ヤマハの新しいモトクロッサーは、レースで勝つための最新技術を投入。全面新設計でパワーアップした2スト125cc水冷単気筒エンジンをはじめ、新しいエンジンに合わせてマウントブラケットを新作しバランスを調整したアルミフレームやサスペンション、そして次世代YZシリーズのパイオニアとなる機能的でレーシーなスタイリングが与えられて、新世代を担う2スト・モトクロッサーへと生まれ変った。
文:小松信夫、ゴーグル編集部/写真:柴田直行

ヤマハ「YZ125」インプレ・解説

YAMAHA YZ125

総排気量:124cc
エンジン形式:水冷2スト単気筒
シート高:980mm
車両重量:95kg
税込価格:73万7000円/74万8000円(Monster Energy Yamaha Racing Edition)
※予約受付は2021年12月に終了しています。

モトクロスの一時代を築き、その後にも影響を与えた2スト125ccモトクロッサーマシン。時代の流れで2ストエンジンの開発は途絶えていたかのように思えていたが、一部のジャンルでは情熱をもって開発が進められ、ヤマハも17年ぶりに2スト125モトクロッサー、YZ125がフルモデルチェンジを果たした。

リリースから17年の間に発明された技術やロジックを存分に取り入れ、高い戦闘力を誇りつつ幅広いファンも楽しめる改良がされている。実際に乗ると手強いイメージの2スト125ccエンジンは、気難しさもないまま、ごく普通にスタートすることが出来、回転数に神経質になることなくラフな操作でも、しっかりパワフルなチカラを提供してくれる。

一昔では考えられないほどの頼りがいのある、初心者に優しい気遣い仕様となっているのだ。もちろん、高回転域では鋭い吹け上がりとパンチ力を炸裂させ、現代レベルの足まわりを装備しまとめた車体がしっかり受け止め、クラスを超えたパフォーマンスを発揮している。入門者からレース志向のライダーまで許容範囲にする懐の深さが新YZ125にはある!

ヤマハ「YZ125」各部装備・ディテール解説

画像: パワーアップを図るために新設計となったエンジンは、エアフィルター内の空気の流れをよりストレート化するための形状変更が行われ、そのこだわりはエレメントを保持するガイドリブの本数を8本から3本にするといったこだわりよう。キャブレターには電子制御タイプのPWK38Sを、またリードバルブには吸気抵抗低減と応答性を向上させるVフォース4Rをそれぞれ新採用している。

パワーアップを図るために新設計となったエンジンは、エアフィルター内の空気の流れをよりストレート化するための形状変更が行われ、そのこだわりはエレメントを保持するガイドリブの本数を8本から3本にするといったこだわりよう。キャブレターには電子制御タイプのPWK38Sを、またリードバルブには吸気抵抗低減と応答性を向上させるVフォース4Rをそれぞれ新採用している。

KYB製倒立フロントフォークには、最新の4ストYZ-Fと同様のリーフバルブスプリングを採用。高い応答性で低速から正確に減衰が効き、無駄なピッチングを抑え、落ち着きのある乗り味を実現。ブレーキはディスク有効径やピストン径の大径化、キャリパー剛性アップとパッドの見直しなどで制動力とコントロール性をアップ。

アルミ製のメインフレームは従来モデルベースだが、コントロール性とリニアリティの向上のために各部が徹底的に見直されている。KYB製リヤサスペンションも減衰力を最適化。フロントフォークに合わせて姿勢変化を適切に抑え、激しいギャップも安定してスムーズに通過できるようにセッティングされた。

画像: スイングアームなどのレイアウトは従来モデルに準じた構成となっている。リアブレーキディスクはローター径を見直して、軽量化を達成すると同時にコントロール性も高められた。

スイングアームなどのレイアウトは従来モデルに準じた構成となっている。リアブレーキディスクはローター径を見直して、軽量化を達成すると同時にコントロール性も高められた。

画像: フラッグシップモデルであるYZ450F直系の、軽やかさとスピード感を表現した新スタイリング。燃料タンクをコンパクト化、シート周りの形状の変更とあわせ、ライダーが積極的に体を動かしやすくなった。新しいシュラウドはライダーが前方に足を出しやすくなり、内部のルーバーを改良して冷却性能も向上。

フラッグシップモデルであるYZ450F直系の、軽やかさとスピード感を表現した新スタイリング。燃料タンクをコンパクト化、シート周りの形状の変更とあわせ、ライダーが積極的に体を動かしやすくなった。新しいシュラウドはライダーが前方に足を出しやすくなり、内部のルーバーを改良して冷却性能も向上。

画像: 【公式動画】The iconic YZ125 … now reimagined www.youtube.com

【公式動画】The iconic YZ125 … now reimagined

www.youtube.com

ヤマハ「YZ125」主なスペック・価格

全長×全幅×全高2135×825×1295mm
ホイールベース1445mm
シート高980mm
最低地上高365mm
車両重量95kg
エンジン形式水冷2スト単気筒
総排気量124cc
ボア×ストローク54.0×54.5mm
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量7.0L
変速機形式6速リターン
キャスター角26°00′
トレール109mm
タイヤサイズ(前・後)80/100-21・100/90-19
ブレーキ形式(前・後)ディスク・ディスク
メーカー希望小売価格(税込)73万7000円/74万8000円(Monster Energy Yamaha Racing Edition)

この車両にも注目! ヤマハ「YZ250FX」

YAMAHA YZ250FX

総排気量:249cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ単気筒
シート高:955mm
車両重量:111kg
税込価格:97万9000円
※予約受付は2021年12月に終了しています。

小さな変化が大きな効果を生む!

自然の中のロングコースを舞台に、クロスカントリー的に長時間走り続けて競われるエンデューロ競技に向けた4スト250ccマシンであるYZ250FX。2022年モデルではマイナーチェンジを受け、高い戦闘力で定評のあったエンジンの中高速域のパワーと同時に、低中速域での扱いやすさを向上、容量をアップし性能向上とサウンドを両立させるマフラーも装着。

エンジンのセッティングを変更するためのパワーチューナーも、幅広いシチュエーションに対応可能なものとなった。さらに、FX専用にクロスカントリー向きのチューニングとされた新しいフレームや、高いパフォーマンス性とコントロール性を両立したブレーキも得て、戦闘力を一層向上させている。

エンジンはエアクリーナーボックスの改良で流入空気量を増して中高回転でパワーアップし、排気側のカムプロフィールの変更で低中速での扱いやすさも向上。最適セッティングを施した新しいFIマップでよりフレキシブルな対応力を実現する。バランサーも低中速回転での体感振動を減らすように改良された。

画像: 【公式動画】The 2022 Yamaha YZ250FX, YZ450FX, YZ250X and YZ125X—Born to compete www.youtube.com

【公式動画】The 2022 Yamaha YZ250FX, YZ450FX, YZ250X and YZ125X—Born to compete

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文:小松信夫、ゴーグル編集部/写真:柴田直行

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