インディアンの人気モデル、スカウトボバーに新たに加わったのがこの「トゥエンティ」。前後ワイヤーホイールやエイプバーなどを採用し、クラシカルで上質な雰囲気に仕立てた、魅力あふれるニューモデルだ。

ワイルドなスタイリングと扱いやすさを両立

画像: Indian Scout Bobber Twenty

Indian Scout Bobber Twenty

「ボバー」というのは、車体から走りに不要なパーツを省いたカスタムスタイルの一種。フェンダーは短くカット、車高も落とし、とくにリア回りを低く見せている。シートはシングルが王道で、これに強力なエンジンを組み合わせるケースが多い。

いまは様々なメーカーから「ファクトリーボバー」が生まれているが、インディアンのスカウトボバー・トゥエンティもそんな1台。先に登場したスカウトボバーをベースとした、クラシカルスタイルのモデルだ。

主な変更点は、ハンドルをエイプバーに変更。シートはクラシカルなサドルシートとし、ホイールもスポークに履き替え、さらにクラシカルな雰囲気を演出している。

もともと、スカウトシリーズはクルーザーにしてはコンパクトなモデル。スカウトボバーはその車高をもっと下げ、低くまとめている。

画像1: ワイルドなスタイリングと扱いやすさを両立

第一印象はかなりコンパクトなクルーザーといった感じだったが、このトゥエンティではハンドルがアップのエイプバーになったことで、さらに後ろ半分が低く見える。

またサドルシートによって、短いリアフェンターの曲線美もよく目立つ。ボバーのチャームポイントである、低さやフェンダーの丸みはこれまで以上に強調されている印象だ。

基本的な走行性能はスカウトボバーと変わらない。5センチそこそこの僅かなストロークのリアショックだが、その割には…段差などの乗り上げで突き上げられるまでは、いい動きをする。これはよくできている。

画像2: ワイルドなスタイリングと扱いやすさを両立

ただし、とてもカッコいいシートの座り心地は硬く、路面からの衝撃が伝わってくる。しかし、ここは我慢だ。ボバーの魅力は、そのスタイルが発散する独特のオーラ。ビンテージでワイルドな姿を楽しむためなら、それに伴う「代償」は受け入れるべきだ。

エンジンは日本製のツインのように軽やかに回り、力強くリニアな応答を楽しめる。カッチリとしたアルミキャストフレームの効果で、ライダーの思い通りのラインを描ける。

走ってしまえばこのトゥエンティ、アメリカ製のクルーザーだということを全く意識させない。乗りやすいだけでなく、コミューターのように使えてしまう扱いやすさもある。

こうした魅力は、インディアンのスカウト・ファミリーに共通のもの。その中のひとつであるこのトゥエンティは、その魅力にワイルドなスタイリングという魅力をプラスした1台なのだ。

Indian Scout Bobber Twenty ライディングポジションと足つき性

身長:176cm/体重:68kg

画像: 身長:176cm/体重:68kg

見た目は大きな立ち上がりのハンドルだが、シートに座ると意外に普通のネイキッドモデル的な高さ。

足つきは極めて良好だし、重心が低いので取り回しも軽い。クルーザーとしては非常に取り回ししやすく、小柄なライダーにも優しいだろう。

Indian Scout Bobber Twenty 主なスペックと価格

全長×全幅×全高 2274×995×1181㎜
ホイールベース 1576㎜
シート高 695(乗車時)㎜/709(空車時)㎜
最低地上高 129㎜
車両重量 265㎏
エンジン形式 水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
総排気量 1133㏄
ボア×ストローク 99×73.6㎜
圧縮比 10.7
最高出力 100HP/8100rpm
最大トルク 97Nm(9.89㎏-m) /5600rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 12.5L
キャスター角 29度
トレール量 120㎜
変速機形式 6速リターン
ブレーキ形式 前・後 φ298㎜ディスク・φ298㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後 130/90B16 150/80B16
税込価格:187万8000円(ブラック)/191万8000円

Indian Scout Bobber Twenty 各部を解説

画像: ブラックアウトしたシャシーにほどよくクロームパーツを組み合わせたスタイルは、精悍さと高級感を併せ持つ。カラーは3色を用意。

ブラックアウトしたシャシーにほどよくクロームパーツを組み合わせたスタイルは、精悍さと高級感を併せ持つ。カラーは3色を用意。

画像: 1133㏄の水冷DOHC・60度Vツインユニットは100HPを発揮。回しても楽しい、スポーティな特性は大きな魅力のひとつだ。

1133㏄の水冷DOHC・60度Vツインユニットは100HPを発揮。回しても楽しい、スポーティな特性は大きな魅力のひとつだ。

画像: インディアンのロゴマークを大きくあしらったデザインのタンク。スカウトボバーと同形状だが、クラシカルに仕立てられている。

インディアンのロゴマークを大きくあしらったデザインのタンク。スカウトボバーと同形状だが、クラシカルに仕立てられている。

画像: シートはスカウトボバー同様シングル。大きく薄い座面のサドルシートを標準装備して、クラシックイメージを高めている。

シートはスカウトボバー同様シングル。大きく薄い座面のサドルシートを標準装備して、クラシックイメージを高めている。

画像: ホイールは前後ワイヤースポークを採用してクラシックイメージを強調。ブレーキ径は前後とも298㎜という大きなものを装備する。

ホイールは前後ワイヤースポークを採用してクラシックイメージを強調。ブレーキ径は前後とも298㎜という大きなものを装備する。

画像: アナログのスピードメーターにデジタルタコメーターやギアポジションなどを表示する液晶モニターをビルトイン。

アナログのスピードメーターにデジタルタコメーターやギアポジションなどを表示する液晶モニターをビルトイン。

画像: ミニエイプバーハンドルの採用は、アップライトなポジションに一役買っている。バーエンドミラーは下向きに変更された。

ミニエイプバーハンドルの採用は、アップライトなポジションに一役買っている。バーエンドミラーは下向きに変更された。

文:宮崎敬一郎/写真:南 孝幸/車両協力:インディアンモーターサイクル東京

インディアンはいまFTR1200シリーズも人気!

月刊『オートバイ』3月号でも最新車両のインプレ記事を多数掲載!

This article is a sponsored article by
''.