お気に入りの革ジャンをクローゼットから出すと思いのほか汚れが目立ったり、カビが発生していたり、表面がカサついていたりでゲンナリすることがある。
 
革ジャンや革ツナギを販売しているショップの中にはリフレッシュサービスを受け付けてくれるところもあるが、費用も日数もそれなりに掛かる。革がそれほど痛んでいなければ、革専用の洗剤やクリーナーを使った手軽なケアを試してみるといいだろう。
 
今回試したのはデイトナの革ウエア専用ケミカル。個人的に7年ほど着用している革ジャンで効果を実証した。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海

洗濯機でレザージャケットを洗う方法|専用洗剤と使い方を紹介

家庭用の洗濯機で丸洗いできる!

物理的には家庭用洗濯機でも革ジャンの丸洗いは可能だが、通常の洗濯洗剤を使うと革を構成しているタンパク質や細胞間脂質、アミノ酸結合水といった成分が溶け出し、色落ちは言うに及ばず、硬化、縮みを起こす可能性が高い。

そこで皮革専用に成分を調整し、水に溶け出す成分を補給しながら洗うことで汚れ落としと同時に革本来のしなやかさを蘇らせるというのがデイトナの『レザーウォッシュ ウエア』だ。

DAYTONA レザーウォッシュ ウエア

メーカー希望小売価格:税込3,960円

ジャケット用は容量100mlの洗剤と柔軟仕上げ剤2本がセットになっている。ジャケットなら水量50Lで済むため、1回の使用量は各50ml。10kg以上の大型洗濯機なら革ツナギも洗える。

デリケートな革を洗う洗剤だけに使用上の注意が説明書に細かく記載されているが、下記のような流れとなる。

❶水量に合わせて専用洗剤を入れる
❷洗濯ネットに入れた革ジャンを5〜6分洗濯
❸洗濯液を排水してから30秒ほど脱水
❹洗濯と同じく水量に合わせた専用すすぎ液を入れる
❺2〜3分すすぐ
❻すすぎ液を排水してから1~3分ほど脱水
❼タオルなどで革の内側、外側の水気を吸水
❽タオルなどで撫でながらシワを伸ばす
❾風通しのいい場所で陰干し

それぞれの工程は短時間ながら工程数が多いので結局は洗濯機に30分程度つきっきりになり、吸水とシワ伸ばしを含めた合計作業時間はざっと1時間だった。

実際に見ると刺繍やストレッチニットなどの布部分の汚れも落ち、革全体が艶やかに。何より革表面のカサつきが消え、しっとりとした触り心地に驚いた。黒や茶色などの濃色なら、より判りやすい効果が得られると思う。

洗剤と柔軟仕上げ剤の2本セットで今回のような革ジャンなら2回使えるから、1回あたり約2000円。家庭で手軽にケアできることを考えれば納得のコスト・パフォーマンスだ。


ビフォー・アフター

前側全体に薄茶色の汚れが付いていたが、洗濯後はスッキリ。この後にスプレータイプを使ったら新品のようにきれいになった。


画像: 通常の洗濯時のように水ですすぐのではなく、柔軟仕上げ剤がすすぎ液になる。これが革の柔軟性を保ち、縮みを防ぐポイントだ。

通常の洗濯時のように水ですすぐのではなく、柔軟仕上げ剤がすすぎ液になる。これが革の柔軟性を保ち、縮みを防ぐポイントだ。

画像: 洗濯液を作ったら洗濯ネットに入れて丸洗い。全自動洗濯機でも水量と洗濯時間、脱水時間を逐次マニュアル設定する必要がある。

洗濯液を作ったら洗濯ネットに入れて丸洗い。全自動洗濯機でも水量と洗濯時間、脱水時間を逐次マニュアル設定する必要がある。

画像: 汚れた革製品・レザージャケットを自分でクリーニング&手入れする方法|おすすめのレザーウォッシュ製品を紹介

テスター太田安治の欲張りリクエスト

自宅の洗濯機で丸洗いできるのは嬉しいし、クリーニングとケア能力は充分。ただし工程が多いので途中で飽きてくる(笑)。頭髪用コンディショナー入りシャンプーのように、1本で全部済むと楽なのだけれど……。

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