純粋なモーターサイクルのEV(電動車)のみ・・・ではなく、ハイブリッド車そのほか様々な古今東西の「ローエミッション」な2輪車を紹介する連載企画。今回は2010年にヤマハから発売された、EC-03をご紹介します。
文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)
※この記事は「ロレンス」で2021年5月22日に公開されたものを転載しています。

充電方法に100Vプラグインを採用!

ヤマハの初市販EVのパッソル、そして続いて登場したEC-02、パッソル・エルは、いずれも車体からバッテリーを取り出して専用充電器を使って電気を補給する方式を採用していました。

一方、2010年9月1日より首都圏で、そして10月1日より全国で発売した「EC-03」は、家庭用のアース付きAC100Vコンセントで充電する、プラグイン充電方式を採用していたのが特徴でした。

画像: EC-03のロゴの「3」にはプラグの絵が描かれていますが、これは家庭用アース付きAC100Vコンセントから充電する方式を採用していることをあらわしています。カラーリングは、ホワイトとベリーダークオレンジメタリック1(ブラウン)の2色を用意していました。 www.yamaha-motor.co.jp

EC-03のロゴの「3」にはプラグの絵が描かれていますが、これは家庭用アース付きAC100Vコンセントから充電する方式を採用していることをあらわしています。カラーリングは、ホワイトとベリーダークオレンジメタリック1(ブラウン)の2色を用意していました。

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そのスタイリングはEC-02よりも、パッソルやパッソル・エル寄り。リチウムイオンバッテリーはEC-02の日立製から新たに三洋電機製の高エネルギー密度(50V)を採用。一充電当たりの走行距離は、43km(30km/h定地)でした。

パワーユニットのトルクが向上!

パワーユニットは、初代パッソルからのYIPU(ヤマハ・インテグレイテッド・パワー・ユニット)を採用していますが、EC-03用はモーターおよびコントロールユニットが新設計になっており、発進時から低速走行時のトルク特性がEC-02系よりも向上していました(10~15%アップ)。

画像: 後輪ハブに、モーター、コントローラー、遊星減速機、そしてドラムブレーキを一体化にておさめたYIPUの構造図。 www.youtube.com

後輪ハブに、モーター、コントローラー、遊星減速機、そしてドラムブレーキを一体化にておさめたYIPUの構造図。

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なおEC-03は、平成25年度クリーンエネルギー自動車等導入対策費補助金の対象となっており、必要書類の提出で最大3万円の補助金を受け取ることができました。

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画像: 【動画】エレクトリックコミューターEC-03 技術解説ムービー www.youtube.com

【動画】エレクトリックコミューターEC-03 技術解説ムービー

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ヤマハ EC-03 主要諸元
認定型式/原動機打刻型式 ZAD-SY06J/Y804E 全長×全幅×全高 1,565mm×600mm×990mm 軸間距離 1,080mm 最低地上高 110mm シート高 745mm 車両重量(バッテリー装着) 56kg 1充電走行距離(定地)43km(30km/h)最小回転半径 1.7m
原動機種類 交流同期電動機 定格出力 0.58kW 最高出力 1.4kW(1.9PS)/2,550r/min 最大トルク 9.6N・m(0.98kgf・m)280r/min バッテリー種類 リチウムイオンバッテリー バッテリー電圧/容量 50V-14Ah(1h)バッテリー充電電源 定電流・定電圧充電 充電時間 約6時間 駆動方式 平歯車(遊星減速機)1次減速比 5.647(17/31/79)
フレーム形式 バックボーン キャスター/トレール 25°00′/75mm タイヤサイズ(前/後)60/100-12 36J(チューブ)/60/100-12 36J(チューブ) 制動装置形式(前)機械式リーディング・トレーリング(ドラム) 制動装置形式(後)機械式リーディング・トレーリング(ドラム)懸架方式(前/後)テレスコピック/ユニットスイング ヘッドライトバルブ種類 ハロゲンバルブ 12V、40W/40W×1
車両本体販売価格 252,000円

文:宮﨑健太郎(ロレンス編集部)

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