GLの上質さをもっと多くの方に知っていただきたいということで、このF6Cでは、気軽に乗るようなシーンも視野に入れました。突進する猛牛をモチーフにしたボディは、強烈な印象を持っていただけると思いますし、メーカー純正に見えないカスタム感あふれる造りも自慢です。
『中西 豊 氏 株式会社ホンダ技術研究所 熊本分室 主任研究員』

大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

ホンダは、このF6Cを「マッスルクルーザー」と銘打っている。イメージもバッファローみたいで、強烈に個性的だ。

でも、エンジンとフレームの基本レイアウトはF6Bやゴールドウイングと共通。

画像1: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

違うのは外装、サス、それにタイヤサイズくらいになる。このシリーズは、この基本骨格の剛性バランスと車体ディメンションが素晴らしい。

大袈裟にではなく、その大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽く、節度もあるハンドリングを実現。これを大きな魅力にしてきた。

足まわりをかなり変更してあるとはいえ、F6Cもそのとおりの走りをする。

画像2: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

つまり、この厳つい巨大なバイクは驚くほど乗りやすい。エンジンはモーターのように滑らかで振動もない。

しかも1・8リッターもありながら、5500回転で117馬力。まるでサルーンカーのようにフラットな性格で、粘りとトルクのカタマリだ。

画像3: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

100㎞/h・5速で2750回転あたり。そこからスロットルのひと捻りでこの巨体をボヴォッと吠えながらビッグNKなみ勢いでダッシュさせる。

音も低音が効いてて迫力がありいい演出をするが、コイツの加速は侮れないほど速い。

さらにF6Cはこのシリーズ中、最も細いタイヤをチョイスした。コレも効いてる。その威力は抜群で、切り返しの素直さや軽さはイチバン。その身のこなしもひと味違うのだ。

画像4: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

許容バンク角が浅いし、長いバイクなので、クイックに曲がることは得意じゃない。

しかしこの身のこなしの良さとハンドリングの素直さ、パンチのあるダッシュ力がワインディングで光る。

本気で走るCB1300SFを追いかけ回すようなことはできないが、油断しているSFをビックリさせるほどのペースでスポーティな走りをやってのける! 抽象的だが、とにかく、スゴく元気がいいのだ。

画像5: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

もっと言えば、意外なほどヤンチャに峠道を駆け回れて、それがもはや大方のライダーがイメージするピッグクルーザーのペースではないということ。

分かりやすくするため、敢えて大雑把に言うと、F6Cはコールドウイングのネイキッドバージョンだと言っていい。

画像6: 大きさや長さを感じさせないほど身のこなしが軽い

そしてそのキャラクターはツアラーというより、スポーティなクルーザーであり、斬新な姿を纏った「ワルキューレ」だった。

ドスの利いた排気音と滑らかなエンジンを楽しみながら、高速クルーズから峠道まで器用にこなすことができる素直なハンドリングを魅力にしている。

そしてこの押しの強いルックスも魅力のひとつだ。

SPECFICATION
■全長×全幅×全高 2473×940×1150㎜
■ホイールベース 1705㎜
■シート高 735㎜
■車両重量 342㎏
■エンジン形式 水冷4ストOHC4バルブ水平対向6気筒
■総排気量 1832㏄
■ボア×ストローク 74×71㎜
■圧縮比 9.8
■最高出力 117PS/5500rpm
■最大トルク 17.1㎏-m/4000rpm
■燃料供給方式 FI
■燃料タンク容量 22ℓ
■変速機 5速DCT
■ブレーキ形式 前・後 φ310㎜ダブルディスク・φ316㎜ディスク
■タイヤサイズ 前・後 130/60R19・180/55R17

RIDING POSITION 身長:176㎝ 体重:68㎏

画像1: RIDING POSITION 身長:176㎝ 体重:68㎏
画像2: RIDING POSITION 身長:176㎝ 体重:68㎏

ニーグリップ部では車体の幅はさほど大きくなく、下半身は椅子に座っているような感覚で案外コンパクト。

対して、ハンドルは低めで幅があり、少しだけ遠めに感じる。

すぐに馴染むが、慣れるまではちょっと違和感を感じるかもしれない。

しかし慣れれば、風圧を強く感じない120㎞/hくらいまでの速度レンジでは非常に楽。足着きも良好。

F6Cは兄弟車のF6Bとは何が違う?!

画像1: F6Cは兄弟車のF6Bとは何が違う?!

F6Bの操縦性はゴールドウイングよりも格段に軽快。

車重の軽さに加え、トップボックスがないため重心位置が下がって低速ターンでのグラリと倒れ込む挙動が抑えられている。だが、さらに素直なハンドリングを示すのがF6C。

ボックス類やカウルがないことでいっそう低重心化され、スクリーンもないからフロント周りの重さを感じない。

画像2: F6Cは兄弟車のF6Bとは何が違う?!

342㎏の巨体だから押し歩きは辛いが、走り出せば極低速ターンの連続でも軽やかに向きを変え、驚くほど普通に乗れてしまう。

峠道を模したような今回の試乗コースではエンジン特性の違いは感じられなかったが、排気音は明らかに迫力を増した。いい音だぞ!

世界唯一のフラット6の魅力をより多くの人に

10年ほど前からアメリカでバガースタイルが人気を集め、ゴールドウイングでもトップケースを外し、ウインドスクリーンを低くカットして楽しむユーザーが増えている。

そんな流れを受けて2013年に投入されたF6Bは、アメリカはもちろん日本でも高い人気を獲得。

画像: グラファイトブラック

グラファイトブラック

そしてその第2弾として登場したマッスルクルーザーイメージのF6Cも、早くもファンの熱い視線を集めている。

ゴールドウイングは、車格的にも価格的にも選ばれた人のための特別なクルーザー。

その壁を下げ、フラット6エンジンのシルキーでパワフルな走りを幅広いユーザーが楽しめるようにしたという点で、F6BとF6Cの功績は大き

公式サイト

This article is a sponsored article by
''.