35年前に雑誌業界に入ってからずっと様々な媒体でカスタム車を撮る仕事があった。

それだけカスタムはポピュラーってことだろう。たまには無茶な改造車もあったが、キレイにまとまっているカスタム車は見るのも撮るのも楽しい。

カスタムはオートバイを自分色に染める様な行為だが、そこには自分そのものが反映されているはず。

ひとつのパーツをこだわりを持って替えていくのもカスタム。プロが仕上げたセンス良いコンプリートカスタムを大人買いするのもわるくない。

『ゴーグル』でハーレーのカスタム車を掲載するのはレアケースだった。2016年の掲載時、この写真を使ってカスタムについて魅せるページを作った。

画像2: 「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回

ご覧の通り、撮影場所の背景にはイイ感じに汚れた壁があって、ロードキングカスタムに似合っていた。

ガキ臭い悪っぽさだけでなく、成熟したライダーに相応しい力強さとか逞しさも表現したい。写真を創り込む方向に迷いは無かった。

ブラック&クロームのボディやパーツがクールにキマるように、たっぷり時間をかけて撮影した。

画像3: 「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回

鏡の様に反射するクロームパーツの撮影はいつも苦労する。

しかもスタジオではないため使える機材は限られている。でもこの日はパーツへの白の写り込みやブラックアウトを楽しむ余裕があり、納得できる写真になった。

画像4: 「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回

もしかしたら俺自身がこのロードキングカスタムに魅せられていたのかも知れない。

画像5: 「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回

オートバイの楽しみ方は十人十色。

性能を向上するためのカスタムもあるし、ファッションやアクセサリーの様に自分スタイルを主張するカスタムもあるだろう。

ハーレーのカスタムは後者が多いと思う。

大勢が集まるミーティングの取材でハーレーのオーナー達と話す時に、ある部分で皆一致している事が面白い。

それは他人のカスタムハーレーを「あれイイよね」と積極的に認めて、可否の判定をしないこと。

それでいて「やっぱり自分のハーレーがサイコー」と心の中で思っていること。これも気持ち良い瞬間だ。

文・写真:柴田直行

画像6: 「大人の男に似合うカスタムハーレーを写す喜びとは」ハーレーダビッドソン FLHR ROADKING(2016)【カメラマン 柴田直行/俺の写真で振り返る平成の名車】第4回

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