バイクの外装パーツは、転倒や飛び石などにより塗装面に傷ができる。でもプロにお願いするほどでもないと思うこともしばしば。自分で行う簡単な修復方法を紹介します!

「完璧とまではいかなくてもいい」そんな手軽な方法を知りたい方におすすめ

転倒や接触などで外装パーツの塗装面が削られてしまった場合、外装交換またはプロに塗装を依頼するのが一般的だが、自分で修復してみたい人もいるだろう。

そこで今回は難易度の高いといわれるメタリック塗装の部分補修にトライ。

DIY作業が前提なので道具は最小限に抑え、下地用サフェーサー、純正色塗料、仕上げ用クリアはすべて手軽に使える缶スプレーを使用した。他に購入したのは耐水ペーパーとマスキングテープ、コンパウンド程度。

最小限の道具+素人作業の仕上がりはどうなるのか!?

挑戦するのは、小野塚雅人さん!

画像: バイクの塗装がはがれてしまった場合の修復方法|初心者でもできる範囲のDIYリペイントを紹介!

 

 
俳優、モデル。学生時代から友人のバイクもカスタムや修理をしていたという経歴を見込まれ、今回のDIYペイントに駆り出された。

今回使用するアイテム一覧

【BEFORE】修復するのはこの傷!

画像: 傷の深さは1㎜以下だが……

傷の深さは1㎜以下だが……

転倒によるフロントフェンダー先端の傷付きはよくあるパターン。傷の深さは1mmに満たないが、塗装が削られて下地が露出している。面積があるのでタッチアップは不可能だ。

Step.1 ペーパーで傷落とし

画像: Step.1 ペーパーで傷落とし

最初に400番の耐水ペーパーで傷部分の段差を削り、2000番の耐水ペーパーで表面をならした。部分的に凹まないよう、傷の周囲まで広めにペーパー掛けすることがポイント。

Step.2 ていねいにマスキング

画像: Step.2 ていねいにマスキング

本来は外装パーツ(今回はフェンダー)を車体から外すべきだが、あえて装着したまま作業。塗料が周囲に付着しないよう、新聞紙やチラシなどをテープで留めてマスキングする。

Step.3 サフェーサーで下地づくり

画像: Step.3 サフェーサーで下地づくり

塗装面を洗剤やパーツクリーナーで脱脂してサフェーサーを吹く。純正色のメタリックブルーに合わせてシルバーのサフェーサーを使った。

Step.4 カラースプレーを吹く

画像: Step.4 カラースプレーを吹く

サフェーサーが乾いたら2000番の耐水ペーパーで表面をならし、純正色スプレーを吹く。厚塗りすると仕上がり色が濃くなるので薄めに。

Step.5 クリアを上塗り

画像: Step.5 クリアを上塗り

純正色スプレーを吹いただけではツヤが出ないので、アクリル系クリアを重ねる。一度の塗装を薄めにし、乾燥を待って2〜3回吹く。

Step.6 磨き剤で磨き仕上げ

画像: Step.6 磨き剤で磨き仕上げ

湿度や外気温によるが、完全に乾燥するまで24時間以上は待ちたい。完全に乾いたらコンパウンドでマスキングテープが貼られていた部分を重点的に磨いて段差をならす。

【AFTER】完成!!

画像: これだけできれば上出来…か⁉

これだけできれば上出来…か⁉

最初の施工で純正色を3回重ね塗りしたら色が濃くなり過ぎた。写真は最初からやり直した2回目の状態。光の角度によって色の違いが出るが、傷自体は完全に見えなくなった。

小さな傷にはタッチアップも有力

MCペインター イージーリペア

先端がハケ状になっているタッチアップペイントは傷部分だけに塗ることが難しく、塗料のタレも起きやすい。この製品は先端がフェルトペンになっているため、ペン先からしみ出した塗料を狙った場所に点を打つように乗せられる。素人でも失敗しにくいことが特徴だ。

画像: 作業としては「塗る」のではなく、傷で凹んだ部分に塗料を乗せて「埋める」感覚。塗料は乾燥すると微妙に痩せる(縮む)ので、傷から少し盛り上げるくらいを心がけよう。

作業としては「塗る」のではなく、傷で凹んだ部分に塗料を乗せて「埋める」感覚。塗料は乾燥すると微妙に痩せる(縮む)ので、傷から少し盛り上げるくらいを心がけよう。

画像: 塗装面より盛り上がった部分をコンパウンドで磨いて平滑に。素人による雑な施工では写真の状態が限界だが、飛び石による小傷、薄い引っ掻き傷には有効だ。

塗装面より盛り上がった部分をコンパウンドで磨いて平滑に。素人による雑な施工では写真の状態が限界だが、飛び石による小傷、薄い引っ掻き傷には有効だ。

文:太田安治、小野塚雅人/写真:松川忍

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