個性的なルックスに加えキラリと光る走りも魅力

ヴィットピレンとは「白い矢」という意味。このエレガントなバイクは、ハスクバーナ初のカフェロードスポーツ。親会社であるKTMの690デューク系をベースに、見事に面白いバイクを造り上げている。

画像: 「白い矢」という意味のヴィットピレンは、ハスクバーナ自慢の個性派カフェスポーツ。他車にはないフォルムや、スポーティで軽快な走りで、強い個性を光らせる魅惑の1台だ。401に続き、今回はそんなヴィットピレンのトップモデル・701が日本上陸を果たしたので、早速試乗してみよう。 最高出力:74HP/8500rpm 最大トルク:7.3㎏-m/6500rpm 価格:135万5000円

「白い矢」という意味のヴィットピレンは、ハスクバーナ自慢の個性派カフェスポーツ。他車にはないフォルムや、スポーティで軽快な走りで、強い個性を光らせる魅惑の1台だ。401に続き、今回はそんなヴィットピレンのトップモデル・701が日本上陸を果たしたので、早速試乗してみよう。
最高出力:74HP/8500rpm
最大トルク:7.3㎏-m/6500rpm
価格:135万5000円

ハスクバーナはオフ系での活躍が目立つが、どのモデルにも徹底した使いやすさを盛り込んでいるのが特徴。それがポリシーなのだろう。KTMとの兄弟モデルはこれまでにもあったが、どれも「扱いやすさ」というスパイスで念入りに味付けされていた。

画像: 先に国内発売された弟分の401と同様、均整の取れた、精悍なスタイルが印象的。ボディカラーはこのシルバーのみの単色設定となる。

先に国内発売された弟分の401と同様、均整の取れた、精悍なスタイルが印象的。ボディカラーはこのシルバーのみの単色設定となる。

このヴィットピレンにもそんな造り込みがされている。カフェスポーツといえども、基本的な性格はスタンダードなスポーツバイク。街中を気楽にキビキビと走り、ツーリングでも楽しいパワーと快適さを併せ持っている。戦闘的な性格ではないが、スポーティな走りをした時の面白さには味わい深さもあるし、元気の良さを簡単に引き出せる。

画像: リアフェンダーとナンバーステーをリアタイヤ側にマウントすることで、大胆に切り落とされたショートテールが印象的。

リアフェンダーとナンバーステーをリアタイヤ側にマウントすることで、大胆に切り落とされたショートテールが印象的。

この走りは美しいスタイルに引けを取らない魅力。ちょっと歯切れのいい、かつての英国製ツインのようなパルスを波動と排気音で主張しながら走る。エンジン回転数だと4000〜5000回転あたりまで。5500〜1万回転あたりまでの、パワーバンドの少し下まではなかなかの「紳士」である。ただ、現代の超高圧縮エンジンなので、4速以上だと、4000回転以下からワイドオープンでスロットルを開けるとかなりガクガクする。懐かしい反面、少しもどかしい気もする。

画像: 690デュークをベースとするエンジンは74HPを発揮。いまや希少な大排気量シングルユニットのパルス感とトルクを堪能できる。

690デュークをベースとするエンジンは74HPを発揮。いまや希少な大排気量シングルユニットのパルス感とトルクを堪能できる。

シャシーとWP製の前後ショックの味付けは、ひと言で言うならしなやか。オフ車のように凸凹を良く吸収し乗り心地がいい。ハンドリングは素直でクセはない。ハンドルが広くて近くて低いという、慣れのいる個性的なライポジではあるが、とても従順だ。

画像: WP製の倒立フォークにブレンボのラジアルマウントキャリパーと、足回りは非常に豪華。試乗車のタイヤはBSのバトラックスS21。

WP製の倒立フォークにブレンボのラジアルマウントキャリパーと、足回りは非常に豪華。試乗車のタイヤはBSのバトラックスS21。

画像: 裏組み風デザインのスイングアームはデュークシリーズの面影を感じさせるスタイル。チェンジペダルには「701」ロゴが入る。

裏組み風デザインのスイングアームはデュークシリーズの面影を感じさせるスタイル。チェンジペダルには「701」ロゴが入る。

クイックに曲がるタイプではないが、コーナリング中、自由にラインを変えられる身軽さがある。扱いやすいエンジンとの組み合わせはかなり強力。並みのスポーツネイキッドを後悔させるくらいの走りもこなせる。今回の試乗では、中速コーナーのフルバンクで、穏やかにではあるが、前後輪が少し流れ出したが、おそらくよりハイグレードなタイヤに履き換えればもっと攻められそうだ。

このヴィットピレン701、単なるオシャレなストリートスポーツではない。走ってみると非常に面白く、ライダーをその気にさせてくれる。ルックスに加えて走りも光る、魅力あふれるバイクだ。

SPECIFICATION
全長×全幅×全高 NA
ホイールベース 1440㎜
シート高 830㎜
最低地上高 140㎜
車両重量 165㎏
エンジン形式 水冷4ストOHC4バルブ単気筒
総排気量 692㏄
ボア×ストローク 105×80㎜
圧縮比 12.8
最高出力 74HP/8500rpm
最大トルク 7.3㎏-m/6500rpm
燃料供給方式 FI
燃料タンク容量 約12L
キャスター角/トレール 65度/NA
変速機形式 6速リターン
ブレーキ形式 前・後 φ320㎜ディスク・φ240㎜ディスク
タイヤサイズ 前・後 120/70ZR17・160/60ZR17

DETAIL

画像: DETAIL
画像: 典型的なストリートファイターのポジション。低めのセパハンだが、絞り角は弱めで、低い一文字ハンドルといった感じ。下半身のホールドはいいが、シートが高く、その角がモモに当たって、足着き性はあまり良くない。身長:176㎝ 体重:68㎏

典型的なストリートファイターのポジション。低めのセパハンだが、絞り角は弱めで、低い一文字ハンドルといった感じ。下半身のホールドはいいが、シートが高く、その角がモモに当たって、足着き性はあまり良くない。身長:176㎝ 体重:68㎏

画像1: 薄く左右に広い、オリジナリティあふれる形状のタンクは弟分の401とも似たデザイン。タンク容量は12リットルとなる。

薄く左右に広い、オリジナリティあふれる形状のタンクは弟分の401とも似たデザイン。タンク容量は12リットルとなる。

画像: ユニークな円形メーター。タコメーターは上部に配されたラウンド上のバーグラフ式で、中央には速度計やギア表示も。

ユニークな円形メーター。タコメーターは上部に配されたラウンド上のバーグラフ式で、中央には速度計やギア表示も。

画像: ブラック仕上げのサイレンサーのスラッシュカットが非常にユニーク。側面にはハスクバーナ伝統のロゴも入る。

ブラック仕上げのサイレンサーのスラッシュカットが非常にユニーク。側面にはハスクバーナ伝統のロゴも入る。

画像2: 薄く左右に広い、オリジナリティあふれる形状のタンクは弟分の401とも似たデザイン。タンク容量は12リットルとなる。

薄く左右に広い、オリジナリティあふれる形状のタンクは弟分の401とも似たデザイン。タンク容量は12リットルとなる。

撮影/赤松 孝

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