一貫して水平対向エンジンを搭載するフラッグシップ

ホンダのグランドツアラー、ゴールドウイング1800に現在誕生40周年記念モデルが用意されている。

今から40年前、75年にゴールドウイングの記念すべき初代モデルとして登場したのがGL1000だった。

画像: HONDA GOLDWING GL1000(1975) 当時国産最大の水平対向4気筒エンジンを搭載するが、重心バランスの適正化を考え、燃料タンクをシート下にレイアウト。センターから2分割されたダミータンクは電装関係、ラジエターのリザーバータンクと非常始動用のキックペダルを内蔵。駆動こそドライブシャフトだが、実は打倒Z1を目指したスポーツモデルだった。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●999cc●80PS/9000rpm●8.3kg-m/6500rpm●3.50-19・4.50-17●輸出車

HONDA GOLDWING GL1000(1975)
当時国産最大の水平対向4気筒エンジンを搭載するが、重心バランスの適正化を考え、燃料タンクをシート下にレイアウト。センターから2分割されたダミータンクは電装関係、ラジエターのリザーバータンクと非常始動用のキックペダルを内蔵。駆動こそドライブシャフトだが、実は打倒Z1を目指したスポーツモデルだった。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●999cc●80PS/9000rpm●8.3kg-m/6500rpm●3.50-19・4.50-17●輸出車

このGL1000、現在のゴールドウイング1800と比べると、ごく普通のネイキッドスポーツに見えてしまうオーソドックスなスタイルをしている。

実際、GL1000は当初から豪華ツアラーとして開発されたわけではなく、当時の最新技術を取り入れたホンダ初のオーバーリッタースポーツモデルだったのだ。

しかし、パワフルで低重心な999cc水冷水平対向4気筒エンジンによる余裕のある走り、シャフトドライブの信頼性の高さ、大柄な車体による優れた安定性を活かし、大型カウルなどを装着してツアラーとして使うユーザーが多かった。

そんな用途に対応するため、80年にモデルチェンジしたGL1100は、エンジンの排気量アップに加えてホイールベースを延ばし安定性を向上、前後エアサスや大型シート、ワイドなハンドルなどを採用。

画像: HONDA GOLDWING GL1100(1980) GL1000の基本構成を残すネイキッドスタイルだが、ホイールベースの延長で安定性を高めたのに加え、ハンドルやシート、サスペンションを変更して快適性をアップし、ツアラーとしての適性を高めたGL1100のスタンダードモデル。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1085 cc●81 PS/7000rpm●9.0kg-m/5500rpm●267kg(乾)●110/90-19・150/130/90-17●輸出車

HONDA GOLDWING GL1100(1980)
GL1000の基本構成を残すネイキッドスタイルだが、ホイールベースの延長で安定性を高めたのに加え、ハンドルやシート、サスペンションを変更して快適性をアップし、ツアラーとしての適性を高めたGL1100のスタンダードモデル。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1085 cc●81 PS/7000rpm●9.0kg-m/5500rpm●267kg(乾)●110/90-19・150/130/90-17●輸出車

さらに大型スクリーンを備えたカウル、サイドバッグとテールボックスを装着したGL1100インターステートを追加。

82年にはラジオや液晶メーターなど装備を充実させたGL1100アスペンケードも登場。

画像: HONDA GOLDWING (GL1100) ASPENCADE(1982) GL1100インターステートと同様にカウルやサイドバッグ、テールボックスを装備するのに加えて、AM/FMラジオを標準装備。さらに当時まだ珍しかった液晶メーターまで装着した豪華版。このメーターにはタイヤ空気圧まで表示された。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1085 cc●81 PS/7000rpm●9.0kg-m/5500rpm●347 kg●110/90-19・150/130/90-17●輸出車

HONDA GOLDWING (GL1100) ASPENCADE(1982)
GL1100インターステートと同様にカウルやサイドバッグ、テールボックスを装備するのに加えて、AM/FMラジオを標準装備。さらに当時まだ珍しかった液晶メーターまで装着した豪華版。このメーターにはタイヤ空気圧まで表示された。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1085 cc●81 PS/7000rpm●9.0kg-m/5500rpm●347 kg●110/90-19・150/130/90-17●輸出車

84年にはさらに排気量を大きくしたGL1200へと進化する。

画像: HONDA GOLDWING (GL1200) ASPENCADE(1984) さらに排気量をアップして力強い走りを実現したGL1200。ホイールサイズがF19・R17インチから、F16・R15インチにダウン。豪華版のアスペンケードの他、スタンダード、インターステートというラインアップは1100と同様。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1182 cc●94PS/7000rpm●10.7kg-m/5500rpm●330 kg(乾)●130/90 H16・150/90 H15●輸出車

HONDA GOLDWING (GL1200) ASPENCADE(1984)
さらに排気量をアップして力強い走りを実現したGL1200。ホイールサイズがF19・R17インチから、F16・R15インチにダウン。豪華版のアスペンケードの他、スタンダード、インターステートというラインアップは1100と同様。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向4気筒●1182 cc●94PS/7000rpm●10.7kg-m/5500rpm●330 kg(乾)●130/90 H16・150/90 H15●輸出車

GL1000系の水平対向4気筒エンジンを改良してきたゴールドウイングだが、88年にフルモデルチェンジし、二輪車世界初の水平対向6気筒エンジンを搭載したGL1500が登場。

画像: HONDA GODLWING(1988) フルモデルチェンジでGL1000から受け継がれた車体やエンジンを一新。新型の水平対向6気筒エンジンを、快適性を追求した豪華装備満載のボディに搭載するラグジュアリーツアラーに変身。国内向けのモデルも販売されるようになった。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1520cc●97PS/5000rpm●15.2kg-m/4000rpm●391kg●130/70-18・160/80-16●175万円

HONDA GODLWING(1988)
フルモデルチェンジでGL1000から受け継がれた車体やエンジンを一新。新型の水平対向6気筒エンジンを、快適性を追求した豪華装備満載のボディに搭載するラグジュアリーツアラーに変身。国内向けのモデルも販売されるようになった。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1520cc●97PS/5000rpm●15.2kg-m/4000rpm●391kg●130/70-18・160/80-16●175万円

滑らかでパワフルな6気筒エンジンで、クルーズコントロールなどの快適装備満載の367kgというゴージャスな巨体を軽々と走らせる。

現在のゴールドウイングの原型はここで完成したといえる。

またこのモデルから日本国内でも発売されるようにもなった。

再び01年にフルモデルチェンジを受けると、基本的なコンセプトはGL1500から受け継ぎながら、エンジンの排気量をさらに1832ccにまで拡大したゴールドウイングとなる。

画像: HONDA GOLDWING(2001) 排気量を拡大した新設計のエンジンを搭載。アルミフレームも新設計で、ライディングポジションの最適化などにより、取り回ししやすく軽快な走りを実現。防風性能の高いボディ、豪華装備もさらに進化している。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●116PS/5500rpm●17.0kg-m/4000rpm●415kg●130/70R18・180/60R16●300万円

HONDA GOLDWING(2001)
排気量を拡大した新設計のエンジンを搭載。アルミフレームも新設計で、ライディングポジションの最適化などにより、取り回ししやすく軽快な走りを実現。防風性能の高いボディ、豪華装備もさらに進化している。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●116PS/5500rpm●17.0kg-m/4000rpm●415kg●130/70R18・180/60R16●300万円

フレームにはスーパースポーツのノウハウを取り入れたアルミフレームを採用。快適さに加え、さらに力強く滑らかに走ることを可能とした。豪華装備も進化を続け、05年には世界初の二輪車用エアバッグ装備モデルが登場。

画像: HONDA GOLDWING 30周年記念モデル(2005) ゴールドウイングの販売開始30周年記念車。専用エンブレムをボディ各部とキーヘッドに装着。発光タイプのスイッチ、ロングスクリーンも装備。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●109PS/5500rpm●16.4kg-m/4000rpm●418kg●130/70R18・180/60R16●315万円

HONDA GOLDWING 30周年記念モデル(2005)
ゴールドウイングの販売開始30周年記念車。専用エンブレムをボディ各部とキーヘッドに装着。発光タイプのスイッチ、ロングスクリーンも装備。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●109PS/5500rpm●16.4kg-m/4000rpm●418kg●130/70R18・180/60R16●315万円

11年のモデルチェンジでは、スタイリングの変更に加え、ナビゲーションシステムをビルトインした豪華版のエアバッグ・ナビ仕様も追加された。

画像: HONDA GOLDWING AIRBAG・NAVI(2011) モデルチェンジに合わせ、エアバッグ・ナビ仕様もナビゲーションシステムを改良。3Dビュー対応の案内機能や、SDメモリーカードを使ったルートシェアに対応。 ●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●109PS/5500rpm●16.4kg-m/4000rpm●425kg●130/70R18・180/60R16●278万2500円

HONDA GOLDWING AIRBAG・NAVI(2011)
モデルチェンジに合わせ、エアバッグ・ナビ仕様もナビゲーションシステムを改良。3Dビュー対応の案内機能や、SDメモリーカードを使ったルートシェアに対応。
●水冷4ストOHC2バルブ水平対向6気筒●1832cc●109PS/5500rpm●16.4kg-m/4000rpm●425kg●130/70R18・180/60R16●278万2500円

そして現在でもゴールドウイングは快適さを極めたツアラーとして世界中で根強い支持を集めている。

まとめ:オートバイ編集部

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