1983年にデビューしたスズキRG250Γを祖とする、RG-Γシリーズの足跡を辿るシリーズ第4回は、ついに1990年代に突入。搭載される2ストロークV型2気筒エンジンは熟成され、この1990年からは同車名ながら型式はVJ22へと変更される。今回は同モデルについて紹介。

基本性能を高めたVJ21が取った次のステップは、めっきシリンダー化などの細部進化や右2本出しの排気チャンバー採用。同時に湾曲スイングアームや倒立フロントフォーク、前後17インチホイールを採用しての機能向上を行い、これらによってVJ22型になる。レースベースとしてのSP仕様、SPを元にミッションのみノーマルとしたSPⅡというバリエーションも登場したのだ。

型式変更、足まわりの大幅アップデートでレプリカ度を高める

’90年は型式VJ22Aとなり足まわり一新。リヤホイールを4.50-17として前後17インチ化を果たし、フロントフォークはφ41㎜倒立に。リヤアームもWGPタイプのCAL-BOX(クレセント・アルミボックス=右三日月湾曲/左ストレート)として排気は右2本出し。動力系もφ32×28㎜楕円ボアキャブは回転数とスロットル開度でエア量を制御し、AETCはフラップ数を2→3としたAETC2になった。

そのほか、クランクまわりの軽量化や窒化ボロンめっきシリンダーの採用、ギヤ比見直しやカウル変更も行った。’91年モデルでは点火時期等を変更。WGPスポンサーがラッキーストライクへと変わり、そのカラーを200台販売した。

【主なスペックと価格】
●水冷2ストクランクケースリードバルブ90度V型2気筒249㏄(56.0×50.6㎜) 圧縮比7.9:1 最高出力45ps/9500rpm 最大トルク3.9㎏f・m/8000rpm 変速機6段●全長×全幅×全高1980×690×1070㎜ 軸距1380㎜ 乾燥重量139㎏ 燃料タンク16ℓ シート高760㎜ キャスター25度 トレール94㎜ タイヤ:110/70R17・150/60R17●価格61万6000<SP仕様は69万9000>[’91ラッキーストライクは62万6000]円 ※’90RGV250Γのデータ

画像1: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1990 RGV250Γ(VJ22A)

画像2: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1990 RGV250Γ SP(VJ22A)

画像3: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1991 RGV250Γ(VJ22A)

画像4: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1990 RGV250Γ SP LUCKY STRIKE(VJ22A)

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完成型としてカラーリングを変更。SP/SP2各仕様も継続

1990年の変更でメジャーアップデートは成立したとして1991年はカラー、1992年型(RGV250N/VJ22A)はカラー変更とフロントフォーク・アウターのゴールド処理のみ。同じく’90年型以降でのSP仕様はクロスミッションもカセット式となり、クラッチも乾式タイプ、キャブもφ34㎜を採用してサーキット対応色を強めた。

また’90~’92年にはSPとほぼ同じ装備でミッションのみSTDとしたSPⅡ仕様も設定。1992年型ではフロントマスク/シートサイドのゼッケン部が黒なのがSPⅡで、SP(RGV250FN)とSPⅡ(RGV250FNN)の、外観上はロゴ色などのみの差異だった。

【主なスペックと価格】
●水冷2ストクランクケースリードバルブ90度V型2気筒249㏄(56.0×50.6㎜) 圧縮比7.9:1 最高出力45ps/9500rpm 最大トルク3.9㎏f・m/8000rpm 変速機6段●全長×全幅×全高1980×690×1070㎜ 軸距1380㎜ 乾燥重量139㎏ 燃料タンク16ℓ シート高760㎜ キャスター25度 トレール94㎜ タイヤ:110/70R17・150/60R17●価格61万6000<SP仕様は69万9000>[SPⅡは62万6000]円 ※’92RGV250Γのデータ

画像5: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1992 RGV250Γ(VJ22A)

画像6: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1992 RGV250Γ SP(VJ22A)

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新たな規制に対応し出力を抑え、スイングアームも変更

’93年(RGV250R/VJ22A後期)はSTDとSPは新自主規制にともなって出力が45→40psに。法改正による新型車の2輪常時点灯義務化にも対応。Rアーム右側はプレスからブレースタイプに形状変更している。SP2の設定はなし。

翌’94年型では出力特性を変更、’93年にWGP500でシュワンツ+RGV-Γがチャンピオン獲得したのを記念して’94年型(RGV250S)に240台限定でこの時のスポンサー、ラッキーストライクカラー(フレーム/スイングアームはブラック)を追加。’95年は’94年型をそのまま販売した。

【主なスペックと価格】
●水冷2ストクランクケースリードバルブ90度V型2気筒249㏄(56.0×50.6㎜) 圧縮比7.9:1 最高出力45ps/9500rpm 最大トルク3.9㎏f・m/8000rpm 変速機6段●全長×全幅×全高1980×690×1070㎜ 軸距1380㎜ 乾燥重量139㎏ 燃料タンク16ℓ シート高760㎜ キャスター25度 トレール94㎜ タイヤ:110/70R17・150/60R17●価格62万5000<SP仕様は72万5000>円 ※’93~’95RGV250Γのデータ

画像7: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1993 RGV250Γ(VJ22A)

画像8: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1993 RGV250Γ SP(VJ22A)

画像9: スズキRG250Γヒストリー(RGV250Γ・VJ22A編 1990-1995)
1993 RGV250Γ SP LUCKY STRIKE(VJ22A)

まとめ:ヘリテイジ&レジェンズ

画像: handl-mag.com
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