2019年のダンロップ・オートバイ杯がついに開幕!

今年もいよいよ「ダンロップ・オートバイ杯ジムカーナ」がついに開幕。茨城県下妻市の筑波サーキット・ジムカーナ場で3月31日に第1戦が開催され、各地からノービスからA級までの145名の選手が参加。オフシーズンの練習の成果を見せる、激しいタイムアタックが早速繰り広げられた。

例年開幕戦は、運営を担当するJAGEの安達代表の「開幕戦くらい、みんなに気持よく走ってもらいたい」という意図を取り入れたレイアウトが採用される。今年もその例に漏れず、テクニカルなセクションと全開区間が適度にミックスされた、走りがいのあるコースとなってはいた。

しかし、前日からの不安定な天候で、当日朝は雨こそ降っていないものの完全なウェット路面。しかも寒の戻りで気温も低く路面も冷えていたため、第1ヒートは転倒者が続出。天候が回復した第2ヒートはドライとなったが、それでも突然雨がパラつくという状況の中でやはり多くの転倒が出るなど、開幕戦から波乱含みの展開となった。

A級1位・池田秀一選手&NSR250R

画像: A級1位・池田秀一選手&NSR250R

そんな難しいコンディションの中で、クレバーな走りを見せて総合優勝を飾ったのがA級・池田選手だった。2011年・2012年・2016年の3度オートバイ杯でチャンピオンに輝き、昨年も最終戦で冨永選手の全勝を阻む意地の勝利を挙げて年間ランキング2位というトップライダーの1人である池田選手。ところどころ濡れた部分が残るコースでのアタックとなった第1ヒートでは、暫定トップの昨年チャンピオン・冨永選手から1秒半以上遅れる1分39秒054というタイムで暫定3位だった。しかし、ドライとなり路面温度も上がった第2ヒートで、持ち前の速さとスムーズさを活かしたアタックを完璧に決め、残したタイムは1分34秒586! 何と3秒半もタイムを削り取る速さを見せて勝利を手にした。これで昨年最終戦から2連勝となり、タイトル奪還に向けて好スタートを決めた。

A級2位・吉野 昇選手&CRF450X

画像: A級2位・吉野 昇選手&CRF450X

池田選手に続く2位となったのが吉野選手。長年熟成を重ねてきたCRF450Xを駆るモタード使いで、チャンピオンこそ獲得していないが、長年トップ争いに加わり続けてきた選手だ。第1ヒート、トラクションを活かしてグイグイとマシンを曲げる好調な走りを見せていたが、なんとゴール直前にベテラン選手らしくないミスコースを犯してしまいノータイム、第1ヒートは最下位に終わる。そのため第2ヒートはA級で1番目に走ることになったが、ミスコースの鬱憤を晴らす第1ヒート以上の激走で今度は完走! いきなり第1ヒート暫定トップタイムを大幅に上回る1分35秒765を叩き出す。結果的に池田選手に逆転は許したものの2位の座を手にした。

A級3位・中嶋秀和選手&TZR250R

画像: A級3位・中嶋秀和選手&TZR250R

3位の中嶋選手は、NSRが強い2輪ジムカーナ界では珍しいTZRユーザー。2017年開幕戦では当時B級ながらもA級を抑えて総合優勝を記録するなど、一発の速さを秘めた選手でもある。1分40秒848で暫定7位だった第1ヒートから、第2ヒートでは1分36秒260まで4秒以上のタイムアップ。久々の3位表彰台に立つことになった。

4位・早川耕平選手&DR-Z400SM

画像: 4位・早川耕平選手&DR-Z400SM

5位・冨永崇史選手&NSR250R

画像: 5位・冨永崇史選手&NSR250R

6位・大越研二選手&GSX-R750

画像: 6位・大越研二選手&GSX-R750

1分36秒613をマークした早川選手は、3位の中嶋選手から遅れること約0.4秒という僅差で惜しくも4位。昨年チャンピオン、現在ジムカーナ界最速の冨永選手が5位というのが今回最大の波乱! 第2ヒートのアタック中「一瞬コースが分からなくなっちゃって…」。一瞬のロスだったがその代償は大きく、タイムは1分36秒725(ペナルティ加算1秒含む)で5位に沈んだ。SB級(A級〜C2級の700cc以上のマシンが対象)のビッグマシン・GSX-R750ながら、1分37秒056を記録する速さを見せて6位に食い込んできたのは大越選手だった。

画像: 左から2位・吉野選手、1位・池田選手、3位・中嶋選手、4位・早川選手、5位・冨永選手、6位・大越選手

左から2位・吉野選手、1位・池田選手、3位・中嶋選手、4位・早川選手、5位・冨永選手、6位・大越選手

オートバイ杯第1戦のA級トップ10は以下の通り。
1位 池田秀一 NSR250R 1'34.586
2位 吉野 昇 CRF450X 1'35.765
3位 中嶋秀和 TZR250R 1'36.260
4位 早川公平 DR-Z400SM 1'36.613
5位 冨永崇史 NSR250R 1'36.725
6位 大越研二 GSX-R750 1'37.056
7位 竹村克樹 GSX-R1000 1'37.798
8位 関吉美智 GSX-R1000 1'37.833
9位 松本 崇 MT-03 1'37.866
10位 市村直生 WR450F 1'43.107

今回のオートバイ杯第1戦のレポートは、月刊オートバイ誌上にも掲載の予定。A級以外も含めた全車のリザルト、各地で行われるジムカーナ大会・練習会の日程といった二輪ジムカーナに関連する情報は、オートバイ杯の運営を担当しているJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)のホームページで確認することができる。

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