一部輸入車の標準装着タイヤとしても使われ、とくにヨーロッパで高く評価されているメッツラーの「ロードテック01」。耐摩耗性の高さを含め、ツーリング向きの扱いやすいキャラクターが魅力。
文:太田安治/写真:関野 温

メッツラー「ロードテック01」インプレ

METZELER ROADTEC 01

安定性とダイレクト感、ウエットグリップの高さが魅力

僕のカワサキNinja1000の使用状況は首都高メインの通勤が70%で、残りが年に3回程度の峠道満喫ツーリング。タイヤ企画のモデル車として10種類以上のタイヤを装着してそうした走り方で試しているが、僕の好みのベスト3に入るのが「ロードテック01」だ。約2500kmのテスト走行だったが、速度域を問わないナチュラルなステア特性と接地感の高さ、高い荷重を受けたときの踏ん張りが車重230㎏台のNinja1000に合い、市街地でも峠道でも爽快に走れた。

僕がタイヤテストを行う際、まずは車両指定空気圧にセットしてハンドリング特性や衝撃吸収性を身体で覚え、その後に空気圧を上下させて最適な内圧を探っていく。Ninja1000の場合、ほとんどのタイヤは指定空気圧より10〜20%ほど下げると好ましいフィーリングになるが、ロードテック01はフロント250kPa、リア290kPaという車両指定のセッティングで低中速コーナーでの踏ん張りと、エンベロープ特性(トレッド部が変形して小さめのギャップから受ける衝撃を吸収する性能を)がしっかりバランスする。

低めの空気圧も試してみたが、乗り心地の優しさと引き換えにハードブレーキングと深いバンク角でのコーナリングでタイヤの変形が大きくなり、寝かし込み、切り返しの軽快さも薄れるのでお勧めできない。それだけバランスのいい完成度ということだ。

もっと乗り心地が優しいタイヤは他にもあるが、ロードテック01の素直な旋回性と向き変えの軽さはツーリングユースでの大きなメリット。ウエット性能も高く、とくにヘビーレインで路面に水の膜が張っているような路面での排水性はトップレベルで、高速走行中の安全性、安心感はすこぶる高い。特に操作に対するダイレクトな反応を求めるライダー、ミドルクラス以上で市街地走行での重さが気になる車種にお勧めする。

画像: 安定性はツーリングタイヤの要件だが、狙い過ぎるとハンドリングが鈍くなり、スポーツ性が犠牲になる。ロードテック01はダイレクト感も大事にした特性で操る楽しさが大きい。

安定性はツーリングタイヤの要件だが、狙い過ぎるとハンドリングが鈍くなり、スポーツ性が犠牲になる。ロードテック01はダイレクト感も大事にした特性で操る楽しさが大きい。

画像: フロントはシリカ100%、リアはセンター部がハイシリカ、サイド部がシリカ100%のデュアルコンパウンド構造。暖まりが早く、ウエット路面でのグリップにも貢献する。

フロントはシリカ100%、リアはセンター部がハイシリカ、サイド部がシリカ100%のデュアルコンパウンド構造。暖まりが早く、ウエット路面でのグリップにも貢献する。

画像: 加減速時のグリップ力と優れた排水性に加え、偏摩耗を抑えて高い耐久性を実現する独自トレッドパターン。このルックスも魅力のひとつだ。

加減速時のグリップ力と優れた排水性に加え、偏摩耗を抑えて高い耐久性を実現する独自トレッドパターン。このルックスも魅力のひとつだ。

メッツラー「ロードテック01」サイズリスト

ラジアルタイヤ

フロントリア
120/60ZR17150/70R17
120/70ZR17160/70ZR17
110/80R19170/60ZR17
120/70ZR19 |

バイアスタイヤ

フロントリア
110/70-17130/70-17
100/80-17140/70-17
110/80-17150/70-17
100/90-18130/80-17
130/90-16140/80-17
100/90-19150/80-16
3.25-19110/90-18
130/90-16
4.00-18

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