2022年春のモーターサイクルショーにも展示され話題となったヤマハの新型「XSR900」。ついに2022年6月30日に発売された。その特徴を見ていこう。
文:小松信夫

ヤマハ「XSR900 ABS」2022年モデル 特徴

画像: YAMAHA XSR900 ABS 総排気量:888cc エンジン形式:水冷4ストDOHC並列3気筒 シート高:810mm 車両重量:193kg 発売日:2022年6月30日 税込価格:121万円 ※写真カラーはブルーメタリックC

YAMAHA XSR900 ABS

総排気量:888cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC並列3気筒
シート高:810mm
車両重量:193kg

発売日:2022年6月30日
税込価格:121万円

※写真カラーはブルーメタリックC

80年代レースシーンをモチーフに、よりモダンでレーシーな1台に

2016年にデビューした初代XSR900は、MT-09譲りの水冷並列3気筒エンジンやアルミ製フレームといった現代的なメカニズムに、ヤマハ製の歴代レーシングマシンをバックボーンにしたレトロでスポーティなスタイリングを組み合わせた、モダンなスポーツヘリテージモデル。オーソドックスなスタイルと、優れたパフォーマンスを兼ね備える個性的な存在として根強く支持されてきた。

初のフルモデルチェンジを受けて登場した新型XSR900も、やはりMT-09ベースのメカニズムにレトロなスタイリングを組み合わせるという意味では、従来モデルと同様の成り立ちだ。しかし、MT-09がモデルチェンジされ、排気量を拡大されたエンジンや新たなフレームなどでポテンシャルをアップ。それにともなって、XSR900も新型MT-09の進歩したメカニズムを採用することで、スポーツバイクとして大幅に進化を遂げることになった。

画像1: ヤマハ「XSR900 ABS」2022年モデル 特徴

このメカニズムの進化だけでなく、同時にスタイリングも大きくイメージチェンジされたのが新型XSR900の注目ポイント。初代のスタイルは1970年代的なクラシカルさを感じさせていたが、新型は1980年代のレースシーンをモチーフにしたディテール満載の、よりモダンでスポーティな雰囲気。高まったポテンシャルにふさわしい、レーシーさを強く感じさせるもの。

これらの変化は、すべて「The Expert of Equestrian」(伝統馬術のエキスパート)という新型XSR900の開発コンセプトに基づいたもの。ライディング面での「人機一体で乗る楽しさ」に加え、またがった時の高揚感、所有する喜びまでを満たすことを目指した、新たな世代のスポーツヘリテージモデル。それが新型XSR900ということだ。

画像2: ヤマハ「XSR900 ABS」2022年モデル 特徴

最新スペックの電子制御デバイスでポテンシャルを最大限に引き出す

1980年代のレーシングマシンをイメージさせるレーシーなスタイルに合わせ、新型MT-09に由来するメカニズムを採用して性能向上した新型XSR900。具体的には、排気量を従来の849ccから888ccにまで拡大、さらに細部まで熟成を進めてパワーアップした水冷並列3気筒エンジンや、ヤマハが得意とする最新の鋳造技術を駆使した新しいアルミフレームと軽量ホイールなど、ハードウエア的に進歩した部分も多い。

しかし、それ以上に従来から進化した部分が、IMUを搭載して実現された最新スペックの電子制御デバイス。トラクションコントロールやスライドコントロール、リフトコントロール、ブレーキコントロールを備えるだけでなく、それぞれが相互に連動することで効果を高め、ライダーがマシンのポテンシャルを最大限に引き出すことを可能にしている。

オーソドックスな丸型LEDヘッドライトながら、バンク時の配光特性にまで配慮した新開発のユニットを採用。フルカラー液晶メーターも、コンパクトな中で多彩な機能と見やすさを両立。さらにクルーズコントロール、ETC車載器まで標準装備されているなど、日常的な使い勝手の良さも高いレベルだ。

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