ミラノショーで話題の中心だったバイク、新型ファイアーブレード・CBR1000RR-R。MotoGPマシン・RC213Vのノウハウを惜しみなく導入し、サーキットで勝つために、ホンダが本腰を入れて造り込んだ「史上最強のCBR」である。そんなRR-Rがついに日本でもお披露目されたわけだが、果たしてどんなバイクなのか? ライバルとも比べながら、その全貌に迫ってみよう。

これが「史上最強メカ」の全貌だ!

217.6PSというパワースペックを聞くだけで、この新型ファイアーブレードがタダ者ではないことくらい、誰でも想像はつくだろう。

しかし! 新型ファイアーブレードのスゴさはそれだけではないのだ! ライバルの一歩先を行き、圧倒するためのメカニズムを、ここでパートごとに解説していこう。

画像: これが「史上最強メカ」の全貌だ!

RC213Vを直4にしたような「ホンダの至宝」エンジン!

これまでは「トータルコントロール」を重視して、パワーだけに固執することのなかったホンダが、とことん勝利を追求する姿勢に転じて生まれたのがこのエンジン。

■パワーユニット

画像: ■パワーユニット

総排気量 999㏄
ボアxストローク 81x48.5㎜
最高出力 217.6PS/14500rpm
最大トルク 11.52㎏-m/12500rpm

持てる技術を総動員した結果、エンジンの素性を決めるボア・ストロークはRC213Vと同じ設定となった。

コンパクトな燃焼室やフリクションロスの徹底した排除など、あらゆる手を尽くして引き出したパワーは217.6PS。ライバルが進化してもアドバンテージを保てるスペックだ。

画像: カムチェーンの長さを短縮するため、セミカムギアトレーン方式を採用。

カムチェーンの長さを短縮するため、セミカムギアトレーン方式を採用。

画像: インテーク側のバルブ挟み角はわずか9度。これが高い燃焼効率を生む。

インテーク側のバルブ挟み角はわずか9度。これが高い燃焼効率を生む。

画像: 燃料噴射方式はPGM-DSFI。インテークのファンネルは3、4番が背の高い設定。

燃料噴射方式はPGM-DSFI。インテークのファンネルは3、4番が背の高い設定。

画像: ピストンはボア・ストロークだけでなく、表面処理や製法までRC213Vと同じものを採用。

ピストンはボア・ストロークだけでなく、表面処理や製法までRC213Vと同じものを採用。

画像: 採用されているコンロッドはチタン製。内部にはベリリウムが封入されている。

採用されているコンロッドはチタン製。内部にはベリリウムが封入されている。

画像: カムシャフトはフリクションを嫌ってDLCコーティングが施される。

カムシャフトはフリクションを嫌ってDLCコーティングが施される。

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