スーパーカブの思い出は、販売店から借りて乗った新聞配達のアルバイト時代

今回2台のスーパーカブを取り上げるにあたり、編集部の人に「伊藤さんはスーパーカブに初めて乗ったのはいつですか?」と聞かれました。

それで思い返してみたのですが、高校生のころ新聞配達で乗ったのが最初でしたね。

自分は当時ホンダのダックスに乗っていて、フロントにカゴを付けて新聞配っていたんですよ。

2年間くらいやっていたかな? 雪の日もダックスでガンガン走って配達していました。

路面が凍っていてコケたり、エライ目にも遭いましたけど(笑)。

画像: 最近のカブの思い出は、ホンダ•サンクスディで乗ったスーパーカブ1億台記念レースですね (伊藤)

最近のカブの思い出は、ホンダ•サンクスディで乗ったスーパーカブ1億台記念レースですね (伊藤)

新聞配達は基本自分のダックスでやってましたが、たまに販売店のスーパーカブを借りて乗ったりしていました。

個人的には、あまりガッチャンコ、ガッチャンコ(※自動遠心クラッチの、シフト時のフィーリングの意)するバイクには興味なかったので、スーパーカブ自体にも正直そんなに関心はありませんでした。

近年で最後にスーパーカブに乗ったのは……2017年12月の「ホンダ レーシング サンクス デイ」の「スーパーカブ1億台記念レース」ですね。

マルケスやペドロサとか、ホンダのレーシングライダーたちと一緒に走りましたが、ロックさせたりドリフトしたりと、みんなやりたい放題で無茶苦茶やってましたね(苦笑)。

今回のテストで最初に乗ったのは、スーパーカブ125の方でした。

赤いウイングマークのエンブレムが付いているだけあって、フラッグシップ的な高級感のある仕上がりの良さが、その第一印象でした。

自分はスーパーカブに強い思い入れはないので、110よりも10万以上高い125をあえて選ぶ理由は想像つかないのですけど、高価なだけあって現代版スーパーカブという感じで、質感はとても高いと思いました。

メーターやスイッチなどの細部の作り込みも非常に良いので、オーナーになった人の所有欲を満たせる1台だと思いました。

フロントのディスクブレーキも、125にあって110のほうにはないパーツですが、オーバークオリティなパーツとは思いませんでしたね。

その操作フィーリングも、全く違和感がないものでした。

C125は質感が高くて「現代のスーパーカブ」
どこかスポーツバイク的なところが気に入りました

ディスクブレーキはドラムブレーキより良く効くし、コントロール性もいいですね

握りこむとグッと効く感じのタイプではないですが、この125に見合った制動力のブレーキと思います。

かつてスーパーカブといえば、フロントサスペンションはボトムリンクというのが定着していましたけど、自分はテレスコピックフォークに慣れ親しんでいるので、やっぱり今のスーパーカブのフロントフォークのほうが乗っていてしっくりします。

リーディングアクスルということもあって、市街地での走行時には穏やかなハンドリングに感じました。

画像1: C125は質感が高くて「現代のスーパーカブ」 どこかスポーツバイク的なところが気に入りました

125のエンジンに関しては遠心クラッチが繋がるときに、以前のスーパーカブよりもガーンと繋がって前に進むという感じが薄くなった気がしましたね。

自分が初めてスーパーカブに乗った80年代のものに比べると、繋がったときのショックがかなり無くなっている印象です。

クラッチ単体ではなく、全体の調整で良くなっているのでしょう。

自分が若いころは、ホンダのスクーターのDJ1に乗ってましたけど、改めてスーパーカブに乗ってみると、ギアを任意に選べるメリットもあって、オートマチックのスクーターよりもスーパーカブのほうが良いかな、なんて思いました。

クラッチ操作不要なので基本的に楽チンですし、シフト操作サボって2速発進も出来ますしね。

意外だったのは、125のエンジンはパワー感があって、スピードの乗りが良いことです。

画像2: C125は質感が高くて「現代のスーパーカブ」 どこかスポーツバイク的なところが気に入りました

印象としてはCB125Rよりも元気良いんじゃないかな、と思うほどです。

トルク感も十分にあって、スポーツバイク的だなぁと感じました。

峠道を走ったときは、エンジンのスポーティさもあって、125ではスポーツバイクみたいな走りを楽しめましたね。

画像3: C125は質感が高くて「現代のスーパーカブ」 どこかスポーツバイク的なところが気に入りました

乗り始めてしばらくは、シートが固いなと感じましたが、もしも125のシートが柔らかかったら、もっと操作感が鈍感な感じになると思います。

ただ、シートが固いと言っても、乗り心地が悪いわけではありません。

125のスポーツバイクっぽい感覚は、このシートの固さがかなり影響しているのかもしれません。

聞いた話ですが、60年代のスーパーカブはクラブマンレースのベース車両にも使われたりしていて、社外品含むオプションパーツをつけることで、スポーツ車的な扱いもされていたそうですね。

今回の125の試乗車にはキャリアに付けるオプションのシートは付いてませんでしたが、60年代のスーパーカブに用意されていたような、細身のダブルシートがこの125に付いていたら、もっとスポーツライディングを楽しめる1台になるかもしれませんよ。

画像4: C125は質感が高くて「現代のスーパーカブ」 どこかスポーツバイク的なところが気に入りました

もし自分が125を入手したら、そういうダブルシートを付けて峠道を走らせてみたいですね。

あと思ったことは、125は激しく攻めたときの車体のヨレが、今までのスーパーカブと違いますね。

あえて剛性を落としてあるのかと思いましたが、125はパワーがあるのでコーナー速度が速くなっているからかもしれません。

先ほどお話しした「スーパーカブ1億台記念レース」のときは、そんな風には感じませんでした。

乗っていて不安を覚えるような変なヨレではないですが、スーパーカブでは初めて感じるタイプのヨレでした。

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