125ccクラスでもレアな本格スーパースポーツがGSX-R125。フルサイズのしっかりした車体に最高出力15PSという強力な水冷DOHCシングルを組み合わせ、その走りは125ccスポーツの概念を塗り替えるもの。この記事では2021年モデルの試乗記と最新2022年モデルの特徴について解説する。
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸、森 浩輔

スズキ「GSX-R125 ABS」インプレ(太田安治)

画像: SUZUKI GSX-R125 ABS 写真は2022年モデル 総排気量:124cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 シート高:785mm 車両重量:137kg 2022年モデルの発売日:2022年7月26日 税込価格:45万3200円

SUZUKI GSX-R125 ABS
写真は2022年モデル

総排気量:124cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:785mm
車両重量:137kg

2022年モデルの発売日:2022年7月26日
税込価格:45万3200円

パワーを引き出して走る爽快感を味わえる

125ccクラスでも数少ない本格スーパースポーツがGSX-R125。このクラスでは希少な前後17インチホイールのフルサイズスポーツとして人気を博している。

125ccモデルとして設計された車体はコンパクトでスリム。足着き性が良く押し歩きも軽いので、ビギナーや小柄なライダーでも不安なく扱える。GSX-Rシリーズらしく低めのセパレートハンドルを装備するが、グリップ位置が体に近いので上体の前傾度はさほど深くないし、前寄りに座れば肩や腕への負担が減ってロングランも苦にならない。

水冷DOHC4バルブ単気筒という凝ったメカニズムのエンジンは回転上昇が実に軽やかで、6速ミッションとの相性が抜群。7000回転から盛り上がるパワーは1万2000回転までの広いレンジでスロットルワークに忠実に反応し、レッドゾーン近辺でも、単気筒エンジンに多い重ったるさはない。臨機応変なギア選択と的確なスロットル/クラッチワークで15PSをフルに引き出す走りは、有り余るパワーをなだめながら使う大排気量車とは違った面白さ、爽快さがある。

画像: 試乗車は2021年モデル

試乗車は2021年モデル

ハンドリングも軽快なだけではない。低めのハンドルによってフロント荷重が増え、手応えが自然で、寝かし込んだ瞬間の旋回力と深いバンク角での接地感が高まり、タイヤのグリップ限界が掴みやすい。攻め込むとサスペンションの減衰力不足からピッチングモーションが大きく出るが、市街地での乗り心地を考えれば現実的なセッティングだろう。

このオートバイは街乗りやショートツーリングに使われることが多いが、若いライダーならサーキットでライディングスキルを磨いて欲しいと思う。前後サスペンションを硬めにセットしてグリップの高いタイヤを履かせれば、スポーツライディング入門用としては最高の一台になるだろう。

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