令和ではじめて日本に上陸した台風の影響で、土曜の鈴鹿サーキットは大混乱! きょう予定されていたスケジュールは、中断、中止という憂き目に遭ってしまいました。ナーリーのやつめぇ……。
朝のうちは雨脚も弱かったこともあって、09:00スタートの4時間耐久ロードレースは予定通りにスタート! ウェットレースで転倒者も続出、それでもまだまだレースは続行可能--という天候だったんですが、雨脚も強くなり、転倒者も短期間で続いてしまったこともあって、11:45になって、赤旗提示→レース中断、となり、規定周回数(耐久の場合は成立時間:4時間耐久=240分の2/3=11:40に成立目安)をクリアしたことで、レースは成立となりました。

予定では、次のスケジュールは14:15に8時間耐久組のフリー走行が45分間、予定されていたんですが、まずはそこが中止。このころ、台風が一番近くまで接近していたようです。
その次が15:30からスタートする予定だったトップ10トライアル、あらため土曜の計時予選での上位10チームによる計時予選も中止となってしまいました。

これにより、日曜の決勝レースへの予選順位は、土曜の計時予選の通り……となったんですが、ここでひとつレースディレクションから裁定がありました。
それは、計時予選で4番手入ったMuSASHi RT ハルクプロHondaをピットスタートとする、ということ。正確にはピットレーン出口で待機してスタートフラッグが振り下ろされてから90秒後にスタートする、というものでした。
これは、予選中のタイヤマーキングに関する違反で、本来ならばタイヤのサイドウォールに張り付けなければならないマーキングステッカーを、ホイールリムに貼ってしまった、という内容でした。

画像: 事情説明をする本田重樹総監督(右)と光太郎監督 写真はMuSASHiフェイスブックより

事情説明をする本田重樹総監督(右)と光太郎監督 写真はMuSASHiフェイスブックより

きのうも紹介しましたが、3人体制のチームに関しては、レース用に16本、予選用に6本のタイヤが用意され、その使用タイヤには本数管理用のステッカーを貼らなきゃいけないんです。もちろん、そうじゃなきゃフレッシュタイヤを無制限に使えちゃうからなんですが、その本数管理ステッカーをホイールリムに貼っちゃうと、タイヤ交換すればホイールそのまま、で何本もイケる、という解釈です。
いやいや、今時のタイヤの脱着がピットでできるわけないじゃん、あとハルクがそんなインチキするわけないじゃん、と思うんですが……。
「いや、でもルールはルール。我々がミスをしたんです」とは、本田光太郎監督。
--それにしたってピットスタート、それも90秒後って重すぎない?
「いや、ルールはルールです。そりゃぁ心の中ではな…」とは本田重樹総監督。

僕らから考えてみれば、もしそんな違反があったとしても、じゃぁトップ10の最後尾、10番手スタートにしたらいいじゃんとか、全チームの最後尾スタートでいいじゃん、と思うんですが、FIMの裁定でのペナルティということで、チームからは決定に関する不服申し立てもしなかったそうです。

チームの獲得した計時予選4番手、という記録は消滅せず、スタート位置に変更がある、という結果となり、あすの決勝レースは下記の順位でトップ10ポジションとなります。

画像: 日本人エース、水野涼 予選タイムは2分07秒267でした

日本人エース、水野涼 予選タイムは2分07秒267でした

決勝レース走行順。※1~10番手
1:ヤマハファクトリーレーシングチーム 2分06秒619
2:カワサキレーシングチームスズカ8H 2分06秒633
3:レッドブルホンダ          2分07秒106
4:MuSASHi RT ハルクプロホンダ    2分07秒183
5:ヨシムラスズキMOTUL        2分07秒187
6:YARTヤマハ             2分07秒309
7:F.C.C. TSRホンダフランス      2分07秒478
8:auテルルSAG RT           2分07秒916
9:エスパルスドリームレーシングIAI   2分08秒311
10:KYBモリワキレーシング       2分08秒758

ただし、4番グリッドのMuSASHi RT ハルクプロホンダは、ペナルティにより、スタート位置が変更されます。
こうなると、ガゼンがんばれハルクプロ。
これで追い上げで焦ってトラブルが……なんてことがないことを祈ります!

写真・文責/中村浩史

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