ハードエンデューロが盛んになってきた頃、チェーンガイドの概念がアップデートされた。それまでの金属製が、岩にヒットした時に曲がってしまい、チェーン脱落の原因を引き起こしてきたことを受けて、樹脂製のガイドが登場してきたのだった。で、2019年さらにZETAがガイドの概念を引き上げた。

画像1: もっともっと壊れない、2019世代チェーンガイドをガレで試してみた

ZETA
チェーンガイド

商品名 : チェーンガイド
価格 : \5,832 (\5,400) ~ \6,480 (\6,000)

商品名 : リプレースメントチェーンガイドブロック
価格 : ¥2,160(¥2,000)
カラー : ブラック

このガイドの画期的なところは、樹脂とアルミのハイブリッドであるところだ。樹脂製のチェーンガイドは、確かに多くのライダーを救ってきたが、ほんの時々ステーごともげてしまうことがあった。だから、耐えきれない衝撃が来たときに、ある程度剛性を逃がしてやる必要があって、それをハイブリッドにすることで実現できている。

画像1: ZETA チェーンガイド

実は、KTMの場合すでに樹脂を採用しているが、ZETAに換装することでかなりスマートになる。

画像2: ZETA チェーンガイド

このとおり。

画像2: もっともっと壊れない、2019世代チェーンガイドをガレで試してみた
画像3: もっともっと壊れない、2019世代チェーンガイドをガレで試してみた

左がスタンダード。右がZETA。内側がだいぶスリムだ。

画像3: ZETA チェーンガイド

裏側に突起物がなく、タイヤ交換時にひっかかりがないのもグッド。ここにナットが飛び出しているものもよく見かける。開発に関わるメンバーたちが、苦い経験をしているからこその対策が盛り込まれている。

分割式でKTM・ハスクバーナは取り外しが容易になった

画像1: 分割式でKTM・ハスクバーナは取り外しが容易になった

さらに、このガイドは分割式で、樹脂の部分も2ピース構造だ。KTMの場合、モノコックなので取り外しはチェーンをカットする必要があったが、この部分のメンテナンスやセットアップはとても簡単になる。

また、各社車両への適応は金属部分だけでおこなっていて、樹脂部分は全社共通化を図ったという。この部分の共用で友人達と融通を利かせるようなことは、そうそうないかもしれないが、もしこの思想がエアクリーナーや、レバー、クラッチなどに普及したらとても便利。ちょっと、夢の世界を垣間見る仕様である。

画像2: 分割式でKTM・ハスクバーナは取り外しが容易になった

樹脂部分は、手で変形させられる程度に柔らかい。これなら衝撃をしっかり逃がせるだろう。

画像3: 分割式でKTM・ハスクバーナは取り外しが容易になった

こちらが、今までつけていたスタンダードのガイド。結構な勢いで岩にヒットさせている部品なのだ。

日野のガレで実走

画像1: 日野のガレで実走

テストに持ち込んだのは、群馬県日野カントリーオフロード。

モトクロスコースの脇にガレ練習場や丸太があって、山の中に入ればトンネル沢などのガレセクションもある。

画像2: 日野のガレで実走

もちろん、実走してライディングフィールが変わる製品ではない。岩の上を滑りやすくなる、ということも、さすがにない。

画像3: 日野のガレで実走

とはいうものの、意図して障害物にあてようとすると、斜めの形状がかなり生きていることがわかった。スムーズに、岩の上に乗りやすい。

画像4: 日野のガレで実走

下からみると、その滑りやすさも納得できる。錘状の形状も衝撃を逃がしてくれているはずだ。

画像: 日野カントリーオフロード・トンネル沢 youtu.be

日野カントリーオフロード・トンネル沢

youtu.be

難所、トンネル沢で遊んでみると、チェーン回りは心なしか躊躇せずに入っていける感がある。大きく頑丈さに差があるかというと、そこまでの破壊テストをしていないので、定かでは無いものの、ガイドを強化したことによる「心の安心感」は、かなりガレでは大きい。

今回も、編集部伊井が前を走っていたので、やっきになってパスしようと試みたのだけど、こういうシチュエーションで思い切りつっこんでいける、リアまわりをあまり気にしないことは、レースではわりと大きなアドバンテージになってくるはずだ。

わざと岩の右をするようなラインを通ってみたりもしたが、ひっかかるような感触は皆無だった。

画像: 2018年日高ロックス、福田雅美

2018年日高ロックス、福田雅美

このくらい岩にガッチリはまってしまうと、なるべくバイクを滑らせたい。ちょっとしたものが、岩の突起などに引っかかって抜けるのに苦労することも多いわけで、チェーンガイドが「リザルトに絡む」ことも、なきにしもあらずだろう。

This article is a sponsored article by
''.