世界グランプリ500王者、RGV-Γのカラーもアレンジ

イギリスのGB(グレートブリテン)スズキが展開する、チームクラシックスズキ。スズキの絶版モデル用純正パーツの供給・販促の一環として、かつてのスズキ名車や旧車の再生を行う。さらに現在の欧州各地で行われているクラシックモデルによるレース(TOTの耐久レース版と考えると分かりやすいだろう。スプリントレースもある)用車両の製作&参戦を行ってきた。

そのチームクラシックスズキの最新作が、このGSX-R750だ。同時代のWGP500スズキファクトリーマシン、RGV-Γの空力をそのまま生かす特徴的なテール形状でも窺えるように、また車両のサブネームにSRAD RACERとあるように、SRAD=スズキ・ラムエアダクトを備えたT型=’96年型のGSX-R750をベースにしたレーサー。

画像1: 世界グランプリ500王者、RGV-Γのカラーもアレンジ

GSX-R750Tはまだ私たちの記憶に新しいような気がするけれど、もう25年超えの車両となっていて、そこに目を付けた“クラシック”。具体的には決まっていないものの、将来の国際的なクラシックレースイベントのために製作したと同チームでは述べている。

そこに込められた内容は、スリッパークラッチに6速クロスレシオミッション、軽量ジェネレーターにO・Zレーシング製アルミ鍛造ホイール、少し伸ばされたスイングアームなど、’96年当時そのままよりもやはり進んだ技術を投入する。

画像2: 世界グランプリ500王者、RGV-Γのカラーもアレンジ

同チームでもトリプルツリーやステップキットを新造。さらに’93年のWGPチャンピオンを獲得したケビン・シュワンツのRGV-Γや、’96年の鈴鹿8耐参戦用GSX-R750に施されたラッキーストライクカラー(白地に赤×黒)のパターンをアレンジし、現在のチームカラーの青×水色で施した。カウル自体もカーボンケブラー製の新造品というから、かなり力が入っていることもよく分かる。

このR750、既にシェイクダウンは終えているようで、この後の展開も楽しみ。当時レプリカの、これからのカスタム手法の例としても注目しておきたい。

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ウイング形状トリプルツリーを新作、メーターは多機能デジタル+アナログ回転計。左右マスターはブレンボでステアリングダンパーも装備。

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カウルはカーボンケブラー製でファスナーはRace fasteners製チタン。ゼッケンのフォントはかつてのシュワンツ車の#34に同じだ。

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全身のカラーリングパターンは'96年耐久レース用ファクトリーGSX-R750やWGPマシンRGV-Γのラッキーストライクカラーがモチーフ。

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エンジンは'96年型GSX-R750(T)の水冷直4・749ccをベースにチューニング。乾式のスリッパークラッチ、軽量ジェネレーター、マグネシウムオフセットサンプ、クロスレシオ6速ギヤボックスが組まれ、排気系はヨシムラのファクトリー製フルチタンとしている。

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フロントフォークはイギリスK-TECH製。ボトムピースをワンオフしてブレンボ・アキシャル4ピストンキャリパーをマウントしている。

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スイングアームは安定性向上のためにロング加工したものを装着する。ステップキットも新造し、カーボンヒールガードを追加している。

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ホイールはO・Zレーシング製アルミ鍛造5本スポークのPIEGAで、タイヤはダンロップ・スリック。ドライブチェーンはDID。リヤサスはK-TECH。

取材協力:※Special thanks:Team classic Suzuki

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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