少年マガジン1981年第40号から1989年第40号まで連載された『あいつとララバイ』。完結30周年を記念して、楠みちはる先生に「ララバイ」の頃を振り返ってもらった。

©楠みちはる/講談社 ※全ての写真及び記事の無断転載を硬く禁じます。

第1回「最初の愛車と初期型信仰」

高知県で育ったみちはる少年。バイク好きの兄貴たちの影響もあって、中学生の頃からバイクに夢中だった。高校1年生の冬、16歳となると…。

「免許を取ったばかりの初めてのバイクがCBナナハン。K0(ケーゼロ)の中古を買いました」。

画像: ホンダCB750FOUR(K0)発売年月:1969年8月/発売時価格:38万5000円 量産車世界初となるOHC4気筒エンジンをホンダ初のダブルクレードルフレームに搭載。圧倒的パフォーマンスに加え、前輪ディスクブレーキや4本出しマフラーの迫力で、一躍世界トップレベルのビックバイクとなった。

ホンダCB750FOUR(K0)発売年月:1969年8月/発売時価格:38万5000円
量産車世界初となるOHC4気筒エンジンをホンダ初のダブルクレードルフレームに搭載。圧倒的パフォーマンスに加え、前輪ディスクブレーキや4本出しマフラーの迫力で、一躍世界トップレベルのビックバイクとなった。

楠先生が免許を取った1973年の1月には、CBナナハンはポジションランプやパッシングスイッチ、ロック付きシートなどを装備した「K2」型に進化していたが…。

「当時、クルマにもバイクにも初期型信仰があり、マイチェン=堕落と言われました。実際にはそんなことはないけど〈扱いやすさ〉と〈面白さ〉は両立しにくいのは事実ですね」。

画像: 高校生の楠先生とK0。タンクに貼られた「SCCN」はニッサン・スポーツ・カー・クラブのステッカー。NDC(日本ダットサンクラブ)やPMC・S(プリンス モータリスト クラブ・スポーツ)などのステッカーチューンも当時の流行。

高校生の楠先生とK0。タンクに貼られた「SCCN」はニッサン・スポーツ・カー・クラブのステッカー。NDC(日本ダットサンクラブ)やPMC・S(プリンス モータリスト クラブ・スポーツ)などのステッカーチューンも当時の流行。

「フォークブーツが嫌だったので、カワサキ・バイソンTR250のライトステーに換えてフロントフォークを剥き出しにして、シートのアンコを抜く。タンクにステッカーを貼り、写真には写っていないけど4本マフラーのエンドを白や赤で塗るのも当時の流行。集合マフラーは世の中にまだなく、これで3000円くらい」。

集合マフラーが世に出たのは、1971年10月。ヨシムラ・チューンのクラウスホンダCB750FOURがカリフォルニアのオンタリオ250マイルレースで「POPヨシムラ」の集合管がデビューした。ヨシムラから世界初の市販集合マフラーが発売されるのは翌年。それはカワサキZ1とホンダCB用なのだが、その集合管が楠先生に多大なインパクトを与えることになるのだ。

(続きは、第2回「Z2とマッハナナハン」。お楽しみに!)

あいつとララバイ ファンブック(モーターマガジン社)/2019年10月30日発売

画像: あいつとララバイ ファンブック(モーターマガジン社)/2019年10月30日発売

楠先生が書き下ろした初の自叙伝「僕のバイク道・漫画道」完全版が400字詰め原稿用紙50枚・2万字で掲載されています。

他に「ララバイ」登場バイク&クルマ56台の実車カラーアルバムなど盛り沢山の内容です。

■A4変型ワイド版・オールカラー164ページ
■定価:1527円+税

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