月刊『オートバイ』で用品のテスト&レポートや、メンテナンス企画を長年担当している太田安治が4ストロークバイクの一般的なエンジンオイル交換方法を紹介します。
文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海
オイル交換を行なった車両はカワサキ「Ninja1000」

4ストロークエンジンを搭載した一般的なバイクのエンジンオイル交換方法

エンジンオイルの交換サイクルは一般的に5000~10000km程度。DIY交換なら自分の使用環境やエンジン仕様に合ったオイルを調べて店頭やネットショップで選ぶことができるし、ほとんどの交換パーツは汎用品で間に合う上に交換工賃も不要なので経済的なメリットも大きい。

作業の難易度は高くないし、何回か経験すれば30分程度(今回はオイルフィルターも交換したので1時間弱)で終わる作業だから、臆せずに試してみよう。

古いオイルを排出

画像: 暖機運転後のエンジンオイルは高熱になっているので、やけどに注意。

暖機運転後のエンジンオイルは高熱になっているので、やけどに注意。

暖機運転してオイルを柔らかくしてから抜き出す。廃油はガソリンスタンドなどに引き取って貰う手間がかかるので、ホームセンターや用品量販で廃油処理箱(4L用で300円程度)を買っておくといい。

ドレンボルトはスパナで回してもいいが、外した際にオイル受けに落とさないよう、最後はソケットレンチを使うのがコツ。

オイルフィルターをはずす

画像: オイルフィルターをはずす

カートリッジ式のオイルフィルター脱着にはフィルターレンチが必要。今回はデイトナ製のレンチ(税込1430円)を使用した。

新しいフィルターのOリングにオイルを塗る

画像: 新しいフィルターのOリングにオイルを塗る

カートリッジ式は最初からOリングがはめ込まれている。密閉性を高めるためエンジン側の汚れと古いオイルを拭き取り、Oリングに新しいエンジンオイルを塗って組み付ける。

今回交換したオイルフィルターはこれ!

デイトナ「スーパーオイルフィルター」

画像1: バイクのエンジンオイルってどうやって交換するの? オイルの交換方法・交換サイクル、必要な用品を紹介

フィルターの折目を約20%増やすことで、ろ過面積を拡大。ノーマルに比べ、オイルを長持ちさせ、エンジンの負担を軽減する。

エンジンオイル交換の際はドレンボルトのワッシャーを必ず新品に変える!

画像: 左が新品。右が使用後のワッシャー。

左が新品。右が使用後のワッシャー。

ドレンボルトに組み合わされているワッシャーは、ボルトを締める力で表面が潰れて密閉性を高めている。毎回新品に交換すること。

今回使ったのはこれ!

デイトナ「ドレンボルトガスケット(3枚入り)」/税込385円

オイル内の鉄粉を取るには、これが使える!

デイトナ「オイルクリーンボルト」/税込価格:1650円

画像2: バイクのエンジンオイルってどうやって交換するの? オイルの交換方法・交換サイクル、必要な用品を紹介

先端部に強力なネオジウム磁石を付けたドレンボルト。エンジンオイル内に取り込まれた鉄粉をキャッチして摩耗やオイルフィルターの目詰まりを予防する。今回使用したタイプはワイヤーロック用の貫通穴付き。

必要なエンジンオイルを計量

画像: 必要なエンジンオイルを計量

交換時に必要なエンジンオイル量は取り扱い説明書に記載されているし、ネットでも調べられる。今回エンジンオイル交換を行なったカワサキ「ニンジャ1000」の場合、オイル交換時は3.2L、フィルター交換時は3.8L。

今回選んだエンジンオイルはこれ!

MOTOREX「POWER SYNT 4T(4L)」/税込価格:10780円

モトレックスの最上級グレードオイル。100%化学合成で性能低下が穏やかなため、以前入れたときは10000km走っても劣化を感じなかった。

エンジンオイルを注ぐ

最初にオイルジョッキで計量して3.5L注入し、エンジンを回してフィルターまで循環させる。エンジンを止めて1分待ち、ジョウゴを使って少しづつ注ぎ、オイル窓のレベルに合せる。入れ過ぎは百害あって一利なしだ。(ニンジャ1000の場合)

オイルをこぼすの防ぐ、あると便利なアイテム

デイトナ「コンパクトシリコンジョウゴ」/税込価格:523円

画像6: バイクのエンジンオイルってどうやって交換するの? オイルの交換方法・交換サイクル、必要な用品を紹介
画像7: バイクのエンジンオイルってどうやって交換するの? オイルの交換方法・交換サイクル、必要な用品を紹介

蛇腹形状の小型ジョウゴ。凸部分を折りたたんで平らに収納できるので、携帯用としても便利。オイルジョッキは敷居が高い…という方にオススメ。

交換した古いオイルの捨て方

画像: 交換した古いオイルの捨て方

廃油処理箱を使えば家庭ゴミ(燃えるゴミ)として捨てられる。※自治体によって扱いが異なる場合もあるので事前に調べておくこと。

オイル交換のついでにドレスアップをしてみた!

画像: オイル交換のついでにドレスアップをしてみた!

純正の黒い樹脂製オイルフィラーキャップは味気ないので、ワンポイントドレスアップとしてアルミ削り出しの製品に交換してみた。ワイヤーロック用の穴が開けられているから脱落といたずらの防止にも効果あり。

デイトナ「アルミビレットオイルフィラーキャップ」(BULLETタイプ)

文:太田安治/写真:南 孝幸、松川 忍、柴田直行/モデル:平嶋夏海

エンジンオイル関連のおすすめ記事

This article is a sponsored article by
''.