大型自動二輪免許を取得するのが困難で、「中免」で乗れる最大排気量の400ccクラスが人気を博した時代。「CB400TホークII」は当時の最新モデルとして注目の的だった。

ホンダ「CB400T ホークII」の特徴

画像: Honda CB400T HWAK II 1977年モデル 総排気量:395cc エンジン形式:空冷4ストOHC並列2気筒 車両重量:181kg 当時価格:31万9000円

Honda CB400T HWAK II
1977年モデル

総排気量:395cc
エンジン形式:空冷4ストOHC並列2気筒
車両重量:181kg

当時価格:31万9000円

パワフルなツインは当時注目の的だった

1970年代後半に人気を集めていたホンダCB400TホークII。ビッグバイクに乗るための免許取得のハードルが想像できないほど高く、国内向け大型モデルも少数、逆輸入車も一般的ではなかった当時、「中免」で乗れる一番大きな400ccクラスの人気は非常に高かった。

画像: ホンダ「CB400T ホークII」の特徴

中でもホークIIは、4気筒400として人気だったCB400FOURの後継として登場したばかり。エンジンこそ空冷2気筒だが、超ショートストローク設定で3バルブヘッドを採用、最高出力はCB400FOURより4PS高い40PS。

丸いタンクの独特なスタイルに、足回りにコムスターホイールも採用。走りもスタイルも進化した最新モデルとして注目を集めていた。

1977年に月刊『オートバイ』で開催した第一回JAPAN BIKE OF THE YEAR(当時企画名は国産人気車ベスト10)では記念すべき初ウィナーを飾った。

ホンダ「CB400T ホークII」各部装備・ディテール解説

画像: マスの集中を狙ったレイアウトやCDI点火など、当時の最新技術を惜しみなく導入。ハンドリングの良さにも定評があった。

マスの集中を狙ったレイアウトやCDI点火など、当時の最新技術を惜しみなく導入。ハンドリングの良さにも定評があった。

画像: OHC3バルブという、当時としてはユニークな機構を採用した空冷2気筒エンジン。パワフルでスムーズに吹け、人気も高かった。

OHC3バルブという、当時としてはユニークな機構を採用した空冷2気筒エンジン。パワフルでスムーズに吹け、人気も高かった。

画像: 当時のホンダのスポーツ車に採用されていたコムスターホイールを装着。キャストの剛性とスポークのしなりの両立を狙ったもの。

当時のホンダのスポーツ車に採用されていたコムスターホイールを装着。キャストの剛性とスポークのしなりの両立を狙ったもの。

画像: ホイール径はフロント19・リア18インチ。マフラーは中間にチャンバーを備える左右2本出しで、キャブレターはCVタイプを2連装する。

ホイール径はフロント19・リア18インチ。マフラーは中間にチャンバーを備える左右2本出しで、キャブレターはCVタイプを2連装する。

画像: そのタンクの形状から、初代ホークⅡは「ヤカンタンク」の愛称で親しまれた。翌1978年にはタンク形状が変更され、本記事赤いタンクの写真のやや角ばった形状に。また、それと並行してFVQダンパーで足回りも改良された。

そのタンクの形状から、初代ホークⅡは「ヤカンタンク」の愛称で親しまれた。翌1978年にはタンク形状が変更され、本記事赤いタンクの写真のやや角ばった形状に。また、それと並行してFVQダンパーで足回りも改良された。

ホンダ「CB400T ホークII」主なスペック

全長×全幅×全高2150×840×1180mm
ホイールベース1390mm
最低地上高165mm
車両重量181kg
エンジン形式空冷4ストOHC並列2気筒
総排気量395cc
ボア×ストローク70.5×50.6mm
圧縮比9.3
最高出力40PS/9500rpm
最大トルク3.2kgf・m/8000rpm
燃料タンク容量13L
変速機形式5速リターン
キャスター角27°0′
トレール量100mm
タイヤサイズ(前・後)3.60S19-4PR・4.10S18-4PR
ブレーキ形式(前・後)シングルディスク・ドラム
当時価格31万9000円(消費税10%込)

※この記事は月刊『オートバイ』2021年7月号の特集から一部抜粋し、再構成して掲載しています。当特集のスタッフ 文:太田安治、小松信夫、オートバイ編集部/写真:赤松 孝、稲田浩章、小見哲彦、小平 寛、鶴見 健、冨樫秀明、栃内隆吉、西田 格、南 孝幸、松川 忍、盛長幸夫、森 浩輔、山口真利、永元秀和(月刊オートバイ誌)、玉井 充(月刊オートバイ誌)

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