2つのカムを使い分けて「出力」と「燃費」をともに向上する!

★SHIFT CAM TECHNOLOGY(シフトカム・テクノロジー)

【主な機能・効果】
1.パワーの向上、特性の最適化
2.燃費性能の向上

画像: BMW R1250GSに採用されている。

BMW R1250GSに採用されている。

オートバイのエンジンは日進月歩で進化しているが、メーカー各社が力を注いでいるのがパワー特性。出力、燃費、環境性能を向上させながら、いかに扱いやすいフィーリングに仕上げるかが永遠のテーマだ。

BMWが採用した「シフトカムテクノロジー」は、2つの異なるパワー特性を1つのエンジンで使い分ける技術

具体的には、2種類の異なるプロフィールを隣合わせに備えたカムシャフトを特定の回転数でスライドさせることでバルブリフト量を変更。

豊かな低中域のトルクと、高回転域でのパワーの増強を同時に実現している。

画像: 〈LOW〉

〈LOW〉

これはR1250シリーズに配置されたシフトカム機構の模式図。左下にある黒いボックスが油圧アクチュエーターで、ここからピンを伸ばすことで、カム左端のドラムを介してカムシャフトを任意でスライドさせる。

画像: 〈HIGH〉

〈HIGH〉

かつてスズキがバンディットなどに採用した「VCエンジン」と考え方は似ているが、油圧でカムを瞬時にスライドさせるVCエンジンに対し、こちらはアクチュエーターから油圧でピンを伸ばし、それがカムに付属するドラムのレール上をなぞることで、瞬間ではなく連続的にカムをスライドさせ、よりスムーズな切り替えを狙っているのが特徴。

このシフトカム機構の採用により、パワーの向上と扱いやすさを両立。R1250GSの場合、10PS以上のパワーアップを実現したのに加え、燃費も4%ほど改善されている。

画像: シフトカム・テクノロジーが採用されているBMW S1000RR

シフトカム・テクノロジーが採用されているBMW S1000RR

画像: BMW R1250RTにも採用。

BMW R1250RTにも採用。

画像: こちらはS1000RRに採用されたシフトカム機構。基本構造はR1250のものと同様だが、SSらしく省スペース化が図られている。

こちらはS1000RRに採用されたシフトカム機構。基本構造はR1250のものと同様だが、SSらしく省スペース化が図られている。

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