完結30周年を迎えた不朽の名作『あいつとララバイ』(楠みちはる)。その作中で登場するオートバイを紹介していきます。
 
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第11回/皆川るみ子のドゥカティ「900SS」

皆川るみ子が研二との再戦にRC30を蹴って選んだのが、ドゥカティ900SS。

1972年、イモラ200マイルで勝利したファクトリーバイクのリアルレプリカとして誕生した初代750SSの後継モデルとして、75年に登場した。

画像: ドゥカティ 900SS ドゥカティ750SSのボアを6㎜拡大して、耐久性を上げるためにカム駆動を片持ちから両持ちに変更。今日まで続く伝統のデスモドロミックに加えて、この時代独特のベベルギアを採用。何種類ものシムを使い分けながら手作業で組まれたエンジンは工芸品と呼ぶに相応しく、ライダー次第で性能を引き出せるマシンだ。

ドゥカティ 900SS
ドゥカティ750SSのボアを6㎜拡大して、耐久性を上げるためにカム駆動を片持ちから両持ちに変更。今日まで続く伝統のデスモドロミックに加えて、この時代独特のベベルギアを採用。何種類ものシムを使い分けながら手作業で組まれたエンジンは工芸品と呼ぶに相応しく、ライダー次第で性能を引き出せるマシンだ。

最初はCBX400Fに乗り研二に挑んだ皆川るみ子だったが、ボンバーの杉本が研二に勝つために用意したのは連載当時、最新のメカニズムを投入したレーサーレプリカであるVFR750R(RC30)。

しかし、るみ子はドゥカティ900SSで研二とバトルすることを選んだ。900SSは杉本が「時代遅れのクラシック」と評するとおり、RC30のポテンシャルとは比べるべくもないレベルであった。

画像: 第11回/皆川るみ子のドゥカティ「900SS」

杉本の手により集合菅やオイルクーラーが装着され、リアブレーキのフローティング化、フロントフォークとスイングアームのチェンジ、リアフェンダーレス化などが施されている。

カラーリングは楠先生が所有する900SSと同じシルバー×ブルーで「ララバイ」に登場した。

(次回はスターダストブラザーズのカワサキGPZ900Rを解説します。お楽しみに!)

過去の回はこちらからご覧いただけます。

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