大人気のダイソーメスティンにフッ素加工モデルが登場したということで、さっそく試してみたよ。フッ素加工の威力や、愛用してるトランギアメスティンとの比較もね。

そもそもメスティンとは

メスティンといえば、イワタニが取り扱ってるトランギア メスティン
安くて見た目良くて万能な飯ごうということで、キャンプ好きなら一度は目にしたことがあるはず。

で、各社からメスティンという商品はでてるんだけど、これって大丈夫なの? って思ってたのよ。
調べたらmesstinってのは飯ごうを表す一般名詞らしい。だから特定の商品名ってわけじゃないのね。

というわけでいろんなメスティンが存在するんだけど、ついに百円ショップのDAISOからも登場したのよね。で、さすがの話題性と販売力。あまりに人気すぎて一時入手困難になるほど。

そんなDAISOメスティンの存在は知ってたんだけど、トランギアメスティンを持ってるのであんま興味なかったのよね。なんせ俺のはスウェーデン製だぜ。

画像: webオートバイ 西野編集長

webオートバイ
西野編集長

ダイソーメスティンにフッ素加工の新作出たらしいッスよ

まじかよ、買います。

DAISO メスティン TYPE1.5合フッ素加工

売り切れてるかとおもったら、普通に買えた。

画像: DAISO メスティン TYPE1.5合フッ素加工

で、そもそもフッ素加工がなんでそんなに気になるかって説明を。

トランギアのメスティンはアルミ製なんで、食材を焼くとひっつくのよ。万能ではあるんだけど、ひっつくモノはひっつく。

で、メスティンをフッ素加工するマニアとかもいたりするんだけど、強度が落ちるらしいのよ。もとからそんなにガッチリしてるわけでもないので、これ以上ふにゃふにゃなのは二の足踏んじゃうわけ。

でも、最初からフッ素加工されてるなら強度もクリアされてそうだし。試してみるしかないよね。

そもそも食材がクッカーにひっつく理由

フッ素加工を試してみる前に、ひっつく理由を調べてみたよ。

いきなり結論からいうと吸着水ってのが原因らしい。
フライパンとかナベとかの表面に、水分子が残ってて、それが水溶性タンパク質と金属を結合する切っ掛けになってるのね。その水分子のことを吸着水って呼ぶみたい。約80℃で金属と結合する、つまりクッカーに食材がひっつくのね。

で、この吸着水。見た目ではわかんないらしい。

吸着水を除去する方法は、ひとつ。
250℃まで加熱することで完全に蒸発。とはいえ、250℃までもってかなくても、200℃くらいまで温度を上昇させれば実用上は大丈夫ぽい。

流れとしてはこんな感じ。

吸着水が蒸発する200℃まで温度を上げる。

温度の目安は、鉄製調理器具で煙が出始めるくらい。

その後油を投入。充分な熱と油の量があればこの時点で油による酸化皮膜が形成される。

あとは80℃以下にならないようにガシガシ調理。これで理屈の上では焦げ付かない。

ここで注意。上記手法は、基本的に鉄製調理器具用なのよ。
鉄は融点が1538℃と高いので、200℃なんて余裕。
ちなみに直火の温度、というか炎の温度ってのは、赤い炎で約1500℃。

じゃあメスティンに使われてるアルミはどうかっていうと、そもそも融点が660℃。しかも660℃より低い温度でも強度が落ちる可能性アリ

そりゃ直火でガシガシ調理したらメスティンがベコベコになるよね。

画像: べこべこトランギアメスティン。火に掛けた後は指で押しただけでへこむよ。

べこべこトランギアメスティン。火に掛けた後は指で押しただけでへこむよ。

というわけでアルミの場合は強火を避けつつ温度を上げて、しっかり油をなじませるしかないっぽいんだけど、正直難易度高め。特にメスティンは厚みも薄いし。

でも、フッ素コートさえあれば、そうした手間を解消だぜ。化学のチカラは凄いよね。

赤身肉を焼いてみるぞ

文字だけじゃぴんとこないから、実際に焼いてみよう。せっかくならいかにも焦げ付きやすそうな赤身肉。
近所のスーパーで購入した国内産黒毛和牛のランプ肉ですよ。

ランプってのはサーロインのうしろ、モモ肉の上あたり。赤身肉の中では柔らかくきめが細かいのが特長だとか。

画像: 実は賞味期限が近くて20%引き。

実は賞味期限が近くて20%引き。

100g798円でした。
こいつでトランギアメスティンとダイソーメスティンを比較するぞ。

画像: トランギアメスティンとダイソーメスティンで赤身肉を焼く動画 youtu.be

トランギアメスティンとダイソーメスティンで赤身肉を焼く動画

youtu.be

美味かった。

このあと洗ってたんだけど、ダイソーメスティンは普通にスポンジでさくっとつるつるに。
でもトランギアメスティンは肉がこびりついてて、アルミタワシでやっと落とせた。
フッ素すげえな。

ダイソーメスティン(フッ素加工)とトランギアメスティンのサイズ比較

せっかくトランギアメスティンとダイソーメスティンがあるんだから、サイズの違いも測ってみなきゃウソでしょ。

というわけで、計測。

画像: ダイソーメスティン(フッ素加工)とトランギアメスティンのサイズ比較
トランギア
メスティン
ダイソー
メスティン
厚さ約1mm約1mm
約91mm約92mm
長さ約161mm約162mm
高さ約54mm約60mm

こんな感じ。ほぼ同じサイズなんだけど、高さだけダイソーのが6mmくらい高い。
パッケージに「1.5合」って書いてあるのはその辺が影響してるのかな。

ほかはほぼ一緒なので、蓋も互換性アリ。

画像: 入れ替えてみた

入れ替えてみた

ひとつ気になるのはダイソーメスティンは底面外側までフッ素加工されてるのよ。

確かフッ素加工ってあんま高温にすると有毒ガス出た気がするけど、でもパッケージにも「直火以外に使用しないでください」ってあるし、対策されてるのかな。

まとめ

というわけで、夢のフッ素加工メスティンが1,100円(税込)ってのは相当魅力的。

もちろんトランギアメスティンも、もちろんすごく使いやすいのでこれはこれでお気に入り。どっちもオススメだぞ。

レポート:若林浩志

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