9月27日に行われた全日本トライアル選手権に行ってきました、梅本まどかです。

ようやく全日本トライアルも開幕!!

他のロード、モトクロス、スーパーモトの開幕戦はSUGOだったのですが、トライアルはツインリンクもてぎ。
私は去年、初めて全日本トライアル選手権を観に行ったのですが、その時も会場はもてぎでした。

トライアルのイメージは他の競技とは違い、レースではなく、個人技の勝負☆
どうやってゴールまでたどり着くか考え・決め・挑戦するのですが、「こんな岩登れるの?!」「なんでここに行けるの?!」と思う所が沢山あり、ホントに迫力満点で驚きの連続です。

そんなトライアルは競技だけでなく、料金がツインリンクもてぎへの入場料だけで観れてしまうことには驚きました!

画像: 全日本トライアルは、最初のゲートで払う入場料のみで観戦できるんです。

全日本トライアルは、最初のゲートで払う入場料のみで観戦できるんです。

ツインリンクもてぎへ遊びに行く料金で競技が観られちゃうなんて、なかなかないですよね!!!

でも、ロードレースやモトクロスでは大会中、ご飯やドリンクを売っている売店があるのですが、トライアルはありません。

ツインリンクもてぎのレストランなどで食べるか持参しなければならないのですが、観戦しているとそんな間もなく、お菓子などを摘むくらいがちょうどいいかなと思います。

小腹はすくので、飲み物やちょっとした軽食は持っていくといいかもしれません。

でも、それより大事なのは寒暖差対策!

秋のツインリンクもてぎはとっても寒く、日が当たると暑い。私はこの日寒くてカイロを5枚貼ったのですが、風邪をひいては楽しめないので、そういった対策グッズが必須です。

あとは、小さい簡易的なイスがあるとより観戦は楽しめるかもしれません♪

今回はそこまで路面が悪い観戦スポットはなかったのですが、雨でちょっと汚れやすいどろっとした場所もあったので動きやすい靴で行くのはオススメです。

ちなみに、近くで観戦しすぎると泥が飛んでくるポイントもあるので要注意!笑

画像: 登る時に一気にあけるので、この下の土が飛んできました!びっくり。笑

登る時に一気にあけるので、この下の土が飛んできました!びっくり。笑

トライアルの魅力には「アシスタント」という、ライダーと相談しながらどこを通るか決めたり、セクションに挑戦している時に指示を出したりする役割の方がいるのですが、私が参戦している車の競技、ラリーのコ・ドライバーに似ているので、見ていてとても面白いんです。

トライアルにはライダーそれぞれに時間制限(持ち時間)があり、その管理をするのもアシスタントの仕事。
そして、そのコンビによって雰囲気ややりとりが違い、またそれが面白いポイントなんです♪

選手と観客の距離が近いので、2人の会話も聞こえる距離で行われるし、話を聞くことで選手のキャラクターがわかりやすいところもトライアルならではだと思います。

画像: 上の写真はアシスタントが洗車場にマシンを動かしている姿。下は黒山選手がセクション1を眺めている写真です。

上の写真はアシスタントが洗車場にマシンを動かしている姿。下は黒山選手がセクション1を眺めている写真です。

洗車場がセクション1の隣にあるので一緒に来て、黒山選手は走るルートを見ていたのですが、その後ろ姿からオーラが滲み出ていて「やってやるぞ!」という雰囲気があり、楽しみな気持ちが高まってきました♪

また、ライダーは走りに専念。アシスタントは走る為の準備というのもラリーに似ていて、私にとってはとても親近感があったポイントでした。

この開幕戦を観戦して、1番感じたのは「やっぱりトライアルライダーのテクニックってハンパない!」「挑戦する魂、根性も凄い!」という事。

だって、凄く大きな岩や高い所まで岩を渡っていったり、ホントに異次元なんです!!!

自分だったらメンタルが負けそう。出来ることならトライもしたくない。と思うような所に挑みます。

画像: こんなゴツゴツの所を登っていきます。

こんなゴツゴツの所を登っていきます。

アシスタントと一緒に決められたポイントを通りゴールまで走る。いや、走るというより「いく!」いう感じですが、登って行く時はアシスタントが目印となり声だけでなく、その場所で手を出したり、身体で「ここだよ」と表したりもします。

去年のもてぎで観たトライアルはSSといってトップクラスの国際A級スーパークラスの上位10名が参加できるセクションが、凄く難しく、上位の10名でも、なかなかクリア出来る人がいなかったんです。

1人ずつトライするので観客や他の選手も難しいポイントをクリアすると、みんながその選手に注目して見ているので、歓声が上がったり、一体感ある雰囲気に包まれ、それがまたクライマックスにはとてもいいシチュエーションで感動的だったのですが...

今回はそのSSくらい普通のセクションが難しそうで驚きました!
「あれ?去年こんなに難しそうだったっけな?」と思うほど。私から見たら絶壁だらけで「え? ホントにこれをいくの?」と開いた口が塞がらないくらい騒然としてしまいました。

セクションは全部で10あり、国際A級クラスと国際A級スーパークラス以外は、セクション3・4をパスする8セクション。それを2回走ります。

それぞれのセクションで難易度や、その難しいポイントも違うのでどこを観るか、また誰か1人の選手を追って観るのか、どうしようか悩んだのですが、1回目は主にレディースクラスを追い、2回目は決めたセクションの国際A級スーパークラスを観ることに決めました。

やっぱり近くで観た方が迫力があり、面白いのですが、沢山の人がいるので近くで観るのはそのセクションだけと絞り、先回りして待っているのが1番。

応援している選手だけを追って一緒に移動して観ると、その選手がどのセクションを何点で通過したかがわかるし、そのコンディション、一喜一憂を共に味わえるのでそれも面白いんです!

選手も沢山いるので、ホントは全部観たいのですが、、、観戦の仕方を選ぶのもホントに悩みました。

スタートは国際B級→レディース→IA50/125cc→国際A級→国際A級スーパーのクラス順。

1番早い選手は7時30分にスタートして12時にはゴール。国際A級の1回目が終わる前には国際B級クラスの走行は終わっているという内容で、途中からクラスが入り混じって順番にトライしていきます。  

またそれぞれのセクションでクラスによって通らないといけない場所が違うのですが、今回は「こんなにも違うアプローチがあるんだ!」と驚くほど、同じクラスでも違うラインでゴールを目指す選手が多く、観ていて「この選手はどこから攻めるのか!?」「え? そこから行くの?」と驚きとワクワク感が多く、凄く面白かったです。

画像: ▷の色でクラスが分かれていて、通る場所が指示されています。

▷の色でクラスが分かれていて、通る場所が指示されています。

1回目に観ると決めたレディースクラスには、以前イベントでご一緒した小玉絵里加選手や、4年間チャンピオンの女王の西村亜弥選手がいます。

私はこの2人の選手を追って、1回目の走行を観ていたのですが、開幕戦という事もあるのか去年観戦に来た時より、それぞれのセクションにチャレンジする前の下見を凄く念入りにしている印象を受けました。

画像: 西村選手はセクションを歩いて通るラインを確認。岩の後ろで話し合っているのが絵里加選手組。

西村選手はセクションを歩いて通るラインを確認。岩の後ろで話し合っているのが絵里加選手組。

見方も選手によって違うのですが、手を使いながら車体の向きのイメージを表して下見したりも。

画像: 絵里加選手は手を使って下見していました。

絵里加選手は手を使って下見していました。

そんな中で、特に印象的だったのがセクション7。
1.2.5.6と半分のセクションを終えてここから後半になる所です。

画像: これはトライ中の西村選手。

これはトライ中の西村選手。

実は前日は雨で当日は曇りのち晴れという天気。路面は場所によってはウェットだったので滑りやすそうな場所がいくつかありました。

10セクションある中でも、このセクション7は難しそうで、西村選手はホントにスタートをなるべく遅らせて吟味。何度も下見をして、行くと決めてからは腕や肩を回して気合いを入れていました。

画像: この位置やもう少し手前で車体が後ろに下がり5点となる選手が多かったです。

この位置やもう少し手前で車体が後ろに下がり5点となる選手が多かったです。

スタートしてからは、慎重に進んでいき、1回足はついてしまったものの、見事ゴールまでたどり着き、1点。

さすがチャンピオン☆西村選手!といった内容でした。

ちなみに、トライアルは減点方式で、足をつかず何もなくゴールするとクリーンで0点。
これが一番いい事ですが、それから1点、2点、3点、5点のどれかになります。

画像: 大会によって違う箇所もありますが、基本はこの方式みたいです。

大会によって違う箇所もありますが、基本はこの方式みたいです。

次に挑戦するのは、絵里加選手。
ギリギリまでアシスタントの方と念入りに話していました!
絵里加選手とアシスタントの方は見ていてとても信頼関係がわかりやすく、私はコドライバー目線からか、このアシスタントの方の雰囲気作りがとても勉強になったし、なにより相性が良さそうなのが空気で伝わってきました。

絵里加選手がスタートする前にアシスタントの方はコースに入るときに「アシスタントはいります」とオフィシャルに伝えるのですが、その言い方、声のトーンなど、気合いも入りつつ、でも温かい、爽やかな雰囲気。
そして、顔を見合わせて絵里加選手が「はいるよー!」と声をかけるのですが、それにその場に応じてリラックスすしやすい言葉やトーンでその時々で言葉は違うのですが、かけているのがとても印象的でした。

このセクション7では、「しっかりまわして」や「いいよ」なども優しい声で伝えエスコートしている感じでした。

足はついてしまったものの、ゴールにたどり着き3点となりました。

他にもセクション10や2なども難しそうで、ゴールでき「よっしゃ!」と思わず叫ぶ所もあれば逆に「ごめん」とアシスタントに伝えるセクションもあり、改めて今年は難しいんだなと感じました。

結果は絵里加選手が2位、西村選手が1位。

画像: 表彰式の様子です。

表彰式の様子です。

終わってから絵里加選手にお話しを聞きに行くと、「今回はなかなか本調子が出なかった。悔しい!」と言っていました。

「私の目にはとてもカッコよく見えました!セクション7の前に真剣に考えすぎてロープを切っちゃって誤魔化しながら笑って直していたのは可愛いかったけど、トライしてる時はホントかっこよかったです!」と伝えると「え?見てたの?!」と笑いながら恥ずかしそうにしていました。

画像: テープを切ってしまい、笑いながら直す絵里加選手。

テープを切ってしまい、笑いながら直す絵里加選手。

実は真剣が故に起こるお茶目な事件もあったのです。

イベントぶりだったので凄く久しぶりですが、見つけたら近づいて笑顔で手を振ってくれたり、可愛いらしくも、かっこよくもある絵里加選手。

そんな絵里加選手に無茶振りですが、「今回の大会を終えての感想を身体で表現して下さい!私はコレです!というポーズをするので!」と伝えると「これかな?!」といいながらも即ポーズをとってくれました。

画像: 表現して下さい!とお願いしている時。

表現して下さい!とお願いしている時。

画像: これがそのポーズ。

これがそのポーズ。

「こんなんでいいの?」とこの後笑いながら言ってくれたのですが、悲しいポーズ。

今回は悔しいと言っていたのでそれを表してくれました。

無茶振りにも答えてくれる絵里加選手、ありがとうございました☆+°

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