3気筒エンジンの官能的な吹け上がりと俊敏なハンドリングが楽しめるモデルとして高い人気を誇る、トライアンフのストリートトリプルが新世代へと進化した。
9%もの出力アップと各種装備のアップデートで、走りはどう変わったのか? 富士スピードウェイで試乗テストを行なった。

パフォーマンスを上げつつ扱いやすさも磨いた新型ストリートトリプルRS

画像: TRIUMPH Street Triple RS 最高出力:123PS/11750rpm 最大トルク:8.0㎏-m/9350rpm 税込価格:143万7000円/発売:2019年11月

TRIUMPH Street Triple RS 
最高出力:123PS/11750rpm
最大トルク:8.0㎏-m/9350rpm
税込価格:143万7000円/発売:2019年11月

新型のストリートトリプルRSは車格が小柄で、国産NKでいうと650~700クラスなみ。しかも車重はそれらのモデルたちより10~15㎏ほども軽い。

そこに強力な123PSのエンジンを搭載している。前後サスはSSが採用するようなグレードのもので、フロントがショーワでリアがオーリンズ。

スタンダードなミドルNKどころか、SSすら凌駕するハイポテンシャルなバイクなのだ。

2007年に675㏄でスタートしたこのシリーズも、この最新型で5世代目となる。

RSは最高級クレードで、もっともスポーツ指向の強い足回りや電子制御アシスト群を装備してきた。

画像1: パフォーマンスを上げつつ扱いやすさも磨いた新型ストリートトリプルRS

今回は、そのRSのみが発売された。

従来型との大きな違いは、よりシャープになった外観デザイン。

だが、目に見えない部分での変更も多岐に及んでいる。エンジンでは排気バルブや吸気ポート、吸排気系の見直しで10馬力ものパワーアップ。足回りのリセッティング。

画像2: パフォーマンスを上げつつ扱いやすさも磨いた新型ストリートトリプルRS

パワーモード制御の見直しやモード追加。クイックシフトはダウンもできるタイプにグレードアップしている。もともと、ストリートトリプルはその身軽さとパワーの扱いやすさ、卓越したスポーツ性能が魅力。

新型もそれは同じなのだが、一言で言うと、新型はやたらと元気がいい!

画像3: パフォーマンスを上げつつ扱いやすさも磨いた新型ストリートトリプルRS

リリースでは中域からのトルクアップを謳っているが、実際に乗った感覚だと、6500~9000回転といった、パワーピークへ向けてのトルク変動が穏やかな印象。

その回転域でのトルクが増しているのだろう、嬉しいことに、これ見よがしの「演出」に感じられる種類のパワーアップではない。

しかも、1万2500回転あたりまで力みなぎる伸びが続く。これは従来型にはなかった、大きな魅力だ。

画像4: パフォーマンスを上げつつ扱いやすさも磨いた新型ストリートトリプルRS

また、新型はパワードライバビリティがすごくいい。

ライディングモードの「トラック」や「スポーツ」はピックアップがシャープだが、応答がスムーズで街でも使えてその瞬発力を武器にできる。

また、ともすれば柔軟すぎて乗りにくくなりがちな「レイン」モードも、今回はかなりリニアに力をコントロールできる。

力量は落ちるが、ショートサーキットくらいなら十分楽しめるだろう。

試乗してもっとも愉しかったのは、その身軽さと強力な旋回性を、ビックリするほどイージーに使いこなせること。

この新型、ただ強力になっただけではなく、全てが扱いやすくなっているのだ。

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