冨永選手が辛くも今季オートバイ杯初勝利!

画像: 冨永選手が辛くも今季オートバイ杯初勝利!

開幕から約2ヵ月、「ダンロップ・オートバイ杯ジムカーナ」の第2戦が茨城県下妻市の筑波サーキット・ジムカーナ場で開催された。不安定な天候に悩まされた第1戦から一転、朝から初夏らしい気持ちよい快晴に恵まれ、今回は各クラス合計151名の選手が、絶好のコンディションの中で思い切りアタックできるかと思われた。しかし単に快晴なだけでなく日差しが強烈で、気温も路面温度もぐんぐん上昇。夏本番を前に一足早く暑さとの戦いを強いられることに。

このコンディションはライダーにもマシンにも非常に過酷。特に路面温度がこの時期としては予想以上に高まり、タイヤのコンパウンドや空気圧に大きな影響を及ぼしたため、ドライコンディションとしてはいつも以上にスリップダウンしての転倒者が多目となった。特に午前中の第1ヒートは、A級のトップ選手たちもその影響を大きく受けることになった。

A級1位・冨永崇史選手&NSR250R

画像: A級1位・冨永崇史選手&NSR250R

現在ジムカーナ界最強の冨永選手。第1戦では5位に沈んでしまったが、この日の厳しい路面コンディションも物ともせず、第1ヒートで手堅く1分42秒353をマークしてまず暫定トップに。第2ヒートでは先にアタックした吉野選手の逆転か? と思われる展開だったが冷静に走って1分40秒651までタイムアップ。最終的に吉野選手に1つペナルティがあったため今シーズン初の勝利を手にした。「第2ヒート途中まで、吉野さんのタイムを更新しようと思い切り攻めたんだけど、途中でズルッと滑ったんで、タイムを残すためにちょっと日和りました。だからあのタイム…運よく勝てましたけど、吉野さんのペナは際どいものだったし、生のタイムでは負けちゃいましたからね。次はきっちり勝ちたいです」とコメント。

A級2位・吉野 昇選手&CRF450X

画像: A級2位・吉野 昇選手&CRF450X

吉野選手は第1ヒート、「一瞬どう走るつもりだったか、よく分からなくなって」複数のパイロンに接触してしまい、6つのペナルティを取られ6秒加算、1分50秒273で暫定最下位となってしまう。しかし車体を大幅に見直して第1戦から好感触が続くCRF450Xで、第2ヒートは限界まで攻め込みながらしっかりコースをクリア。一気に1分40秒012というタイムを叩き出す。しかし、ギリギリのラインでクリアを試みたミニパイロンにほんの僅かにタッチ、ペナルティを受けたため最終タイムは1分41秒012。結局このペナルティによって冨永選手の逆転を許し、2戦連続の2位となった。走行後も「2位なら上出来。今日、1人で7ペナだからねオレ。生タイムで冨永くんに勝てたし、今年は良い勝負できるかな?」と笑って答えてくれた。

A級3位・池田秀一選手&NSR250R

画像: A級3位・池田秀一選手&NSR250R

第1戦で優勝した池田選手だったが、第1ヒートのアタック中に予想外のポイントで大きくスリップ、転倒は免れたもののタイムは1分46秒369と、大きく出遅れることになった。「走行後にすぐチェックしてみたんですけど、空気圧が想定したよりもかなり上がっちゃったみたい。ちょっと暑すぎですよね、今日は」と苦笑い。しかし第2ヒートでは冷静にアタック、吉野選手に続く1分41秒256までタイムを更新。冨永選手の最後のアタックで結果は3位となったが、着実にポイントを稼いでポイントランキングはトップをキープ。

A級4位・早川耕平選手&DR-Z400SM

画像: A級4位・早川耕平選手&DR-Z400SM

A級5位・小川直人選手&NSR250R

画像: A級5位・小川直人選手&NSR250R

A級6位・辻家治彦選手&GSX-R1000

画像: A級6位・辻家治彦選手&GSX-R1000

4〜6位の3人は1分42秒台で、僅か0.06秒差の中に並ぶという大接戦になっていた。早川選手は1分42秒101を記録し、2戦連続となる4位入賞を果たす。そこから遅れること0.038秒、1分42秒139をマークして5位に食い込んだのが小川選手。スリッピーなコンディションを得意とする辻家選手が、GSX-R1000で豪快なアタックを見せ1分42秒161を叩き出して6位。小川選手との差はたったの0.022秒だった!

画像: 左から3位・池田選手、1位・冨永選手、2位・吉野選手、4位・早川選手、5位・小川選手、6位・辻家選手

左から3位・池田選手、1位・冨永選手、2位・吉野選手、4位・早川選手、5位・小川選手、6位・辻家選手

なお、オートバイ杯ジムカーナ第2戦のA級トップ10は以下の通りだ。
1位 冨永崇史 NSR250R 1'40.651
2位 吉野 昇 CRF450X 1'41.012*
3位 池田秀一 NSR250R 1'41.056
4位 早川公平 DR-Z400SM 1'42.101
5位 小川直人 NSR250R 1'42.139
6位 辻家治彦 GSX-R1000 1'42.161
7位 作田隆義 ニンジャ400 1'42.802
8位 大越研二 GSX-R750 1'42.866
9位 市村直生 WR450F 1'43.129
10位 大瀧豊明 790DUKE 1'43.236
※ペナルティ1秒加算

今回のオートバイ杯第2戦のレポートは、月刊オートバイ誌上にも掲載される予定。過去の大会のリザルトや、各地で行われるジムカーナ大会・練習会の日程など、二輪ジムカーナに関連する各種情報は、オートバイ杯の運営を担当しているJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)のホームページで確認できる。

This article is a sponsored article by
''.