古くなった電気系を改善するCDIも販売中

クオリティーワークスではRZに並ぶ人気機種と言える、スズキRG400Γ。同じ’80年代2ストローク車でも、400Γの場合は少し事情が異なってくる。

「(兄弟機種の)500Γ用シリンダーを使い、ヘッド加工とクランクケースボーリング、ポートサイズも合わせてオーバーホールとともに500cc化して、公認車検も取得するというメニューは多く手がけてきました。

500Γの中古を買うよりも確実に調子が良く、お勧めのメニュー。それが、純正500Γシリンダーの供給が終了したために難しくなりました。この車両はその最後の1台になるかもしれません。シリンダーがあれば作業は出来ますが(取材は2020年夏)」と、クオリティーワークス・山下さん。

画像: 古くなった電気系を改善するCDIも販売中

500化(397→498cc)でパワーが上がるのに合わせて、車体側でも前後17インチ化&ブレーキ強化を行って、現代のハイグリップタイヤを履くこともできる。

「フロントはごっそり他機種を流用する方法も、ノーマルのフロントフォークにサポートやカラーを加えて17インチホイールに対応する方法も選べます」

このように車体もエンジンもカスタム化したり維持するにはOKだが、400(含む500)Γでは電気系が要注意だという。

「もう生産から35年は経っていて、タコメーターの針が踊るとか、パワー面でも中間に谷が出たり、高回転が回らないなどという症状が出ます。400/500Γの場合は他機種と違ってそんな時もエンジンはかかる。その上で調子が悪いとなるので、まず電気を見よう……というようにならないんです。

そうなると、キャブレターを何度もいじっても原因が分からない。それで……とCDIを交換してみて初めて、ここか! と分かることも多いんです。そのCDIも海外製リプレイス品を使ってましたが、製品にばらつきもありましたので、ジールトロニック製の供給に踏み切りました。

10年ほど前から存在は知っていて、私もレースでの不調(山下さんはTOT・ZERO-1クラスにRG500Γで参戦、優勝経験もあり)をこれで改善しましたから、お勧めできます。3万9800円+税という価格は下手な中古CDIを買うより安くて、確実です。オプションでオートシフターやシフトライトが付けられるなどの発展性もあるので、いいと思います。今後は他機種への展開も視野に入れています」

海外パーツも含めた2スト用パーツのサーチや、もちろんエンジン/車体構築のノウハウ蓄積にも余念がないクオリティーワークス。今後もこのスタイルは続きそうだ。

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メーターマウントスポンジを初めとして、基本的にノーマルルックで構成されるメーターまわり。左端の速度計は電気式のデイトナ・ベローナに換装。こうした加工にも同店では対応してくれる。アルミ鍛造のハンドルはノーマルでステムまわりもノーマルだ。

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濃い紫にゴールドとレッドのストライプが入る'86年型ウォルターウルフ仕様の外装/シート、また電装などはノーマルパーツを使っている。

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車体両サイド外向きで片側2個ずつ配されたVM28×4のキャブレターとエアクリーナーボックス、アルミMR-BOXのフレームもノーマルのまま。エンジンはTKRJ製500Γ用0.5mmオーバーサイズピストンと500Γ用シリンダーによりφ56.5×50.6mmの507ccに。シリンダーヘッドは400Γ用を元に、燃焼室を500Γ用に加工し、クランクケースも500Γシリンダーが使えるよう加工というクオリティーワークスの500化メニュー+オーバーホールを施す。クランクシャフトはノーマルをオーバーホール、ミッションもノーマルだ。

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左右ステップ下とテールカウル後ろ左右に排気口を持った4本出しチャンバーはRG400/500Γ現役当時も人気だったスガヤ製を装着している。

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ステップはバーとブレーキペダルがノーマルで、シフトペダルはノーマルのバータイプからプレートタイプに変更。

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SV400のホイールを組むことで、前後ホイールを[純正サイズ:2.50-16/2.75-18→]3.50-17/4.00-17サイズとして、パワーに見合ったハイグリップタイヤが履けるようにしている。スイングアームはノーマルでショックはオーリンズ。リヤブレーキはブレンボキャリパーを使う。

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フロントホイールの16→17インチ化には、φ38mmのノーマルフォークをセットアップし直して対応する。フロントキャリパーもブレンボ4ピストンに。

取材協力:クオリティーワークス

まとめ:ヘリテイジ&レジェンズ

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