10年近く乗り続けた上に新しい機能を加える

ACサンクチュアリーによるコンプリートカスタム車、RCMとして作られたマークII。シリアルナンバーは265と、’22年春現在で600番台に届こうとする同シリーズでは比較的早い方に製作された車両になる。

「この車両は10年ほど前に製作したものなんです。それで265というナンバーが付いています。今回はエンジンのオーバーホールなど経年による傷みなどを直すことから、再チューニングや各部パーツのアップグレードを行いました。オーナーさんが考えていたシングルシート化も加えたリメイクも加えています」

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同店・中村さんはその背景をこう言う。今や車両の枯渇化によってベース車探しからのオーダーも正直、難しくなった。いずれはコンプリート製作も持ち込み車両を元にするということになりそうだとも、ここ何度か聞いてきた。その意味では、このリメイクはベース車があって新たに手が入れられる分、有利だったとも言える。

もちろん、こうしたリメイクには大きなメリットがある。パーツ自体にこの10年分の進化が加えられ、それらが使えること。同様に技術も進化しているから、オーバーホールするにしても今の技術でより精度を高めたりもできるから、と中村さんは続けてくれる。

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そこで注目されるのが同店が新たに展開する、内燃機加工部門だ。

「エンジンの修理やオーバーホールという作業が早くなりますし、新しいパーツや仕様変更にも対応しやすくなります。これからはこのRCM-265のように、距離を重ねてリメイクやオーバーホールという車両も増えてくるでしょう。その時にも社内で対応できますし、先ほどのような新しい技術も社内で検討して準備できますから、より使いやすくなります」

一般のエンジンオーバーホールや修理作業も請けるとのことで、これによって、コンプリートも含めた旧車が延命できる。この車両は、その先例となったとも言えそうだ。

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ステアリングステムはノーブレストのスカルプチャーステムキットSP TYPE-1でオフセットは60→35mmに。左右マスターシリンダーはブレンボラジアルを装着する。

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今回燃料タンクをアルミ化、デザインやカラーも細部までオーナーと詰めた上でカーボンパターンも含めYFデザインでオールペイントした。

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今回の入庫にともなってシートレールまわりを加工。アルミシートレールやインナーフェンダーを新作した上でTOMO FRP製シングルシートカウルをフィッティング。カウル部のフロント側にリッドがあり、内部は小物入れとして活用できる。シート本体はオリジナルで製作。

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エンジンは全バラした際に各部をチェック、新たにピスタルレーシング製鍛造ピストンによって1105cc化しスリーブもPAMS ESTライナーに変更。さらに6速クロスミッション+Evoシステム(デュアルベアリングホルダー+削り出しベースでクランクケース側面剛性を高め、フラットスプロケットを使えてギヤ抜け抑止も高めた)も組み込まれた。これらが進化の部分として採り入れられているわけだ。

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キャブレターはヨシムラTMR-MJNφ38mmデュアルスタックファンネル仕様を新採用、ナイトロレーシング手曲げチタンEXと組み合わせる。

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フロントフォークはノーブレストエクスチェンジモードによってオーリンズφ43mmをセット、フェンダーやキャリパーサポートも同モードのパッケージに。フロントブレーキは今回、キャリパーをブレンボ.484に変更、ディスクはサンスター・RCMコンセプトφ320スリットとした。

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スイングアームはスカルプチャーR.C.M専用ワイドスイングアームでショックはオーリンズ・レジェンドツイン。ドライブチェーンはEK530RCMだ。

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リヤブレーキはブレンボキャリパー+サンスターφ250mmディスクの組み合わせ。前後ホイールはO・Zレーシングアルミ鍛造のPIEGAで、3.50-17/5.50-17サイズを履く。

取材協力:ACサンクチュアリー(SANCTUARY本店)

レポート:ヘリテイジ&レジェンズ編集部

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