3月8日に一度は開幕したものの、新型コロナウィルス発生により、Moto3/Moto2クラスだけが行なわれていた2020年シーズンのMotoGP世界選手権!

あれから4カ月半、MotoGPクラスの開幕レースが、とうとうスペイン・ヘレスの地で行なわれました。感染拡大防止策の一環として、グランプリは無観客レースで行なわれ、パドックでの密集を避けるために、チームスタッフやサポートメンバー、取材するメディアの人数まで厳しく制限されての再開レースとなりました。

画像: いつものように速いマルケス 予選3番手からここヘレスでの3年連続優勝を狙っていました

いつものように速いマルケス 予選3番手からここヘレスでの3年連続優勝を狙っていました

Moto3クラスで小椋藍が、Moto2クラスで長島哲太が2戦連続表彰台を獲得し、いよいよスタートしたMotoGPクラスのオープニングレース!

詳細はまたのちほどレポートしますが、レースが始まるや、逃げるマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)を、序盤にマルク・マルケス(ホンダ)がパスしてトップに浮上! しかし、マルケスはトップ走行中にあわや転倒、というシーンを回避して、マルケスらしいスーパーリカバリー! 一時は最下位近くまで順位を落として、さぁここから猛烈な追い上げが始まるわけです。

画像: 左上は一度目のスーパーセーブ! ここからグラベルへコースアウト、16番手あたりでコースに復帰しました 右上は追い上げ最中、3番手まで上がってのハイサイドの瞬間 左下ではグラベルに叩きつけられ、右下写真は右腕をだらーんと座り込むかルケス

左上は一度目のスーパーセーブ! ここからグラベルへコースアウト、16番手あたりでコースに復帰しました 右上は追い上げ最中、3番手まで上がってのハイサイドの瞬間 左下ではグラベルに叩きつけられ、右下写真は右腕をだらーんと座り込むかルケス

16番手あたりから、明らかに異次元のスピードでポジションを上げていくマルケス。1台抜き2台抜き、ついにトップ10圏内に、トップ6以内に、そしてまさかの表彰台圏内まで追い上げたその時でした。

ヘレスの3コーナーでリアを大きく滑らせ、ハイサイドを食らったマルケス。そのままハイスピードのままグラベルへ直行。マシンは大破、体は何回転もしてあちこちに叩きつけられ、グラベルにへたりこんだマルケスの右腕はだらーん。これは右手首が明らかにおかしい、と国際映像でもはっきりわかりましたが、担架に乗せられたマルケスは、首を保持され、右腕を固定されたままメディカルセンターへ。その症状に注目が集まっていました。

画像: レース終了ごろには、首、右腕を固定されて担架に乗せられるマルケス

レース終了ごろには、首、右腕を固定されて担架に乗せられるマルケス

レース終了から1時間半後、ついにレプソルホンダから正式発表がありました。その内容は「右上腕骨骨折」であり「深刻な頭部外傷や胸部外傷がない」という内容でした。

もちろん、骨折の具合や回復時間は不明ですが、一般的に上腕骨の骨折は、骨融合(=骨がくっつくこと)まで約5週間と言われ、もちろんプロスポーツ選手はそれ以上に回復が早いことが多いけれど、スポーツ、それもGPマシンに乗るまで回復するまではそれ以上かかることが予想されます。
今後、レプソルホンダはマルケスの代役(おそらくステファン・ブラドル?)を立ててシーズンを戦うことになり、この日から11月中旬にかけて14レースが予定されている過密日程では、おそらくマルケスは数レースを欠場することになり、最悪の場合はこのまま復帰できないままシーズンを終える可能性も出てきました。

画像: カムバック、マルク! でも焦らずにきちんと治してから復帰してください!

カムバック、マルク! でも焦らずにきちんと治してから復帰してください!

マルケスの回復と、復帰へのレプソルホンダの正式発表を待ちましょう!
なお、レースレポートはのちほどアップします!

写真/レプソルホンダ (レース中画像はmotogp.comより) 文責/中村浩史

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