分にDefi製をビルトインし、ヨシムラ・デジタルマルチメーターを追加した。ケイファクトリー・トリプルツリーType2によってφ[41→]43mmフォーク&バーハンドル仕様とし、POSHスーパーローバーをセット。左右のマスターはゲイルスピードのアルミ鍛造ラジアルマスターシリンダー・RMを装着する。

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シートはMCジェンマ・SLSスポーツラグジュアリーシートで、純正比10mm座面を高めて良好な操作性を得つつ、角を落として足着き性も確保する。

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キャブレターはFCRφ37mmをスポンジフィルター仕様で装着。エンジンにはケイファクトリー製ヘッドバイパスキットも備わる。

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エンジンはZRX1100シリンダーヘッド&シリンダーにZZR1100ピストンやカム等を組み合わせたハイブリッド仕様で、ミッションはZRX1100純正の5速。GPZ900Rは6速だが、ここではあえてトルク仕様のエンジンをワイドレシオミッションで楽しめる設定としている。ダウンチューブキットやライディングステップはケイファクトリー製。サイドカバー下にはブルドッカータゴス製TAGOSヒールプレートを追加する。

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フロントフォークはZRX1100純正で、φ43mmのインナーチューブをチタンコーティングし、シールはSKF製に変更して作動性の向上を狙う。フロントブレーキはブレンボAxialキャストP4 30/34キャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクの組み合わせだ。

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リヤブレーキはブレンボ・キャストP2 32キャリパー+サンスター・プレミアムレーシングディスクでリヤショックはオーリンズ、スイングアームは上側スタビライザー仕様。前後ホイールはMAGTAN JB3で3.50-17/6.00-17サイズ。排気系はケイファクトリー・チタン。

取材協力:MCジェンマ

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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