高い安心感とフットワークで存分に「冒険」を楽しめる

新車のオートバイにはメーカーが想定する使われ方に合ったタイヤ(OEMタイヤ)が装着されているが、ユーザーの使い方が幅広いアドベンチャーモデルの標準タイヤは、車種によって舗装路向きタイヤとオフロード走行を視野に入れたタイヤに分かれている。

ミシュランのアドベンチャー用タイヤは100%舗装路走行が前提のロード5トレール、舗装路90%、ダート10%のアナキー3、舗装路とオフロードの比率が半々のアナキーワイルドの3種類。今回試乗したアナキーアドベンチャーはアナキー3の後継モデルで、舗装路80%、オフロード20%の使用状況を想定している。トレッドパターンはアドベンチャーに相応しいブロックデザインだ。

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最初に曲がりくねったロードコースで試乗したが、ブロックタイヤに付きもののゴロゴロした振動も、グニャグニャと捩れるような感触もほとんどない。コーナリング操作に対する応答性と深いバンク角での安定感、ライントレース性能もツーリング用ロードタイヤと大差なく、駆け足気味で峠道を走るペースならネガはまったく感じられない。レーンチェンジを想定したパイロンスラロームでも腰砕け感は出ず、ハイペースで強引に切り返すとフロントの反応が少し鈍く感じる程度。

体感的な違いが大きかったのはウエットグリップ。フルブレーキテストではABSの介入タイミングがアナキー3より遅く、制動距離自体も短くなったし、スラロームでのフロントタイヤ接地性も高まっている。

オフロード性能は砂利混じりのダートコースを走った限り、アナキー3より2ランク程度高い。加減速、つまり直進状態での差はさほどでもないが、コーナリングでのグリップ感は明らかに上。舗装路でのしなやかな乗り味を犠牲にすることなく、ツーリング先で遭遇するオフロードでの走破性も確保されている。今後、アドベンチャータイヤの主流になりそうなモデルだ。

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ANAKEE ADVENTURE サイズ表
FRONT 90/90-21 54V TL/TT 2019年春
    100/90-19 57V TL/TT 2019年発売予定
    110/80R19 59V TL/TT 2019年春
    120/70R19 60V TL/TT 2019年春
 
REAR 130/80R17 65H TL/TT 2019年発売予定
   140/80R17 69H TL/TT 2019年発売予定
   150/70R17 69V TL/TT 2019年春
   170/60R17 72V TL/TT 2019年春
   150/70R18 70V TL/TT 2019年春

500㎞ツーリングして分かった、 抜群の安心感と快適性!(本誌編集部・フト松)

アナキーアドベンチャーに換えるまで愛車のR1200GSに履いていたタイヤはアナキー3。このタイヤもグリップ力の高い、優れたタイヤだったが、履き替えてみて正直驚いた。

まず感心したのはフットワークが軽くなったこと。ハンドリングの軽快感がアップしていて、大柄な車体のGSだが、思いのままにスイスイとカーブを駆け抜けることができるから、これまで以上にワインディングが楽しく感じられるし、安定感もあるので不安なく車体を寝かし込んでいける。まるで足回りをリフレッシュしたかのような変貌ぶりだ。

画像: 500㎞ツーリングして分かった、 抜群の安心感と快適性!(本誌編集部・フト松)

アナキー3を履いていたときは、高速道路の巡航時などに、フロントを中心に出る独特のロードノイズが気になっていたが、アナキーアドベンチャーは、ブロックパターンなのにノイズが抑えられていて実に快適。東京〜富士、東京〜栃木と、トータル500㎞以上を走破してみたが、疲労感が少なく快適に走りきれたのは、しなやかな乗り味だけでなく、こうした進化のおかげもあるだろう。

残念ながら雨に降られることはなかったのでウェット路面は試せていないが、ちょっとしたダートに入ってみても印象は良いまま。今度はもうちょっと山奥まで行ってみよう、ダートを抜けて湖畔へキャンプに行ってみよう、といった「冒険心」をくすぐる、ツーリングの楽しみを大きく広げてくれるタイヤだと思う。

PHOTO:南 孝幸

公式サイト

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