LMW(リーニング・マルチ・ホイール)機構を採用したスクーター「トリシティ125」。兄貴分の155に準じた車体と、力強さと環境性能を両立したブルーコアエンジンの採用で、充実の内容を誇る。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝

ヤマハ「トリシティ125」インプレ(太田安治)

画像: YAMAHA TRICITY125 総排気量:124cc エンジン形式:水冷4ストOHC4バルブ単気筒 シート高:765mm 車両重量:159kg(ABS仕様車は164kg) 税込価格:42万3500円(ABS仕様車は46万2000円)

YAMAHA TRICITY125

総排気量:124cc
エンジン形式:水冷4ストOHC4バルブ単気筒
シート高:765mm
車両重量:159kg(ABS仕様車は164kg)

税込価格:42万3500円(ABS仕様車は46万2000円)

ヤマハの意気込みを感じる仕上がりの良さ

LMW(リーニング・マルチ・ホイール)シリーズ第一弾のトリシティ125。前2輪、後1輪のリバーストライク構造は抜群の安定性と高い制動力を発揮し、加えてオートバイらしい旋回性も備えているのが特徴だ。

2018年の大規模アップデートで、エンジンは可変バルブ機構・VVAを備えた「ブルーコア」ユニットとなり、バルブ数も4バルブとなった。加えて、クラッチのミートタイミング、変速比の最適化などもあり、スペックから想像するより発進加速性能はスムーズで力強い。コースで高速性能も試したが、80km/hあたりから伸びが鈍化するものの、排気量を考えれば不満はなく、変速セッティングもストリートユースに合ったものだ。

車体関係は、2015年に追加された兄貴分の155とほぼ共通。フレームが新作となり、ホイールベースを40mm近く延長。リアタイヤは1インチ大きく、かつ太いものとなり、リアサスペンションも変更。直進安定性と切り返しの反応が向上している。

引き換えに、極低速域でのハンドリングは初代より重めだが、ユーザー層と使われ方を考えれば、機敏さよりも安定性を重視したセッティングの方がマッチしているだろう。

ホイールベースの延長でゆったりした足元スペースを得て快適性も高いし、約23.5Lの大容量トランク、LEDヘッドライトなど、装備面も充実。ヤマハの意気込みをユーザーが実感できる出来栄えだ。

ヤマハ「トリシティ125」ライディングポジション・足つき性

シート高:765mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

画像: ヤマハ「トリシティ125」ライディングポジション・足つき性

シート形状の工夫によって、シート高は前モデルより15mmも低くなったので、小柄なライダーでも足つきに不安はない。着座位置の自由度も高いので、タンデムライディングでも窮屈さは感じない。

ヤマハ「トリシティ125」注目ポイント

画像: フロントサス用とガイドパイプ用として、テレスコピックフォークを片側2本ずつ装備。ヤマハらしい、独創的なアイデアだ。

フロントサス用とガイドパイプ用として、テレスコピックフォークを片側2本ずつ装備。ヤマハらしい、独創的なアイデアだ。

画像: エンジンは可変バルブタイミング機構のVVAを採用。ツインチューブ式ショックは155と同様のものを装備する。

エンジンは可変バルブタイミング機構のVVAを採用。ツインチューブ式ショックは155と同様のものを装備する。

画像: スクエアな形状のトランクスペースは23.5L容量を誇り、荷物の出し入れも便利。前方にはLED の照明も備わっている。

スクエアな形状のトランクスペースは23.5L容量を誇り、荷物の出し入れも便利。前方にはLED の照明も備わっている。

ヤマハ「トリシティ125」主なスペック・価格

※《 》はABS仕様車

全長×全幅×全高1980×750×1210mm
ホイールベース1350mm
最低地上高165mm
シート高765mm
車両重量159kg《164kg》
エンジン形式水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
総排気量124cc
ボア×ストローク52.0×58.7mm
圧縮比11.2
最高出力9.0kW(12PS)/7500rpm
最大トルク12N・m(1.2kgf・m)/7250rpm
燃料タンク容量7.2L(レギュラーガソリン)
変速機形式Vベルト式無段変速
キャスター角20゜00'
トレール量67mm
タイヤサイズ(前・後)90/80-14M/C 43P(チューブレス)・130/70-13M/C 57P(チューブレス)
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格42万3500円(税込)《46万2000円(税込)》

文:太田安治、オートバイ編集部/写真:赤松 孝

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