既報のとおり、AMAスーパークロスが開幕し、下田丈はスタートゲートに引っかかってしまい、大きくスタートで出遅れ、7位でのフィニッシュ。すさまじい追い上げに、期待をもったファンも多いだろう。では、今年も下田が紡ぐレース後のコメントをお送りしよう。

画像: 次こそ観るべきワケ。下田丈が語る、スーパークロス開幕戦

あれは故意か、否か。クリスチャン・クレイグの罠

画像: 250SX Main Event Highlights - Anaheim One 2022 youtu.be

250SX Main Event Highlights - Anaheim One 2022

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懸案の下田丈出遅れは、スーパークロス公式のハイライト映像でも確認が可能だ。ライブ映像では、かなり引きの映像だったから、ここまでクローズアップされているのを初めて観るファンも多いはず。じつは下田よりも前にクリスチャン・クレイグが動いていて、それに釣られるような形で下田とネイト・スラッシャーがゲートに引っかかってしまっている。

「ああやって他のライダーが動いて、それに釣られてしまうというのは、あるあるじゃないけど、仕方ないって感じですね。わざとです。あれは。プレスカンファレンスでもクレイグが言っていたと思うのですが、わざとです。クレイグはベテランなんで…そういうことなんじゃないですか?」と下田はこのときのことを話してくれた。いくつかの北米メディアでも下田がクレイグのヘッドフェイクに引っかかった、という表現をしているが、クレイグのミスによって下田らが釣られてしまった、という表現のメディアもある。クレイグの肉声コメントでは、皮肉めいた説明をしているものの、故意であるかどうかは隠されているといったところ。

(追記:スターティングゲートについては、ハンター・ローレンス、クリスチャン・クレイグらがスタート前に揺れたという発言をしており、計7名が一瞬ひっかかったとの報。ハンターにいたっては、スタートは仕切り直しだろうと思っていたほど。クレイグも、このインシデントによってバッドスタートだったと説明がある。映像を見る限り、そのスタート前の「揺れ」は下田が思いきり引っかかったコトによる揺れだろう、事実多くのライダーが下田が引っかかった直後に反応しているし、クレイグのタイミングでは誰も動いていないからだ)

画像: あれは故意か、否か。クリスチャン・クレイグの罠

とはいうものの、クレイグもセス・ハマカーにだいぶ後れを取ったスタートとなってしまったことを考えると、クレイグの本意とも考えづらい。が、故意か否かは別として、やはりクレイグの罠にひっかかったと言うべきだろうか。

調子はあがりつつある

リザルトこそ芳しくはなかったものの、3年目の下田はすっかり落ち着きがあり、精神的にも整った状態で開幕を迎えられたという。

画像1: 調子はあがりつつある

「プラクティスの1本目は調子が悪かったんですが、2本目はだいぶ調子があがってきました。ヒート2もスタートが決まってまずまず。メインイベントのペースをうまく作ることができたと思います。去年はオフシーズンが短かったことで、だいぶ苦労をしましたが、今年はしっかり準備をすることができました」と下田。「緊張もあまりしなかったですしね」と。

画像2: 調子はあがりつつある

メインイベント、鬼のような追い上げをしている最中、5ラップ目か6ラップ目のフープスで転倒を喫した。「スラッシャーが前にいて、抜かそうとおもって右から左へラインを変えたんですが、ミスして転んでしまった」と攻めの姿勢を見せる。

画像3: 調子はあがりつつある

今大会は、クレイグが調子がよかった。だが、今季の勢力図はまだ不透明だと考えた方がいいだろう。「去年より、速い気がしますね。でも、1戦目が速いというだけなのかもしれない。3−4戦戦ってみないと、誰がどのくらい実力があるかはわかりません。アナハイムでは、スラッシャーは早めにパスできたけど、モシマンはすぐには追いつかないなと思いました。とはいっても、16秒くらいあった差を7秒までつめることができているので」と下田は言う。

おもだって、何かに取り組んだオフシーズンではない。なかなか出られないスタートを多めに取り組んだりはしたものの、全体的なスキルやスピードを底上げしたオフシーズンだった。下田の口調には釈然としないムードもあったが、それは実力を発揮しきれなかったせいだ。第2戦での奮起を期待したい。

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