空冷カタナには足まわりを始め多くのオリジナルパーツを供給し、KATANAにも車両を身近にするパーツを製作するオオノスピード。自らもカタナ乗りの大野さんは、ユーザーが困ることを減らし、長く乗る環境作りを続けていくという。まずは前編から。後編はこちら。
※本企画はHeritage&Legends 2021年2月号に掲載されたものです。

新型KATANAはこれから!空冷刀は長く乗れるように

「乗り続ける刀乗りたちへ」を掲げ、多くの空冷カタナ用パーツを開発・販売してきたオオノスピード。以下で紹介しているパーツはその最新作。まず目を引くのは、トップブリッジだ。

「介護クラッチに続く、介護パーツ第2弾です。カタナに乗っている人たちも年齢が上がってきて、さすがにノーマルのポジションがきつくなってます。今のスーパースポーツよりもきついのに、なかなか対応できなくなる。すると面倒、乗らないか、身体を壊すか。それじゃ楽しめないでしょう? カタナが好きで乗るんだから、そんな面倒を減らした方が気持ちの上でも、カタナという車両に対してもいいはず。やせ我慢せずに乗れるようにというパーツです」

大野さんは言う。先行したクラッチホルダーも、操作が重いと言われる空冷カタナのクラッチを楽に操作できるようにして、面倒を軽減する。カタナというバイクを目の前にして、何が大事か。そう、乗って楽しむことと考えれば、すごく納得がいくし、実際に車両に装着してみてそれは間違いなく体感できた。アップハンによって引き起こし時から車体はぐっと軽く、ひとまわり以上と言えるくらいにコンパクトに感じる。

画像: ▲オオノスピードの代表、大野康広さん。空冷初代カタナ登場時に衝撃を受け、750の乗り味が気に入り、今も750S1とKATANAほか複数の刀を乗り倒し、パーツや車両の製作に力を入れる。

▲オオノスピードの代表、大野康広さん。空冷初代カタナ登場時に衝撃を受け、750の乗り味が気に入り、今も750S1とKATANAほか複数の刀を乗り倒し、パーツや車両の製作に力を入れる。

今回の新作ではハンドルバーが今までよりもバー1本分手前に寄せられ、自然なルックスも得られるように。裏面にも、トップブリッジ交換を考えるカタナ乗りのための穴開け加工が施されている。

「ぱっとグリップを握った時から軽ければ、普通に乗る気になるでしょう。そこです。カタナをより長くより気軽に、より遠くまで行けるように。身体がきつくてもパーツで何とかできるなら、それでいい。その意味の介護です。

新型の方=KATANAは、アップハンドルだし、下半身のポジションも空冷ほどきつくなくて楽ですよね。そう考えてこっちを選ぶのも十分あり。実際に空冷と比べれば楽なわけですから。どちらも刀という本質は踏襲しているから、ウチでもこの新型KATANA用パーツを用意してます。まず換えたくなるだろうリヤショック、それから、空冷に近いイメージが作れるGTテールカウル。

テールカウルはパーツとして動いているけど、収納面に注目してのことかな。リヤショックは、まだユーザーが必要性に直面したと思ってないのかも知れません。新型効果で、そのままでもそこそこ走るので、どこで必要かが分からないことが多いんでしょう。

ブレーキの効きももう少し……をパッド交換でできたりしますし、足着きも乗り心地も、リヤサス換装で良くなる。まあ、もうちょっと中古車が増えて車両価格がこなれるとか、台数が増えてくるとKATANAに必要なパーツ、という層が増えるはずですから、そこにも対応しておきたいです」

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空冷カタナの取り回しを軽くする介護パーツや純正を補うパーツや作業を次々と提案

画像1: 空冷カタナの取り回しを軽くする介護パーツや純正を補うパーツや作業を次々と提案
画像2: 空冷カタナの取り回しを軽くする介護パーツや純正を補うパーツや作業を次々と提案

「削り出し・アップハン専用トップブリッジ」は、オフセットはノーマルに同じ50mmで30mm厚のブリッジに専用削り出しポストをセット。ハンドルバーを今までよりバー1本分手前にし、フォーク突き出し時もハンドルバーにフォークが干渉しない。

画像3: 空冷カタナの取り回しを軽くする介護パーツや純正を補うパーツや作業を次々と提案

「GSX1100SスポーツジェネレーターKIT(後期クランクシャフト専用)」は軽量薄型ローター/ステーター/ボルト類のセット。初心者向け走行会などでジェネレーターを外す面倒から解放されて、ストリートならバンク角が増やせてセッティング幅が広がる。

画像4: 空冷カタナの取り回しを軽くする介護パーツや純正を補うパーツや作業を次々と提案

GSX1100SスポーツジェネレーターKIT(後期クランクシャフト専用)の購入者用オプションとして「カットカバー加工」もあり。

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「GSX1100SスポーツジェネレーターKIT(後期クランクシャフト専用)」と「カットカバー加工」の組み合わせ例。初心者向け走行会よりも上のレベルと承認競技では、オイル漏れにつながるジェネレーターを取り外すこととカットカバー装着はマナーのため非推奨だ。

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古くなった純正中古しかない現状を打破するべく作られたGSX750S3用FRP外装

画像1: 古くなった純正中古しかない現状を打破するべく作られたGSX750S3用FRP外装
画像2: 古くなった純正中古しかない現状を打破するべく作られたGSX750S3用FRP外装

「GSX750S3用FRPアッパーカウル」。

画像3: 古くなった純正中古しかない現状を打破するべく作られたGSX750S3用FRP外装

GSX750S3用FRPアッパーカウル購入者のみへの販売品の「FRPヘッドランプカバー」。

画像4: 古くなった純正中古しかない現状を打破するべく作られたGSX750S3用FRP外装

こちらもGSX750S3用FRPアッパーカウル購入者のみへの販売品の「FRPライセンスランプカバー」。’22年までにはサイドカバーやテールカウルを、最終的には燃料タンク製造も視野に入れているというマニア向け製品。

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現行車の本質を見極めてパーツをテスト

画像1: 現行車の本質を見極めてパーツをテスト

OHNO-SPEED KATANA/オオノスピードのパーツ開発車にして、大野さんの愛車の1台でもあるKATANA。いろんなシチュエーションで乗り倒した上で、現代車ゆえに見逃しやすい部分=リヤサスの不足や収納スペースなどを補完してKATANAの可能性を高める。

画像2: 現行車の本質を見極めてパーツをテスト
画像3: 現行車の本質を見極めてパーツをテスト

テール部の外装樹脂パーツ4点を交換し、テールライトハーネスを延長(別売り)してシート下後ろに小物入れスペース(両横内側も活用可)が作れる「GTテールカウル・ベースキット」(FRP黒ゲルコート仕上げ)。

画像4: 現行車の本質を見極めてパーツをテスト

クラッチ操作を劇的に軽くする「ライトクラッチホルダー」(限定ブラックもあり)。

画像5: 現行車の本質を見極めてパーツをテスト

「KATANA用アラゴスタショック」。写真のフルキットからシンプル仕様まで4タイプを、各ノーマル/30mmローダウンで設定。

取材協力:オオノスピード

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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