部分にも製作環境にも安心を作り出す定番仕様
ブルドックが手がけるコンプリート・オーダー17インチカスタムのZ=GT-M(Genuine Tuning Machine)。このZ1-Rもその近作だ。
「オーナーさんが当店のかつてのデモ車のイメージを生かして作りたいということで手がけたものです。それで外観はそれに近いラップ塗装をアレンジしました。
エンジンは1197ccでJ系ヘッドを搭載。ミッションはマッコイ6速クロスが入っていますし、TSSスリッパークラッチも装備しています。キャブレターはTMR-MJN。今の当店の定番仕様でまとまっています」とブルドック・和久井さんが教えてくれるような成り立ちを持っている。
過激でなく普通に使える特性や、そのパワーを安心して有効に使える伝達/出力系も定番化しているのは、頼もしい限り。一方で、ポリッシュパーツや派手目の色味を使いながらも全体に落ち着いた印象を作り出すのも、このところのブルドック定番メニューと言えそうだ。
そうしたハード面の定番化(もちろん性能を含め向上への新しい提案も行われ、それがいいとなれば新しい定番が加わる)だけでなく、GT-Mでは周辺環境の整備も行われる。
全国各地にある協力店でメンテナンスを受けられるはそのひとつ。製作時にも、ひと工夫ある。和久井さんによれば、遠方のお客さんなら限定でLINE登録してもらって依頼内容や作業内容、進行の様子をお互いに的確に把握/確認できるようにして作業を進めるとのこと。
来店できる人なら、直接作業を見てもらって確認することもできるが、それが難しい時にもこうやって互いの思い込みや思い違いをあらかじめ防ぎ、望む完成形に進んでいける。
こうした周辺環境も“定番”化することで、製作時、納車後の不安も取り除いていく。それもGT-Mの魅力のひとつと言えるだろう。
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