優しいトルクを楽しみながら「旅」を楽しむ頼れる1台

ロイヤルエンフィールドと言えば、名車「ブリット」のメーカーというイメージが強い。今なお生産されるブリットは正真正銘のクラシックバイク。そのオーラは強烈で、根強いファンがいる。

画像: クラシカルなスタイルながら、大きなタンクガードがタフな印象を与えている。ボディカラーは「スノー」(ホワイト)と「グラナイト」(ブラック)の2色を展開。 最高出力:24.5BHP/6500rpm 最大トルク:3.2㎏-m/4250rpm 価格:69万9000円

クラシカルなスタイルながら、大きなタンクガードがタフな印象を与えている。ボディカラーは「スノー」(ホワイト)と「グラナイト」(ブラック)の2色を展開。
最高出力:24.5BHP/6500rpm
最大トルク:3.2㎏-m/4250rpm
価格:69万9000円

そんなロイヤルエンフィールドのニューモデルがこのヒマラヤン。「本気」を感じさせる様々なガード類、タイヤもオフ指向の強いピレリのMT60。サスはオフ車みたいにソフトで、伸び側のストロークも長め。ストリートモデル中心のロイヤルエンフィールドにあって、これはかなりキャラが違っている。

ロイヤルエンフィールドのエンジンはほとんどがOHVだが、これはOHC。排気量は411㏄なので普通二輪免許では乗れないが、最高出力は最新の250クラスと比べても低めの約25馬力/6500回転。

やはりアドベンチャーの雰囲気を楽しむファンバイクなのか、はたまた、ドコでも走れるホンモノのアドベンチャーなのか? 試乗してみると、色々なパートがこれまでのロイヤルエンフィールドとは異なっていた。

エンジンの回り方はまさしく現代のバイク。2000回転まではトルクの波動が車体を揺らし、大排気量車のよう。これはロイヤルエンフィールドらしい部分。だが、3000回転を超すと、ほとんど振動はなく滑らか。スローに走れる限界は4速だと2000回転あたりで40㎞/hほど。トップ5速でもドコドコと回るが、実用的なトルクを発揮するのは、速度で言うと60㎞/hあたりから。強烈な瞬発力や伸びやかなパワーではないが、優しく十分に実用的で、味もある。

得意なのはのんびり流すような走りだ。エンジンだけでなく、ハンドリングにも趣がある。なにしろ、タイヤ、ホイール、サスまでもが柔らかい。機敏ではないし、節度もカッチリというわけではないが、大きな車体を軽い操作で思い通りに動かせる。

ダートに入ると、また別の表情を見せる。4速40㎞/hで自由に流せるトルクがあり、車体もムダにはねたりしないので、結構乗り心地がいい。3速ならかなり速度を落しても粘りながら走れるし、2速でエンジン回転数を上げて走れば快活な機動もできる。

ヒマラヤンは、あまり荒れてないダートなら、なかなかの走りを楽しめるモデル。スポーティというわけではないが、従順で思い通りに使いこなせる。趣のある、タフで頼れるツーリングバイクだ。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高 2190×840×1360㎜
ホイールベース 1465㎜
最低地上高/シート高 220㎜/800㎜
車両重量 185㎏(半乾燥)
エンジン形式/総排気量 水冷4ストOHC2バルブ単気筒/411㏄
ボア×ストローク/圧縮比 78×86㎜/9.5
最高出力 24.5BHP/6500rpm
最大トルク 3.2㎏-m/4250rpm
燃料供給方式/燃料タンク容量 FI/15L
キャスター角/トレール量/変速機形式 NA/NA/5速リターン
ブレーキ形式 前・後 ディスク・ディスク
タイヤサイズ 前・後 90/90-21・120/90-17

DETAILS

画像: シンプルなパーツ構成が生み出す優しいフォルムは、複雑なデザインのカウルで覆われた最新アドベンチャーとは一線を画したもので、独自のオリジナリティを強調。

シンプルなパーツ構成が生み出す優しいフォルムは、複雑なデザインのカウルで覆われた最新アドベンチャーとは一線を画したもので、独自のオリジナリティを強調。

画像: かなり武骨なオフ車のフォルムだがシート高は低く、オフ車というよりはまるでコミューター。シートは少し硬いが、長距離でもお尻は痛くならない。スクリーンは胸元への直撃風を防いでくれる。身長:176㎝・体重:68㎏

かなり武骨なオフ車のフォルムだがシート高は低く、オフ車というよりはまるでコミューター。シートは少し硬いが、長距離でもお尻は痛くならない。スクリーンは胸元への直撃風を防いでくれる。身長:176㎝・体重:68㎏

画像: ロイヤルエンフィールド初のOHCシングルは24.5馬力を発揮。味わいのあるパルスとビッグシングルらしいパワー感が楽しめる。

ロイヤルエンフィールド初のOHCシングルは24.5馬力を発揮。味わいのあるパルスとビッグシングルらしいパワー感が楽しめる。

画像: スリムなサイレンサーを備えるエキゾーストはステンレス製。燃料供給にはFIを採用し、排ガス規制・ユーロ4もクリアしている。

スリムなサイレンサーを備えるエキゾーストはステンレス製。燃料供給にはFIを採用し、排ガス規制・ユーロ4もクリアしている。

画像: フロントは走破性に優れた21インチを採用。タイヤもピレリを装着し、ダートでの走破性を高めている。サスペンションは正立。

フロントは走破性に優れた21インチを採用。タイヤもピレリを装着し、ダートでの走破性を高めている。サスペンションは正立。

画像: リアは17インチを採用。十分なストロークを取ったサスペンションで、高い走破性に加えて乗り心地の良さも確保している。

リアは17インチを採用。十分なストロークを取ったサスペンションで、高い走破性に加えて乗り心地の良さも確保している。

画像: 滑りにくい、スエード調のダブルシートを装備。このクラスの必需品である、リアキャリアも堅牢なものを採用している。

滑りにくい、スエード調のダブルシートを装備。このクラスの必需品である、リアキャリアも堅牢なものを採用している。

画像: テールランプはLED。ボディに入るタイヤパターン風デザインのグラフィックは、よく見ると「HIMALAYAN」という車名をかたどったもの。

テールランプはLED。ボディに入るタイヤパターン風デザインのグラフィックは、よく見ると「HIMALAYAN」という車名をかたどったもの。

画像: 旧車風レイアウトだが、スピードメーター下には各種インフォーメーションを表示可能なモニターも付く。右下にはコンパスも備わる。

旧車風レイアウトだが、スピードメーター下には各種インフォーメーションを表示可能なモニターも付く。右下にはコンパスも備わる。

画像: 大きなタンクガードとスクリーン、丸目1灯のヘッドライトを組み合わせて、他車にはない独創的なマスクを演出。

大きなタンクガードとスクリーン、丸目1灯のヘッドライトを組み合わせて、他車にはない独創的なマスクを演出。

PHOTO:赤松 孝

公式サイト

This article is a sponsored article by
''.