Kabutoが2021年秋に新型フルフェイスモデル「F-17」を発売する。「リアルレーシング・エアロダイナミクスモデル」とうたっており、MFJ公認製品であるが、ツーリングにも使えそうだ。
文:太田安治/写真:赤松 孝

Kabuto「F-17」|テスト&レポート

Kabuto F-17

税込価格:51,700円

カラー:ホワイト、ブラックメタリック、フラットブラック
サイズ:XS、S、M、L、XL、XXL

風を味方にするスポーツライド用フルフェイス

ヘルメットメーカーの最高峰モデルはレーシングユース前提のものが多い。安全性、軽さ、機能を追求した高価な素材や手間の掛かる製法が価格に反映されるのは当然だろう。

新登場の「F-17」もサーキット走行を踏まえたカブトのハイエンドモデルだが、税込み5万1700円に抑えられていることが第一の魅力。生産工程の合理化で品質を犠牲にせずに価格を抑えている同社らしい特徴だ。

ホールド性重視の内装により、被り心地は頭全体を包み込むタイプ。ヘルメットの自重が軽いことと併せ、頭を前後左右に振った際に余計なオツリが来ない。このブレにくい被り心地が第二の魅力。さらに縦長、横長といった頭の形にも合わせられるインナーパッドも用意されている。

三番目の魅力がカブト製品らしい空力特性への徹底した拘り。帽体後部のウェイクスタビライザーに加え、新たに採用された帽体上部のクレストスポイラーによって高速走行時の横振れとリフト(上方向に浮き上がる動き)を抑える。加えてコーナリング中、スクリーンよりも内側に頭が位置したときでも走行風を採り入れるサイドベンチレーションも装備。邪魔な風を逃がし、快適な風を捕まえる工夫には感心するしかない。

インカム取り付けスペースも確保されているから、サーキットユースだけではなく、高速道路を多用するツーリングにもお勧めできる。


画像: 高速走行時の空力特性を追求し、帽体後部のウエイクスタビライザーに加えて帽体上部にクレストスポイラーを新採用。横振れとリフトを軽減。

高速走行時の空力特性を追求し、帽体後部のウエイクスタビライザーに加えて帽体上部にクレストスポイラーを新採用。横振れとリフトを軽減。

画像: シールド上下の開閉式エアインテークで外気を効率的に導入。コーナリング中のヘルメット位置でも効果が出るように位置決めされている。

シールド上下の開閉式エアインテークで外気を効率的に導入。コーナリング中のヘルメット位置でも効果が出るように位置決めされている。

画像: スクリーンに潜り込むような前傾姿勢を取ってアゴを引いても上方の視野は確保されている。この程度の伏せ方だとベンチレーション効果もしっかり発揮する。

スクリーンに潜り込むような前傾姿勢を取ってアゴを引いても上方の視野は確保されている。この程度の伏せ方だとベンチレーション効果もしっかり発揮する。

画像: サーキット対応のフルフェイスは1600g以上がほとんどだが、F-17(Mサイズ)の実測重量は1551gと軽量。フィット性が高いので被るとさらに軽く感じる。

サーキット対応のフルフェイスは1600g以上がほとんどだが、F-17(Mサイズ)の実測重量は1551gと軽量。フィット性が高いので被るとさらに軽く感じる。

画像1: Kabutoのヘルメット「F-17」をインプレ|2021年新型フラッグシップモデルはレース重視だけど高速道路ツーリングにもいい!

テスター太田安治の欲張りリクエスト

現実的な使用条件に合わせて割り切った開発コンセプトがカブト製品らしくて好感が持てる。グラフィックモデルも追加されるはずだが、さらに軽さを追求したカーボンファーバー帽体仕様があってもいいと思う。

文:太田安治/写真:赤松 孝

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