日本が誇る二輪車メーカー4社は世界各地で高い評価を得ている。そして日本市場では正規販売されていない機種が海外では数多く展開されてもいる。この連載では、そんな知る人ぞ知るモデルをフィーチャー。今回はベトナムで新発売されたヤマハ「エキサイター155VVA」を中心に、東南アジアでのアンダーボーンバイクの人気っぷりに迫る!
文:小松信夫

日本では考えられないバリエーション展開!
ベトナム・ヤマハ「エキサイター155VVA」

画像: ヤマハ Y16ZR(マレーシア仕様車)

ヤマハ Y16ZR(マレーシア仕様車)

東南アジアでかつての日本の2スト250レプリカのように、激しいメーカー間の開発競争、販売競争が繰り広げられているアンダーボーン・スポーツ。その一例として、ヤマハがマレーシアで販売している、今年デビューした最新モデル「Y16ZR」をこの間紹介しました。

画像: YAMAHA EXCITER155VVA ベトナム仕様車 総排気量:155cc エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒 シート高:795mm 車両重量:121kg

YAMAHA EXCITER155VVA
ベトナム仕様車

総排気量:155cc
エンジン形式:水冷4ストSOHC4バルブ単気筒
シート高:795mm
車両重量:121kg

今回のテーマは、そのベトナムなど向けバージョン「エキサイター155VVA」のことなんです。この「エキサイター155VVA」はスタンダードモデルの他にも、「スペシャルエディション」的なモデルがですね、何やらたくさん用意されておりまして。

画像: ヤマハ エキサイター155VVA ヤマハ世界GP参戦60周年記念バージョン

ヤマハ エキサイター155VVA ヤマハ世界GP参戦60周年記念バージョン

分かりやすいところでは、この秋登場した「ヤマハ世界GP参戦60周年記念バージョン」とか。YZF-R1などのスーパースポーツに用意された、あの栄光を象徴する70年代風ヤマハレーシングカラーが、ベトナムではアンダーボーンの「エキサイター」にも与えられていたという!

画像: ヤマハ エキサイター155VVA モンスターエナジーMotoGPバージョン

ヤマハ エキサイター155VVA モンスターエナジーMotoGPバージョン

あと、国内向けのYZF-R25やシグナスXでもおなじみ「モンスターエナジーMotoGPバージョン」も出てます。レースにちなんだカラーリングが人気なのか、やっぱり。この手のマシンによるレースも盛んだって言うし、東南アジアのアンダーボーン・スポーツ熱の高さが分かるってもんです。

画像: 【公式動画】Thổi bùng DNA Thể thao trong 2 Phiên bản giới hạn Exciter 155 VVA www.youtube.com

【公式動画】Thổi bùng DNA Thể thao trong 2 Phiên bản giới hạn Exciter 155 VVA

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画像1: 日本では考えられないバリエーション展開! ベトナム・ヤマハ「エキサイター155VVA」

その一方、この秋登場した「エキサイター155VVA」の「スペシャルエディション」のニューモデルの中で、特に力が入ってるのが「MASTER ART OF STREET」シリーズ。こいつはモータースポーツイメージではなくて、ターゲットはレースに興味のないような今時の若いライダー。

もともとかなり尖ったスタイリングの「エキサイター155VVA」に、斬新なデザインの「RULE THE ROADS」「BORN TO RIDE」「RIDE AS THE KING」「ABOVE ME ONLY SKY」と名付けられた、4タイプのカラーリングが用意されて。それぞれのイメージを表現したロゴやイラストと一緒に4台を紹介しましょう。

画像: ヤマハ エキサイター155VVA「RULE THE ROADS」

ヤマハ エキサイター155VVA「RULE THE ROADS」

全ての道を征服し、未知の世界や人々と出会うという体験への憧れを感じさせるのが「RULE THE ROADS」。(ちなみに、なぜかこの画像だけ「エキサイター」の写真が逆版。車名ロゴが鏡文字なのは意図的なのか、と思ったらマフラーもローターも逆側…)

画像1: ヤマハ エキサイター155VVA「BORN TO RIDE」

ヤマハ エキサイター155VVA「BORN TO RIDE」

「BORN TO RIDE」は、若者の「行動すること」「移動すること」「好奇心」への情熱を表現したモデル。

画像2: ヤマハ エキサイター155VVA「BORN TO RIDE」

ヤマハ エキサイター155VVA「BORN TO RIDE」

「RIDE AS THE KING」は、思い通りに走ることへの強い誇りや、力強い走りのイメージをデザイン化。

画像: ヤマハ エキサイター155VVA「ABOVE ME ONLY SKY」

ヤマハ エキサイター155VVA「ABOVE ME ONLY SKY」

「ABOVE ME ONLY SKY」は、創造的なインスピレーションを刺激する、思い出に満ちた旅がモチーフにしてデザインされている。

画像2: 日本では考えられないバリエーション展開! ベトナム・ヤマハ「エキサイター155VVA」

さらにヤマハは「MASTER ART OF STREET」シリーズに関する、大規模なプロモーションを今まさに展開中。4台をベースにしたカスタムコンテストをはじめ、TikTokを使ったダンスカバーコンテストやら、アートコンペテションやら、思いっきりユースカルチャーに全振りした内容。それだけベトナムでは「エキサイター155VVA」は若者に売れる、ってことなんですかねぇ。

画像: 【公式動画】CÙNG YAMAHA ANGELS THỔI BÙNG CÁ TÍNH VỚI TIKTOK DANCE CONTEST: EXCITER MASTER ART OF STREET www.youtube.com

【公式動画】CÙNG YAMAHA ANGELS THỔI BÙNG CÁ TÍNH VỚI TIKTOK DANCE CONTEST: EXCITER MASTER ART OF STREET

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画像: 【公式動画】EXCITER LIMITED EDITION: MASTER ART OF STREET www.youtube.com

【公式動画】EXCITER LIMITED EDITION: MASTER ART OF STREET

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ついでといっちゃ何ですが、マレーシアの「Y16ZR」の方にも、新たなスペシャルモデルが発売されてたんで紹介しましょう。その名も「Y16ZR DOXOU」、5000台(!)の限定販売。画像にはカタカナで「ドクソウ」とありますが、どうも日本語の「独創」から来てるらしい。ヤマハはちょっと前から、東南アジアのあちこちでスクーターの「DOXOU」モデルを売ってるそうで。

画像: ヤマハ Y16ZR DOXOU

ヤマハ Y16ZR DOXOU

何が「独創」なのか? といえば、この「Y16ZR DOXOU」の場合はカラーリングってことなんでしょうか。前が青、後が赤に塗り分けられたホイールや、マットブラックをベースに青と赤が溶け合うグラフィックは、確かに個性的ではありますね。なんか「スポーツファッションエディション」だそうですよ。メカニズム的にはスタンダードモデルと同じで、お値段はちょっぴり高いんだとか。

文:小松信夫

ヤマハ「エキサイター155VVA」の主なスペック

全長×全幅×全高1975×665×1085mm
ホイールベース1290mm
シート高790mm
車両重量121kg
エンジン形式水冷4ストOHC4バルブ単気筒
総排気量155cc
ボア×ストローク58×58.7mm
圧縮比10.5
最高出力17.7HP/9500rpm
最大トルク1.5kgf・m/8000rpm
燃料タンク容量5.4L
変速機形式6速リターン
キャスター角25.5°
トレール87mm
タイヤサイズ(前・後)90/80-17・120/70-17
ブレーキ形式(前・後)ディスク・ディスク

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