国内最速ビッグを目指した750㏄専用セッティングのZ

世界的なヒットモデルとなった900スーパー4、Z1。その成功を受けて日本でもZ1を販売するつもりだったが、大型バイクに対する社会的な批判が日増しに高まる中で、ホンダの提唱する「国内市販は750㏄まで」というメーカー間の申し合わせが成立。事実上、国内販売が出来なくなってしまった。

そこでカワサキは、Z1をベースに排気量を746㏄にスケールダウンした750RS「Z2」を開発し、1973年2月に発売を開始。スケールダウンとはいえ、DOHC4気筒は魅力十分で、66㎜のボア×ストロークとなったエンジンは良好なバランスを発揮。Z1を凌ぐとも言われ、発売と同時に爆発的な人気を集めた。

画像: ホンダはCBでSOHCヘッドを採用したが、Z2はDOHCヘッドを採用。チューニングの許容度の高い頑丈さも好評だった。キャブはVM26を使用。

ホンダはCBでSOHCヘッドを採用したが、Z2はDOHCヘッドを採用。チューニングの許容度の高い頑丈さも好評だった。キャブはVM26を使用。

その後、熟成を重ね1979年にはZ750FXにモデルチェンジ。1980年のZ750FXⅡからはベースをザッパー系のZ650に変更し、軽量コンパクトな第二世代のZへと転身していった。

その後、空冷最終型だったGPZ750の2バルブ空冷4気筒ユニットを搭載したゼファー750が誕生する。そのスタイルは往年のZ2をイメージさせるもので大ヒットを記録。そして、現在ではそのゼファー750の中古車までもが高値取引されるようになった。本物のZ2に乗れる人はほんのひと握りとなってしまったが、40年以上前にZ2が与えた衝撃は、今も憧れとして語り継がれているのだ。

画像: 海外で受け入れられたZ1を国内販売する予定だったカワサキが、国内発売モデルの排気量上限750㏄までという制限を受けて生み出したZ2。そう、Z2は日本だからこそ誕生することが出来たのだ。

海外で受け入れられたZ1を国内販売する予定だったカワサキが、国内発売モデルの排気量上限750㏄までという制限を受けて生み出したZ2。そう、Z2は日本だからこそ誕生することが出来たのだ。

750RSの変遷

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