今年の4月に発売となったフルカウル版の「SF」に続いて、ネイキッド版も登場したスズキの油冷250ccスポーツ、ジクサー。スタイリッシュなフォルムにコンパクトな油冷ユニットを組み合わせ、軽快なフットワークを楽しませてくれるネイキッドスポーツだ。早速その魅力を試乗チェックしていこう。

スズキ「ジクサー250」試乗インプレ&解説(太田安治)

思い切り回したくなる爽快な油冷フィーリング!

画像: SUZUKI GIXXER 250 総排気量:249cc 最高出力:26PS/9000rpm 最大トルク:2.2㎏-m/7300rpm 発売日:2020年6月17日 メーカー希望小売価格:44万8800円

SUZUKI GIXXER 250

総排気量:249cc
最高出力:26PS/9000rpm 最大トルク:2.2㎏-m/7300rpm
発売日:2020年6月17日
メーカー希望小売価格:44万8800円

スズキの軽二輪クラスは水冷2気筒のGSX250Rと空冷単気筒のジクサー150が人気を二分していたが、今年新たに油冷単気筒エンジン+フルカウルのジクサーSF250が加わった。今回試乗した、このジクサー250はそのネイキッドバージョンだ。

初めてジクサー150に試乗したとき、パワーに対してサスペンションを含めた車体剛性が高いと感じたが、この250ccエンジン搭載を織り込んで開発されていたのなら納得がいく。250用のメインフレームはパイプ肉厚増と専用スイングアームの採用でねじれ剛性を高め、150の2倍近いパワーを持つエンジン、1サイズ太い前後ラジアルタイヤ、15㎏増の車重にジャストマッチ。これがジクサー本来のパッケージングだと思う。

画像1: スズキ「ジクサー250」試乗インプレ&解説(太田安治)

グラマラスなルックスだが、タンクのニーグリップ部分の絞り込み、単気筒エンジンらしい左右ステップ間の狭さで、跨がると意外なほどスリム。バーハンドルはグリップ位置が高く手前に位置し、セパハンのSF以上にリラックスしたポジションを生んでいる。

新設計の油冷エンジンはショートストローク設定で、フリクションを感じさせずに高回転域まで軽やかに回る。一方で低回転トルクもしっかり確保され、2人乗りでもアイドリング回転のままスムーズに発進できる。

画像2: スズキ「ジクサー250」試乗インプレ&解説(太田安治)

全体にフラットなパワー特性だが、スロットル操作に忠実に反応するのは4000回転から10000回転で、26馬力という数値以上の力強さを見せる。高回転域での重ったるさも回転上昇の鈍りもないので、気をつけていないと11000回転を超えてリミッターを作動させてしまうほど。

6速・100km/h時は約6800回転で、心地よい振動と軽やかな排気音を楽しみながらクルージングできるし、最高速は優に150km/hを超えるので、高速道路の120km/h区間でもパワー不足は感じない。ロングストローク設定のジクサー150のようなゆったり感、トコトコ感はないが、2気筒のGSXよりも爽快な特性で、遠慮なく高回転まで回したくなる。

対してハンドリングは安定性重視。コーナリング初期からグイグイ曲がるのではなく、バンク角に応じて素直に旋回するので疲れないし、ビギナーでも扱いやすい。ライダーに従順で、公道速度域では余裕たっぷり。ついつい遠回りや寄り道がしたくなる。ジクサー250はそんなオートバイだ。

スズキ「ジクサー250」主なスペックと価格

全長×全幅×全高2010×805×1035mm
ホイールベース1345mm
最低地上高165mm
シート高800mm
車両重量154kg
エンジン形式油冷4ストSOHC4バルブ単気筒
総排気量249cc
ボア×ストローク76.0×54.9mm
圧縮比10.7
最高出力19kW(26PS)/9000rpm
最大トルク22N・m(2.2kgf・m)/7300rpm
燃料タンク容量12L
変速機形式6速リターン
キャスター角24゜20′
トレール量96mm
タイヤサイズ(前・後)110/70R17M/C 54H・150/60R17M/C 66H
ブレーキ形式(前・後)Φ300mmシングルディスク・Φ220mmシングルディスク
メーカー希望小売価格44万8800円(税込)

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